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発酵調味料で健康で美味しい食生活を


FARMYの料理男子「いけっち」こと池田です。
さて、前回の記事では主食を発酵発芽玄米に変えたら、めちゃくちゃ良いことばかりだった話をさせて頂きました。

今回はもう少し発酵食を身近に取り入れていくために発酵調味料のお話をしていきたいと思います。

うま味を発明したのは日本人だった!

「味」の基本は5種類で、甘味、塩味、酸味、苦味、旨味の5種類と言われています。辛味や渋味、えぐ味などは味覚に分類されていません。基本の味は舌などにある味蕾(ミライ)という味の受容体で感知されるらしいですが、 辛味や渋味などが感知される仕組みはまた別です。

甘味、塩味、酸味、苦味は表現しやすいですが、うま味って言われるといきなり、ボヤッと思ってしまうのは私だけでしょうか?
うま味を説明しろって言われると難しい。
メニューの試作で、料理の味見してもらうと、塩味が足りないなー、とか、もう少し酸味があっても良いよね・・・など味に対する意見をもらったりします。
たまに、「うーん、何か足りないんだよなー。」と言われる時があります。こんな時の「何か」は大概「うま味」が足りません。

実はこの「うま味」
なんと!日本で発見された「味」って知ってました?

うま味物質は、東京帝国大学(現在の東京大学)教授だった池田菊苗によって、1908年にだし昆布の中から発見されました。その時、最初に発見されたうま味物質はグルタミン酸です。その後、世界中のグルメな人々の間で注目されるようになった「味」なんです!

池田菊苗さん(Wikipediaより)


日本人すげーーー。

うま味は主にアミノ酸の一種であるグルタミン酸や、核酸であるイノシン酸とグアニル酸に、ナトリウムやカリウムなどのミネラルが結合した物質の味を総称しているのですが、昆布から出るのはグルタミン酸、カツオやお肉から出るのがイノシン酸に大きく分けられます。
要は昆布や、お野菜、カツオ、お肉などから出てくる「美味しい」成分です。日本語には「おいしい」のことを「うまい」と表現しますが、うま味が加わると食材の持ち味を引き立て、料理の味に深みを加え、おいしさを支える大切な味です。

お塩を入れれば塩味がつくのと同じように、簡単に振りかけるだけで「うま味」が加わる世界初のうま味調味料「味の素」が日本で発売され世界にうま味調味料が広がっていきました。

発酵とうま味の関係

私たちの食卓でもおなじみの味噌や醤油などの発酵食品は大豆などのタンパク質が、発酵・熟成の過程で分解されることにより、グルタミン酸が増え、うま味が増しています。

タンパク質には20種類のアミノ酸が繋がりあって構成されています。タンパク質そのものには味はありませんが、発酵という過程でタンパク質が分解されて繋がっていたアミノ酸ばバラバラの状態になることにより味が感じられるようになります。つまりこれが「うま味」です。

私たち日本人は古くから発酵を食材に取り入れて食文化に「うま味」を取り入れてきました。うま味は舌全体に広がって、持続性のうま味は料理の後味を演出してくれます。このような複雑な味を日頃から一般庶民の食生活で楽しまれている国はそうそうありません。本当に豊かな国だなと感じます。

常備しておくと便利な麹を使った発酵調味料

発酵調味料にも色々ありますが、特に麹の調味料がいくつか常備していると本当に便利です。私のキッチンには「塩麹」「醤油麹」「玉ねぎ麹」「甘酒」を常備しています。
発酵にはタンパク質を分解する働きがあるとお伝えしましたが、塩麹にお肉をつけて置くだけで、お肉のうま味を引き出し、お肉自体を柔らかくしてくれます。野菜炒めなど料理の塩気に代用するだけで、料理にうま味が加わり、あらゆる料理を美味しくしてくれます。

醤油麹が醤油の代わりに卵かけご飯に入れると激うまです。その他にも納豆、マグロの漬け、冷奴・・・とにかくなんでも美味しくしちゃいます。

玉ねぎ麹はスープに入れると玉ねぎのうま味が凝縮されているので、固形ブイヨンがいらなくなります。

味の素が発明されて、ほんだしやブイヨン、あらゆるものにこのうま味調味料が使われるようになりましたが、味の素は化学調味料なので、できる限り発酵調味料からうま味を取り入れていきたいものです。

何よりも発酵食品は人間の腸を元気にしてくれ、体の酸化を防ぐ抗酸化作用もあると言われております。諸外国に比べると日本人が肌艶もよく、若々しく見られるのも私たちのご先祖様が古くから発酵食を問い入れていたからではないでしょうか。


麹で作る発酵調味料はとても簡単


例えば、塩麹の作り方は下記の分量を瓶に入れて、2週間、毎日かき混ぜるだけ。麹の芯がなくなったら出来上がりです。2週間待てない!という方は炊飯器を使えば1日でできます。

炊飯器を使う場合は保温の状態で上記の材料をジップロックに入れて、蓋を開けて、タオルなどを被せて、一晩(6時間以上)もおけば完成です。
出来上がりをミキサーでかければ使いやすいうま味調味料の出来上がりです。


簡単にできる“発酵”うま味調味料を日常の食卓に取り入れて、健康で美味しい食卓を家族で囲んでみてはいかがでしょう。
FARMYでは無農薬野菜やお米の栽培を通じて知った、豊かな食生活や、自然体験を広く知ってもらうことで「日本人本来の幸せなライフスタイル」を提案しています。

FARMYの体験イベントでは大豆から納豆を作る体験や、味噌作り体験など、発酵食を身近に取り入れるイベントも開催しています。
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