見出し画像

香川県さぬき市でのニンニクづくり

栽培する品種

義父からもらったニンニク(2024年に自家採種、4回目)

2024年5月11日

2023年12月7日

基本情報

ニンニクの原産地は中央アジアで、紀元前3750年ごろに造られたとされるエジプト王の墓から粘土模型が発見されていることから、相当古い時代から栽培されていたようである。日本には奈良時代に渡来し、当時は薬用として利用されていた。
生育適温は12~23℃と、冷涼な気候を好む。北海道から沖縄県まで栽培できるが、暑さが苦手な寒冷地系品種と、温暖な地域でも育つ温暖系品種があるので、栽培地域にあった品種を選ぶことが大切である。

栽培のポイント

・ヒガンバナ科ネギ属
・水はけがよい土を好むので、排水性が悪い畑では高畝にする。
・4月以降収穫までの肥大する時期は、水がたくさん必要なので、土が乾燥している場合は水やりする。

成功のコツ

イチゴとの相性抜群。暖地用と寒冷地用の2タイプ

ユリ科のニンニクはトマトやナスとの相性がよい。特に仲がいいのはイチゴで、同じ畝で育てて、年ごとに場所を交換すると、どちらも畝を替えずに連作できる。

ニンニクには暖地と寒冷地の2つのタイプがある。産地を見て沖縄や岡山なら暖地用、青森なら寒冷地用。寒冷地は冬の間は休眠するため寒さに耐える。暖地用は休眠せず寒さに弱いが、葉ニンニクとしていつでも食べられる。

そのほか、無臭ニンニクと呼ばれる「ジャンボニンニク(エレファントガーリック)」は球が2回りも大きく肥大する。
多めに植えつければ、春先のとう立ち前のやわらかいうちに葉ニンニクで食べられる。根まで含めてとり、刻んで炒めものやパスタなどに利用する。野菜の少ない時期に重宝な、春の味覚。

畝の準備(のんびりガーデンではしない)

夏野菜の跡地でよく育つ

よく肥えた水はけと保水性のよい畑を好む。やせた畑では1か月前までに1㎡当たり完熟堆肥3ℓほど、籾殻燻炭1~2ℓほどをまいて浅くすき込むが、同じユリ科のネギとは異なり、未熟な有機物や病気や腐りを招きやすい。
おすすめはトマトやナス、キュウリなど夏野菜がよく育った跡地。そのまま植えればニンニクもよく育つ。
混植はイチゴのほか、翌春のトマトやナス予定地に植えてもよい。毎回同じ場所でもよく育つ。

植えつけ(10月上旬~下旬)

大きい種球を選び、びっしりそろえて植える

2023年9月25日

植えつけは10月上旬から下旬。葉が3~4枚で越冬するように時期を選ぶ。

耕さない畑では余裕をもって根を張らせたいので、一般の畑より1週間早く植える。

初期は植えた球根の養分で育つため、種球はできるだけ大きいもの、できれば2Lサイズ以上を選ぶ。種として売られているもののほか、食用でも直売所に並ぶニンニクなど、発芽抑制処理されていなければ種にできる。

植え付け前日に、種ニンニクを冷蔵庫に入れる

暖冬で1~2月に低温に当たる時間が少ないと、ニンニクがうまく分化しないことがある。
沖縄では植え付け前に種ニンニクを冷蔵庫に入れておくというのを真似して、うちでも前日に冷蔵庫に入れてから植え付けることにする。

2024年5月11日:分化しなかったニンニク

1片の大きさをそろえて分け、大きい片は15cm間隔、中くらいは12cmに。小さいものは5cm間隔で植えると大きな1片ニンニクに生長し、翌年のよい種になる。

1片ずつ分けたら皮をむかずに硬い部分を下向きに、押し込むように植えつける。5cmほど覆土して鎮圧。

コツは1片の大きさに応じて株間を調整し、大きさがそろった状態で生長させること。
大きくなったときのサイズですき間なく植えていくと、集団で根を張り、養分や水分を吸い上げてよく育つ。
地力がない畑では植えつけた後、周囲に米ぬかと油かすを半々に混ぜたものをパラパラとまき、その上から草マルチで覆って、春までにゆっくりと分解を促す。

2023年9月26日
2023年11月21日
2024年2月20日
2024年3月2日

管理作業(4~5月ごろ、芽が伸びてきたら)

葉ニンニクは家庭菜園ならではの味

ニンニクは春から肥大を始める。畝が乾かないよう、春に草が大きくなったら刈ってしっかりと草マルチを。
たくさん育てていれば、とう立ち前のやわらかい時期に引き抜いて葉ニンニクを収穫する。

寒冷地タイプのニンニクは春先から生長を再開する。野菜の少ないこの時期、ニンニクがたくさんあれば葉ニンニクとして食べられる。

とうの収穫

2022/04/21とう立ち

4~5月にとう立ちしたら、早めに切り取ってニンニクの芽として食べる。そのままにしておくと養分を芽にとられてしまうい、根の肥大の妨げになる。

とうの部分をできるだけ根元の方からとれるように引き抜く。なお、店頭で見かけるニンニクの芽は、無臭ニンニクのとうを収穫したものだが、この部分はどの種類でも同じようにおいしく食べられる。

2024年4月14日①:切できるだけ長く引き抜く
②:洗って水気を拭き、適当な長さに切って冷凍保存する
2024年4月20日

収穫・保存(5月下旬ごろ)

1/3が枯れたら晴天を選んで

収穫は茎の1/3から半分が枯れたら、よく晴れた日を選んで引き抜く。晴天が3日続いたときがベスト。
引き抜いたらその場で根を切り落とし、泥のついた皮を1枚はぎ、1日天日に干す。皮は干した後ではうまくむけない。

形の良いものは来期の植え付けに取っておく。
秋の植え付け用に1個6~8片x10個=約60~80片(1畝1条13片×5条=65片)保存しておく。

その後、茎を15cmほど残して葉を落とし、ひもで束ねて雨の当たらない日陰に吊り保存する。1片ずつばらし、薄皮のついた状態でフリーザーバッグに入れ、冷凍保存もできる。

適期にとった球はお尻が平ら。保存用に適する。早めにとった球はお尻が丸い。先に食べてしまおう。茎は必ず15cm残す。それより短いと芽が出てしまう。

2023~2024年

2024年5月11日①:去年よりちょうど1週間早くとう立ちしたので、収穫も1週間早く。
②:朝収穫して、根を切り、一皮むいて、茎を15cm残して切って1日天日に干す
③:見た目、触った感じで、ニンニクがきれいに分かれていない株が7個あった。

2022~2023年

2022/05/18収穫。
2023年5月28日

2021~2022年

2022/05/22ひもでつる

黒ニンニクづくり(2024年2月3日)

2024年2月3日
2024年2月3日

2023年6月に収穫したニンニクがたくさん余っていたので黒ニンニクをつくりました。乾いているのでそのままだと固くなると思って水を入れる方法でやってみました。逆に水分が多すぎて半分くらいはベチャベチャになってしまいました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?