見出し画像

奇跡のお米イセヒカリ

塩尻に初雪が降り、北アルプスの山々が真っ白になって、いよいよ冬が来たなぁとワクワクしているFARMYのNANAです。
今日は私たちが田んぼで育てたイセヒカリの物語についてお伝えしたいと思います。

みなさんはイセヒカリと言うお米の品種を聞いたことがありますか?

イセヒカリとの出会い


イセヒカリとの出会いは、友人のFacebookで、『イセヒカリの苗を譲ってくれる方がいます。欲しい方連絡ください。』と言うメッセージが発端でした。

初めてイセヒカリと名前を聞いて、特別で素敵なものと言う感覚を覚えました。
そして次の瞬間、直感で「絶対もらいに行かなきゃ!」と思ったのです。


イセヒカリと言う名前に惹かれた私は、早速もらいに行く約束を交わし、なぜその響きに惹かれたのか気になって調べてみました。するとイセヒカリのイセは伊勢神宮の伊勢だったのです。

え?神社のお米⁈イセヒカリ誕生の秘話


かつて伊勢神宮の御神田では、コシヒカリが作られていました。平成元年、二度の台風に襲われ伊勢神宮の田んぼの稲穂がすべて倒れてしまったことがあります。
その時たった2株だけ倒れずにまっすぐ空に向かって立っていた稲穂。その奇跡の2株を調べてみると、驚くことに周りのコシヒカリとは全く別の新しい品種であり、突然変異で生まれた新種のお米だったそうです。

当時の宮司さんは、これは神様からの贈り物に違いない、と『イセヒカリ』と名付けて、この2株を御神田にて大切に育て、それ以降伊勢神宮ではイセヒカリを神様へ奉納しています。

奇跡のお米、天からのお米として10年以上門外不出だったイセヒカリ。その後、イセヒカリは全国の神社の神田に広がり、少しずつ地域の人たちの元へ渡っていきました。とは言え、今でも通常の流通には出回らない特別なお米です。

このようなエピソードをもつ神社米イセヒカリの苗を分けていただけると言うお話だったので、本当に素晴らしいご縁に感謝です。

日本人とお米

お米は縄文時代より作られてきており、およそ3000年もの間、日本人の主食として大切にされてきました。
なぜこんなにもお米が大切にされてきたのでしょうか?それは日本神話にその理由があるようです。
天孫降臨のとき、天照大神は国民が飢えることがないようにと、高天原に実っていた稲穂をニニギノミコトへ渡します。


太古の昔日本の神様から、日本人の為に渡された食べ物。それがお米なんですね。
以前の記事にもありますが、お米は発酵発芽玄米にして食べると、それだけですべての栄養が取れると言われるほどのスーパーフードです。

ご縁あって私たちのところへ来てくれたイセヒカリの苗を大切に育て、一年目に実った籾は全て2年目の種にしました。
今年はそれを発芽させ、苗に育てて田植えをし、秋に収穫。たくさんの実りをいただき、豊作となりました。
1つの種からたくさんの穂が実り、どんどん増えて、子孫が繁栄しても食べるに足りないと言う事が起こらない、素晴らしい神様・自然界からの恵ですね。
たった2株から始まった奇跡のイセヒカリは今、わたし達の田んぼにもびっしり実ってくれました。


ちなみに、このイセヒカリ…
不思議な事に、商売っ気を出すと育たないらしいです。
イセヒカリは、我々日本人が忘れようとしていた稲に対する感謝の心、そして自然に対する謙虚な気持ちを呼び起こすため、生まれてきたのかもしれませんね。

以下はわたしが初めてイセヒカリを食べた時の、リアルな感想です。

いざ!いただきます!

初めて食べるイセヒカリ。新米。
おいしい!
モチモチしてる。
だけどさっぱり。
甘みもある。
シンプルにおいしいお米の味。
とても食べやすくてお米の香りがとっても良い。



何かが違う。
いつも食べるお米や、普段のお米と何かが違う。

自分たちで種から育てて、苗を植えて、手間ひまかけて、夏の間は雑草から守り、自分たちの手で収穫して脱穀した籾。自分で精米したら、優しくて綺麗な光を放つ粒。

イセヒカリ玄米

何かお米とのつながりを感じる。
頭で考えてそう思うのではなく、もぐもぐ噛んで飲み込んで体の中に入ったとき、細胞に取り込まれていくような…。
地球の大地のエネルギー、日光、水、風、虫や生き物たちの息吹が自分のエネルギーと融合していくような感じ。


春夏秋…季節の流れに沿って、田んぼの景色が頭の中に浮かんでくる。お米が、優しいエネルギーの形となって、身体と一体化していく感覚。

今までお米を食べて、こんなふうに感じた事は無い。
神様から授かったお米。とんでもないスーパーフードであることがわかる。

お米を食べるってこういうことなんだなぁって、生まれて初めて理解した。
思わず感動の涙がこぼれそうになる。
心で感じるお米の味。。。
こんなに素敵な食事を取れることは、とてもとても幸せなのだと実感する。
ありがとう、感謝です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?