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「あまりに最高すぎて卒倒」2023年7月15日

『君たちはどう生きるか』観てきましたよ。その感想を少しだけ書く。
ネタバレもめっちゃする。

でもかなり曖昧な記憶に基づいてるから、全然違うこと書いてるかもね。

とにかく、あらゆるものが詰め込まれた作品だった。途中まで…本編始まってからおそらく1時間以上は経過しても、これがどんな筋道のストーリーなのか全然つかめなかった。それくらいありとあらゆることが起こった。

そして観終わった後も、あんまりちゃんと整理できてなかった。家に帰ってから、一緒に観に行った母親と話す中でようやく「あぁ、そういう話だったんだな」と思える部分もあった。

まず率直な感想として、この映画は面白い。映像の迫力が波状攻撃のように押し寄せ、笑わされ、困惑させられ、驚かされ、緊張させられ、放り出される。そんな印象だった。

ネット上の感想広場では、あの映画に込められた宮崎駿の思いのたけを感取することが一つのメインストリームになっていて、それはそれで面白いけど、それなら私は自分にだけ引き付けた素直な感想を書くべきだと思ったので、そうする。

まず主人公の眞人くん(多分この字だったよね?)。彼はとてもしっかりしたものを持っている。強かと言うべきかな。学校に行きたくないがために(?)自分の頭を石で結構思いっきり殴るし、アオサギとも正面切って対抗するし、そのために自分で弓矢も作ってた。

彼は頭が良くて家が裕福で、しかし同時に孤独だった。今こう書いていて気づいたけど、彼のそんな境遇は私自身に重なる部分がかなり大きいかもしれない。私もまた、子どものころから地方の田舎に住み、家庭はアッパーミドルで生活に何不自由なく、そして一人でいることが多かった(これらには相互に因果関係があったと思う)。

ただ眞人くんがアオサギに招かれるようにしてあの塔に行き、黄泉の国へ沈んでいったようには、私は何かに引き込まれるということがなかったけれども。もっとも、眞人くんがそうしたのはナツコさんを追ってのことだったからだよね(死んだ母親も探していたんだっけ)。

黄泉の世界で彼がナツコさんに再開するシーンがあったけれど、あそこがあの映画において屈指の見どころの一つなのは客観的にも明らかだと思うけど、私にとってもかなり印象的だった。白く細長い紙?が部屋の中を縦横無尽に舞い、全身にへばりつき、肌に張り付いたそれを痛々しく剥がしながら、眞人くんとナツコさんが叫んでいる。

あのシーンで、現実の世界であれだけ優しく、凛としていたナツコさんが眞人くんを拒絶したこと、そしてその眞人くんが、彼女を初めてナツコお母さんと呼んだこと、あれがこの映画でいちばん心に響いた場面かもしれない。

眞人くんに吹き付ける強風と、部屋中を舞ってしつこく全身に絡みつく白い帯は、何か自分の生き方の核心に向かっていこうとすることの葛藤だとか、苦しさだとか、非力な自分へのもどかしさとか、そのこと自体の鬱陶しさみたいなものの表象として、しっくりくるような気がした。

それと、母親が少女の姿で現れるということも私には特別なことだった。あの世界で眞人くんと炎の少女ヒキ(名前が違ったらすみません)は、同じ年ごろで登場してる。そのヒキこそが眞人くんの母親なのだけど、私は2人の間に対等な関係を見た気がする。

私自身が眞人くんとその境遇にどこか似ているものがあると感じるのは、母親に対する執着(は言い過ぎかもしれないけど)についてもそう。母親というのはどこまでも私に強い影響を及ぼすけど、だからこそ、母親が同年代のサッパリした少女の姿で登場するということには、深い意味があるような気がする。

眞人くんはたしかに母親のことをずっと追いかけてたわけだけど、最後には母親のことを、最初に大切にしていたやり方とは違うやり方で、受け入れたのかな。(この辺は適当なことを言ってるかもしれない)

(ロラン・バルトが『明るい部屋』の中で、母親の死に際に際して母の写真を探していたところ、「温室の写真」を見つけ、そこに幼い頃の母親の姿…さらには「本質的な少女」を見出したとか、あと(老いた母親を看病する中で)母親は私の娘になったとかなんとかって書いてたけど、なんとなくそのことを思い出したな。)

最後に「君たちはどう生きるか」というタイトルだけど、この映画自体がどんな内容だったかと言えば、「私はこう生きていきます」だったのかなと個人的には思う。「こう生きていく」というのは、今まで生きてきた世界を、自分を見つめなおし、受け止め、飲み込んで、そしてその続きを生きていく…そういう意味。

感想を少しだけ書くと言っておきながら、結局まぁまぁ書いちゃったな(感想としても出来が悪いけど)。でもまだなんかある。また観に行きたいな…。


映画を見た後にイオンで買い物して帰ったんだったな。この日は。
サーティワンでアイス買った。

バラエティパック。スモールで6個入り。

・バニラ
・抹茶
・ストロベリーチーズケーキ
・レインボーシャーベット
・クッキーアンドクリーム
・ロッキーロード

とりあえず家に帰ってから全種類を一口ずつ食べた。マジで最高かもしれない。全てが美味いし、そもそも何種ものアイスが目の前にある(しかも好きに食べてよい)という事実が無敵すぎる。

これから毎日チマチマ食べていこうと思う。その日の気分で味を選びながらね。(←あまりに最高すぎて卒倒)

私はこうやって生きていきたい。

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