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香川県さぬき市でのカボチャづくり

栽培する品種

西洋カボチャ【スクナ南瓜】(2024年に岡山県瀬戸内市のNちゃんからもらった種)→余りなし

日本カボチャ【鶴首カボチャ】(2023年自家採種2回目)

2024年4月1日

基本情報

カボチャは北アメリカから南アメリカにかけての地域が原産地で、日本には1542年漂着したポルトガル船によってもたらされ、日本カボチャとなった。その後、1868年アメリカから西洋カボチャが入った。明治以降は多くの系統が導入・育種されて、現在は西洋カボチャ、日本カボチャ、ペポカボチャの3種が栽培されるようになった。

栽培のポイント

・ウリ科カボチャ属
・地這い栽培では栽培面積が必要だが、広ささえ確保できれば育てやすい。
・畑に合い、味や形が気に入る種類を見つける。
・肥料はなくても育つが、収量アップを目指すなら元肥を入れるとよい。

成功のコツ

つる先の草を刈り無整枝放任栽培で

カボチャはスイカと同様、つるを伸ばした分だけ根も伸ばし、自ら草を操る野菜。株の生長を終えて実をつけると根の力を緩め、草を生えやすくして草で鳥などから実を隠す。
生育初期に草負けしないよう、つるの先から30cm外側まで草を地際で刈って草マルチを繰り返す。整枝はせず、つる自体が草マルチの役割を果たして旺盛に育てれば、たくさん収穫できる。つるを動かしたら、必ずつるのあった場所を草マルチで覆う。
着果後、つるの間に伸びる草は刈らない。鳥などに見つかりにくく食害を減らせる。
収穫後は早めにつると草を刈り、草マルチに。腐植も増え、土の団粒構造も発達。ますます野菜が育ちやすくなる。

畝の準備(4月上旬)

やせた畑にはクラツキを

自然状態では実が朽ちて発芽する野菜。やせた畑には植えつけ1か月前までにクラツキを補う。
クラツキと同時にネギを植えつけるとつる割れ病を防げる。土もよくなり、場所もわかりやすい。

やせた畑には植えつけ1か月前に深さ10cm~15cmの穴を掘り、堆肥を一握り入れ、土と混ぜ、掘った土を上に戻し、馬の鞍形に盛り上げておく。このときネギも植えておくとよい。

2024年4月6日①:ミミズ堆肥2:籾殻くん炭1を混ぜ合わしたもの(ミミズ入り)
②:【スクナカボチャ】畝
③:【鶴首カボチャ】は果樹エリアに植えて育てる

種まき{4月上旬(育苗)または5月ごろ(直まき)}

4月まきでは温かく育て、5月の直まきはトンネルなしでもO.K.

128穴プラグトレイに1粒ずつ向きを揃えて播種。本葉0.2枚目に10.5cmポットに寝かせ鉢上げする。

2024年4月1日:西洋カボチャ【スクナカボチャ】と日本カボチャ【鶴首カボチャ】の2品種育てる
2024年4月12日①:発芽した苗
②:寝かせ鉢上げし、2~3日遮光ネットの中に入れて根付かせる
2022/04/20播種後13日目に鉢上げ

カボチャは5月に直まきもできるが、育苗も難しくない。生育が早く、種まきは植えつけの1か月前に。連結ポットに種まきして本葉が出かけたら大きいポットに鉢上げする。ハウスやトンネル内で育てるが、温度が上がりやすい時期なので、晴天時には必ず換気を。育苗後半は生長に合わせてポットの間隔を広げて徒長を防ぐ。

2022/04/29播種後21日目

水やり

育苗時は、水をやりすぎると地温が下がり生育に影響するため、乾き気味に管理するとよい。

ポット苗には、植えつけの前日と当日の朝、たっぷり水やりしておく。植え穴には、前日に水をたっぷりやっておき、翌日の日中、地温が上がり、土がしっかり温まってから植えつけるのが理想的。植えつけ後、当日は根が冷えるので水やりせず、1~2日後の日差しの暖かい日の午前9~10時に水やりするとベター。その間に降雨があれば水やりしなくてよい。

植えつけ(4月中旬ごろを目安に)

トンネルをかけて寒さから苗を守る

1枚目の本葉が出はじめたころが植えつけ適期。植え穴を掘り、ポットを仮置きして深さを調節。ポットからやさしく苗を出す。根が鉢に回っていない若い苗がベスト。根鉢を崩さないように植える。風や寒さ対策のため5月中旬まではトンネルをかける。

苗の生育は早いので遅れないように植えつける。あらかじめクラツキを植えておいたネギは根鉢に沿わせて植え直す。

ウリ科は植えつけ後、株元には川砂を直径30cm、厚さ3mmくらいたっぷりと敷く。そうすることで、ウリハムシが株元の地面に卵を産みつけづらくなったり、産みつけたとしても日光で熱せられて卵や幼虫が焼け死んでしまう。

「現代農業2023年5月号」
2024年4月24日①:【スクナ】植え付けがずいぶん遅れてしまった
②:ウリハムシ対策で、株元に川砂を敷く
③:5月下旬くらいまであんどんをしておく
2024年4月25日①:【スクナ】
②:【鶴首カボチャ】も植え付ける
③:【鶴首】は果樹エリアに植え付けた
④:計13株

管理作業(4月下旬~6月下旬ごろ)

地這いなら放任で。支柱を使うと省スペースで栽培可能

5月中旬までは、天気に合わせてトンネルを開閉し、通気や温度を調節する。こまめにあけ閉めできない場合は、穴あきトンネルか、通気性がある素材を選ぶ。5月下旬にトンネルをはずす。

地這い栽培では、雑草と土のはね返りや暑さを防ぐため、ワラなどを敷くとよい。のんびりガーデンでは、草に負けないよう、つるが伸びる先30cmまで先手を打って草を刈り、十分な草マルチを行う。整枝せず、しっかりと根を張らせる。

自然栽培では、摘芯すると株が弱るので摘芯せず放任栽培でO.K. 株が生長する前に着果させると生育に影響するため、一番果と二番果は早めに摘花&摘果するとよい。

病害虫対策

ウドンコ病は、高気温、低湿度で発生しやすく、とくに風通しが悪い場所で多発。病気が発生した葉は水で洗い流し、拡大しそうな病葉はとり除く。ウリハムシやアブラムシは、見つけたら捕殺する。

追肥する場合

結実する前に追肥すると、つるばかり伸びる「つるぼけ」しやすい。結実がはじまったタイミングで追肥すると収量アップをねらえる。つるの先端部分の土に施すとよい。1株から収穫できる数は、種類や栽培状況によっていろいろだ。

2024年

2024年5月23日:【スクナカボチャ】空中栽培

2022年

2022年05月28日:【鶴首カボチャ】地ばい栽培

収穫(6月下旬~7月中旬)

ヘタが枯れてコルク化したら

開花後、西洋カボチャは45~50日が目安。つるにつながっているヘタの部分がコルク化して、縦にすじが入ってきたら収穫適期。ハサミでヘタを切って収穫。

収穫後1か月以上おくと追熟しておいしくなる。品種によって2月ごろまで保存できる。

種とりするには、人工受粉が必要?

実を収穫するだけであれば、人工受粉は必要ない。交雑が心配な場合は人工受粉をすると安心。前日に開花しそうなつぼみを選び、雄花、雌花、それぞれを洗濯バサミでとめる。翌日、はずすとふわっと開花するので、雄花の花弁を取り除き、雌花の柱頭に花粉をつけて受粉させる。受粉後、約1日は雌花を再びとめて、ほかの花粉がつくのを防ぐ。

東洋系つる首カボチャを支柱栽培する場合

種まき・植えつけ(5月上旬~下旬)

東洋系つる首カボチャは晩生種なので5月上旬から下旬にまく。

本葉1枚のころ、株間1mで定植。5月中旬~6月中旬が目安。

管理作業

クリップやヒモを使い、つるを折らないようにネットに誘引する。人工受粉はとくに必要ない

日本カボチャは人工受粉した方が良い?

日本カボチャの場合、雌花が開花するのが9月に入る前後くらいなので、自然受粉だと収穫量は少なくなる。栽培期間が長いのでできる限りたくさん収穫したい場合は、人工受粉した方がよいかもしれない。

収穫

支柱栽培では、ぶら下がるように実る。つるが完全に枯れたら収穫どき。晩生種なので、9~11月ごろが収穫の目安。

2023年10月24日

種とり

よく生育し、形がよいものを選ぶ。畑で完熟したものを収穫し、さらに1~2週間、追熟させる。

ヘタと尻の部分を少し切る。種を傷つけないように周囲にぐるりと切れ込みを入れ、半分に割る。スプーンなどで種をかき出す。種を水洗いし、よくふくらみ、充実した種を残す。カボチャは沈む種ではなく浮く種がよい。

干して乾燥させて、保存する。

保存している種

西洋カボチャ【打木赤皮甘栗かぼちゃ】(2023年9月岡山県牛窓の種の交換会でカボチャを購入→2023年12月8日、自家採種1回目)

2023年12月8日

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