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カオスの中で仕事をする

こんにちは、みなさん。
デザイン組織のマネージャーをしている、ながぬまです。

社内研修の一環で、ライフラインチャートというものを描きました。

出典:厚生労働省

人生の時間軸を横方向に捉え、それぞれの時点での満足度や幸福度を縦方向にした折れ線グラフとして描きます。当然のことですが「人生、山あり谷あり」。向き合う相手が自分自身だけであることもあり、時間をかけて少しずつ記憶を手繰り寄せながら過去の自分に向き合う機会になりました。
細かく描き込みすぎると地震計のように上下に激しく振幅する折れ線グラフになってしまうため、なるべくざっくりと大まかに描くよう心がけます。
出来上がったのは、5年おきくらいのインターバルで天と地を行って帰ってくるようなチャートでした。
試しに「住んでいた場所」を付け加えると、当時の情景が思い出せるようになり、さらに感慨深く鑑賞できるような仕上がりになります。

人生の節目は転職や生活環境の変化として表れます。
紐解いてみて発見できたことは、デザインを本格的に学び始めてからもう35年経っていること、長かったと感じていた海外在住の期間は人生においてはほんの一部でしかないこと、優秀な仕事仲間に囲まれている時期ほど充実した日々があったことなどなど。
若い時期と比べて年齢を重ねるに従い、起伏の多い波瀾万丈な人生になっていることも目立ちます。

以前はチャレンジをためらったり、先頭に立つことを避けてきた時期もありました。現在はそれらを楽しむことができ、その反面失敗も数多く重ねている。僕自身の選択と欲しかったものとをよく表しているのではないかと感じます。

現在の職場を選んだのは、安定した巨大な企業グループの一角を担っているからではありません。
僕たちの目の前に広がっているのは、長い年月をかけて成長してきたトップメーカーですら昨日生まれたばかりのスタートアップに追い越されるような、エントロピーが高まった状態。レガシーな自動車産業こそ、まだ世の中に登場していない、人々に強烈なインパクトを与えるビジョンが生まれ実現される場所になる。そんな混沌とした空気を感じたからに他なりません。

パラダイムシフト
その時代や分野において主流だった(問題を抱えている)古い考え方に代わり(その問題を解決できる)新しい考え方が主流となることを指す。

https://ja.wikipedia.org/wiki/パラダイムシフト

ライフラインチャートで過去を振り返ることを通して、現在の居場所を得られたことを、とてもラッキーなことだと感じられました。
いつも他人とは違っていたい、新興勢力であり続けたいと願う僕自身や仲間たちにとって、そしてカオスの中でこそ力量を発揮できるデザイナーたちにとって、変化を余儀なくされる業界で新しい試みに挑戦できることは、またとない大きなチャンスなのです。


こちらの記事もコロナ禍のいま、人生の振り返りにぴったりなのでどうぞ。


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