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理学療法士として3病院を経験した感想

この転職で私は3つ目の病院を経験することになりました。
1つ目が大学病院、2つ目が公立病院、そして今回は民間の病院です。
いずれも急性期の総合病院でその3つを経験して感じたことを書いていこうと思います。
就職先で悩んでいる方や、転職をどうしようか考えている方の参考になれば嬉しいです。

大学病院

まずは初就職となった大学病院から。
その特徴は下記の通り。
・研究
・特徴的な患者層
・患者数

研究

さすが大学病院というだけあって臨床研究だけでなく、機器開発や他企業との共同開発など盛んに行われていました。
私は機器開発の研究に携わっていましたが、そこで開発って難しいと実感しました。
ハードウェアとソフトウェアは企業さんが開発してくれていたので、私たちは実働部隊として、そのハードとソフトを使ってデータ収集をしていました。
また、それらは通常業務終わりや通常業務の合間を縫って計測していたので、かなり大変でした。

特徴的な患者層

これも大学病院の1つの特徴です。
年齢層は60代後半から70代前半が多い印象です。
ALSをはじめとした神経内科の難病、当時日本に5-6人しかいないと言われていたTAFRO症候群、1本1000万円の注射を打ちにくる人(もちろん保険適応)など、一般的には経験できるはずのない疾患のリハビリに携わることができました。
めちゃくちゃ学べることとが多かったです。
ただ、未知の病気に対するリハビリなので、毎日が緊張でした。
また、緩和ケア病棟もあり、終末期の患者にも関われて積極的な介入だけがリハビリではないことを学べました。

患者数

病床数がかなり多かったこともあり、持ち患者数も多く、それに準じて書類業務も増えました。
なので、定時に帰るということはほとんどなかったです。
でも、そのおかげで時間の使い方や効率良く動くことを考えるようになり、今の仕事にも繋がっていると思います。

総合的にどう?

確実にどの職場よりも忙しかったです。
でも学べることもめちゃくちゃありました。
なので、新卒で就職するのはおすすめです。
リハビリだけでなく、多様な疾患を学べます。
自分のためだけに時間を使える人や1つ目の職場としては良い職場という印象です。
ただ、家庭を持って、育児をしていくと考えるとこの環境では難しいと思いました。
子供が2人いる副主任の療法士は通常業務を終えてすぐに帰宅して、子供を寝かしつけてからまた出勤してカルテや雑務をしていました。
そんな生活は私にはとても難しいと思っていました。

公立病院

・公務員
・地方の病院
・他職種との距離が近い

公務員

2つ目の職場は地方公務員として働いていました。
公務員なので、給料も良かったですし、労働環境は非常に良かったと思います。
スタッフ間の仲も良く、いい雰囲気で仕事ができていました。
なので、引っ越す時はこの職場をそのまま持っていきたいとも思いました。

地方の病院

地方の病院だったので、大学病院と患者層が大きく違いました。
まず、担当患者の平均年齢が70代後半から80代が多かったです。
そして、認知症の患者や誤嚥性肺炎の患者がとても多かったです。
また、呼吸器が強い病院ということもあり、抗がん剤を使っている患者も多くいました。

他職種との距離が近い

大学病院にいた頃は看護師やMSW、医師と直接話すことがほとんどなく、MSWに関しては3年間で1度しか話した記憶がありません。
しかし、地方の病院でスタッフ数も少ないということもあり、他職種と話す機会が多くありました。
直接話すことで、他職種が困っていることや必要としている情報を直に感じることができてとても勉強になりました。
カルテを書くときも気をつけて記載するようになりました。
多職種連携が重要といわれている昨今、こういった経験はとても重要だと感じました。

総合的にどう?

やっぱり公務員といえば安定です。
自分から退職しない限りは安定した生活ができますし、ボーナスも保証されています。
おそらくスタッフ間の関係もかなり良かったので、めちゃくちゃ恵まれた職場だと思います。
育児にも理解があって、休みも取りやすかったです。
ただ、他の職場の話を聞いていても、公立病院だからといって職場環境が良いわけではなさそうです。
長い期間働くことを考えると職場環境はかなり重要ですね。
でも、働いてみないとわからないところがまた難しいです。

民間病院

・サラリーマン
・地方の総合病院
・ジェネラリスト

サラリーマン

公務員から転職し、いわゆるサラリーマンになりました。
ただ、パート勤務なので真っ当なサラリーマンではありません。
この病院に勤めるまで、役職者の療法士にも”〇〇先生”と呼んでいましたが、ここでは”〇〇主任”だったり、”〇〇係長”と呼んでいます。
いつもの癖で〇〇先生と言ってしまいそうになります…。
なので、今までの職場から考えるとかなり一般企業に近い職場環境という印象です。
今まで看護師長と呼んでいたところを課長と呼ぶことになるので、間違いがないか今でもすごく心配です。

地方の総合病院

病院の敷地は大学病院ほどではないですが、診療科は多くあります。
患者層も同様に多くの診療科からなっており、平均年齢は70代後半から80代です。
脳血管系から呼吸器系まで多岐に渡ります。

ジェネラリスト

これはこの病院の方針なだけですが、ジェネラリストを育成していこうという方針です。
その方針には私も同意できます。
2つ目の病院でリハビリをしていて、内部障害だけでなく、いろいろな疾患のリハビリをしたいと感じることが多々あったからです。

総合的にどう?

ここも職場の雰囲気はめちゃくちゃいいと思います。
横のつながりが強く、スタッフ間で積極的にコミュニケーションを取っています。
2つ病院を経験して横のつながりはとても重要だと学んできたので、これはかなりの強みであると思います。

さいごに

今回は私経験をもとに3つ部類の違う病院を比較してみました。
そして、いろいろ経験して感じたことは結局職場の雰囲気が重要だということです。
大学病院ではどのスタッフも多忙を極めていて、言葉を選ばずに表現するならば殺伐とした雰囲気でした。
他2つの病院はスタッフ間の関係がとてもよく、雰囲気が良かったです。
私の印象は以下の通りです。

・大学病院
新卒で体力があるうちにたくさん経験値をつみたい、研究したい
・公立病院
安定して公務員に準じた給与が欲しい
・民間病院
大学病院と公立病院の中間で、他職種との関わりが多い


拙い長文を読んでいただきありがとうございました。
しかし、これは全国に無数にある病院のうち3つしか経験していない私の話なので、実際はもっともっといい職場があると思います。
就活中の理学療法士の参考になれば幸いです。


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