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徒手療法家のためのファシア考察

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ファシアについて徒手療法家が知っておくべき情報を随時更新していきます。またファシアに限らず徒手療法に関する事柄も随時追加していきます。
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#エビデンス

痛みについて勉強しなおす(14)---小ネタ集(1)---

もしかしたらこのブログの値段設定が高すぎて、まだ購入してはいないけど気にはなっている人がいるとしたら、ぶっちゃけますと(笑)、このブログを購入してくださった方々は全部で30人ちょっとです。しかもそのほとんどはこのnote.comに移行して有料化した直後の方々なので、おそらくそれまで無料で公開していた内容へのご祝儀的な投げ銭だったと思います。多分アクセス数、記事へのスキボタンの押され方から想像すると、現在の「アクティブな読者」(このブログを今でも熟読しているであろう読者)は3〜

SBMを勉強してみた Part 11(完) ー私が思ったこと、感じたことー

過去10回にわたって紹介した「SBM(science-based medicine)について」のレクチャーは、私がエビデンスベースで鍼灸マッサージ、骨格筋痛について考えるようになってからの多くの疑問に答えてくれました。そしてますます「エビデンスと科学に基づいたマッサージ」の普及(「マッサージを見直そうキャンペーン)」に励みたいとも思いました。とはいえ、あいも変わらず「◯◯が治る」といって鍼を打ったり、筋硬結を”緩めたり”、関節を矯正していると”主張している”人達を私は否定はし

SBMを勉強してみた Part 10 メディアと政治とSBM

SBMについてのレクチャーは今回の10回目で最後になります。今回はメディアと政治とインチキ医学(科学)の関わりについてです。科学と医学とは何か?というのは今までのレクチャーでわかったような気になりましたが、今回挙げられた具体例なんかを改めて聞くと(知ると)、いかに我々は普段からメディアや政治家にインチキ医学を刷り込まれてきたかがわかると思います。そしてメディア(の記者達)や政治家達が、いかに科学を知らないかもわかると思います。 内容自体はアメリカでの代替療法への規制強化を訴

SBMを勉強してみた Part 9 リサーチの落とし穴

今回はリサーチ(論文・研究)の落とし穴についてです。この回は超重要な回なので、普段「エビデンスが〜」とか「◯◯は証明されているから◯◯に効く!」的なことを謳って、患者さんに説明している人たちは必見です。それと、何かが効く!とネットや雑誌で紹介されたら、すぐに治療院の壁にそれを貼ったり、自分のウェブサイトやSNSアカウントでシェアする人たちも必見です。果たして自分がやっていることが正しいのかどうかを省みるいい機会になると思います。 今回は内容が濃く、読むのが大変かもしれないの

SBMを勉強してみた Part 7 エナジーメディシン(energy medicine)

今回はenergy medicine(エナジーメディシン)についてです。そのまま日本語に訳すと「エネルギー医学」となりますが、おそらく的を得ていない訳になると思うので、このブログではエナジーメディシンとして統一します。エナジーメディシンとは、施術者の体から「エネルギー」を患者に発し、それで病気や痛みを治す系の治療法です。「エナジーなんちゃら」と聞くと、怪しさいっぱいの気功、レイキ、遠隔治療、なんとかパワーなど思いついてしまいますが、エネルギー(energy)自体は現代医学でも

SBMを勉強してみた Part 6 ナチュロパシーとハーバルメディスン

ナチュロパシーという治療法は、日本ではあまり聞き慣れないのではないでしょうか?以前も書きましたが、私はアンドリューワイルの本で知っていたので、だいたいのことはわかります。まあいろいろな「自然」の治療法を組み合わせたもので、ホメオパシーもナチュロパシーの中に入るとする人たちもいます。私のイメージでは、「ホメオパシーやハーブ療法や他の”自然な”治療法全てを実践する(アメリカでは)医師やオステオパスと同じような職業だ」と思っていましたが・・・ それとこのレクチャーで言われているハ

SBMを勉強してみた Part 5 ホメオパシーについて

今回はインチキ医学界に燦然と輝く、そしてトップ中のトップ(笑)のホメオパシーについてです。アメリカとヨーロッパではすごく知られた治療法ですが、日本ではあまり知られていない治療法ではないでしょうか?私はPart 2で書いたように、鍼灸学生の時にアンドリュー・ワイルの本を読み”代替医療”全般に興味を持っていたので、ずっと前から知っていたし、いつかは勉強してみたいと思っていました。しかもその時働いていたクリニックのある医師がホメオパシーに傾倒しており、その後独立されて日本で初めて医

SBMを勉強してみた Part 4 鍼について

お待たせしました。お待たせしすぎたかもしれません(笑)。いよいよこのブログ読者待望の(笑)SBM的視点から見た鍼についてですが、エビデンスがあるかないか云々以前に、鍼の歴史の話が面白かったです。たしか鍼灸の国家試験の時に勉強したはずですが、知らないことだらけでした(笑)。誰か「真の」鍼の歴史について知っている人がいたら、このレクチャーで言われていることが本当かどうか、教えてほしいです。もしこのレクチャーで言われている鍼の歴史が本当なら、日本の鍼灸師のほとんどは知らないのでは?

SBMを勉強してみた Part 3 カイロについて

そもそも私が鍼灸学校に入学した理由は、昔テレビで見た「ポキっ」する整体を見て、もしそれでいろいろな病気が治るのであれば、すごく面白そうな仕事だなあと思ったからでした。しかしカイロの専門学校に入学する前に色々と調べてみると、カイロは日本では民間資格であり、「ちゃんとした」人は鍼灸学校か柔整学校に入学し、国家資格をとってからカイロを学び施術していると知り、まずは鍼灸学校へと進みました。そしてしばらくはカイロ的なアジャストの手技に憧れを持ち続けていました。残念ながら国家資格を取った

SBMを勉強してみた Part 2 CAMとは?

鍼灸学校に行っていた頃、クラスの同級生の一人が勧めてくれた本、アンドリュー・ワイルの「人はなぜ治るのか?」に感動し、他のアンドリュー・ワイルの日本語訳されている本を全て購入し、熟読したものでした。そして鍼灸学校を卒業したらアンドリュー・ワイルに師事すべくアリゾナだったかの医学部に行きたいとも思ったものでした。 他にもその同級生が勧めてくれたオステオパシーの本「いのちの輝き」に影響を受け、アメリカでオステオパシーを学びたいと思ったものでした。 しかし今回、SBMを勉強してい

SBMを勉強してみた Part 1 EBMとSBM

このブログでさんざん「エビデンスが〜」とか書いてきた私が、実はエビデンスに基づいた医学(Evidence-based medicine)をちゃんと理解していなかったというギャグにもならない恥ずかしい話ですが、ロックダウン中で暇なのもあって今、勉強中です。そしてその勉強の過程の「ノート」をブログ読者の方々とシェアします。 話は変わりますが、もしあなたのご両親や周りの人が、特別な電気が流れる椅子でその椅子に座ると肩こり、腰痛、はたまた癌が消えた!なんていう製品を100万円とかで