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牧場に洗い場が10ヶ所!?牛と人を大切にするFDPならではの理由があった

こんにちは。ファームノート編集部の秋山です。今日は北海道標津郡中標津町にある私達の自社牧場、ファームノートデーリィプラットフォーム(FDP)についてです。酪農に縁遠い方向けに、僕らの取り組みをお伝えします。前回の記事が好評だったため第2弾をお送りします。

FDPは、人・動物・自然に優しい牧場を目指しています。今回は、とりわけ人と動物に優しい取り組みとして、当社牧場内に多く設置されているブーツウォッシュについて紹介します。

10ヶ所にブーツウォッシュを設置

FDPでは牛舎内外の衛生度合いを4段階で区分しています。

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①牛舎の外側:普通の靴で歩いてもOK
②機械室や処理室:普通の靴と長靴が交差OK
③牛舎内の飼槽通路等:綺麗な長靴のみ
④牛がいるところ:糞尿等で汚れた長靴

各区分の境界には必ずブーツウォッシュがあり、その数は10ヶ所。

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そして、境界には踏み込み消毒槽があり、長靴の消毒を行います。

視察に来ていただいた方から、一般的な牧場に比べて数が多いという声をもらうことがあります。実はブーツウォッシュを10ヶ所も設置しているのには、3つの理由があるのです。

①伝染病から、牛と人、経営を守る

まず1つ目は、伝染病から牛や人を守り、経営そのものを守るためです。

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一度伝染病が牧場内で蔓延すると、牛を治療する必要があります。患ってしまった病気によっては、牛それぞれの命に関わる危険性が増すことがあります。また、現場で働くスタッフの健康を脅かす場合もありえます。

そして、牛の治療のために生乳の出荷が難しくなることも。そうなると、牧場の収益が下がるため経営にも良くないインパクトがあります。牧場長の平さんによると「牧場経営として倒産するリスクを挙げるなら、何個かあります。中でも、そのリスクが最も高いものの1つが伝染病の侵入だと思います。」とのことでした。

人の足をきれいにすることは、伝染病の予防にもなるんですね。

②食品を扱っているという意識

2つ目は、生乳という生鮮食品を扱っている職場だからです。

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第一次産業に関わる我々のような牧場は、やがて人が口にするものを取り扱っています。そのため、衛生環境にはとりわけ気を付けています

③設備を永く使えるように

3つ目は、他の汚れにも目が行き届きやすくなりやすいという理由です。

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ブーツウォッシュをすると、不思議なもので、他の汚れもきれいにしたいという心理が働きやすくなる印象があります。設備をきれいにし続けられると、永く使えることにもつながるはずです。そういった経済的なメリットもあります。

FDPでは、人・動物・自然に優しい牧場を目指しています。とりわけ人と動物に優しい取り組みとして、ブーツウォッシュについて取り上げました。今後もFDPならではの取り組みについてご紹介していきます。

企画・取材・編集:秋山ウテ
企画協力:平勇人
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