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2008年ハイボール元年から12年。2020年日本酒業界は〇〇元年になるか。

日本酒の国内需要の低迷が続いているというニュースをよく耳にします。

酒どころ新潟でそだった私達からするととても悲しい事ですが、「国内需要」というのは一体誰の需要ことを指すのでしょうか。

若者の酒離れ、ゲームやSNSなどのスマホ時間の増加、輸入アルコールの台頭などなど、原因を探せばキリがありません。

もしもSNSより楽しく、輸入のお酒よりも美味しく、日本酒を楽しめたら、若者はそれでも離れて行くでしょうか。

そんなことを考え、日々商品開発を走らせてしまいます。

「日本酒をもっと身近な存在にして、若い人でも女性でも美味しく楽しく飲めるシーンを提供できたら」

「ウォッカやジンからいろんなカクテルができているのに、日本酒からはできていないのは何故なのか。」

「SNSが参加型コミュニティだとしたら、どうやったら若者が日本酒にも参加して楽しめるか。」

色々なアイディアが浮かびます。


2008年ハイボールブームとウイスキー業界

ウイスキー業界では今では一般的になったハイボールが2008年に登場し、一気に業界を盛り上げました。

もちろん、サントリーが仕掛けた当初は業界内外でも賛否両論あったんじゃないでしょうか。

若者を中心に消費を拡大し、いまでは生ビールと同じくらい頼みやすいメニューになりました。

同時に輸出も広がったとありますが、これはおそらく国内需要にゆとりが出たので新しい戦略に投じられたのではないかと考えています。

若者と日本酒業界の距離感が縮まる2020年。

2008年から12年たった2020年。

日本酒も同じ状況に来ているのかなと思います。

私たちは、日本酒カクテルの素「ぽんしゅグリア」という商品を作って展開しています。

ドライフルーツの入った瓶に日本酒を注ぐとフルーツカクテルが出来上がるという商品です。

この商品を楽しんでくれる層は、主に20-30代の女性です。

お酒の楽しみを知り、自ら日本酒にたどり着いて日常的に日本酒を嗜む若い女性は、むしろ増えているように感じています。

ハイボール元年の2008年、まだスマホもなければSNSもあまり浸透していなかった時代。

大手メーカーからの広告と大きなバリューチェーンを駆使した消費社会の中で消費者は、商品を買う、サービスを受ける、情報を受ける、という受けるだけが中心だった時代でした。


ですが今は、消費者が発信する、参加する、楽しみ方を共有するという時代に変わりました。

12年たった今の社会の動きとして、「消費者発」「参加型」「共有」というキーワードが見えて来ます。

酒蔵が作ってくれた素敵な日本酒。

そのまま飲むのももちろん、自分なりにアレンジを楽しみたい。という人もたくさんいます。

その楽しさを人に伝えたい、共有したいという人も増えています。

毎回違う日本酒に合うのが楽しくてゲームに参加するように新しい酒を探して出会いを楽しむ人もいます。

2020年、日本酒は自由を手に入れます。

日本酒がコミュニケーションツールであるということは何百年も前から変わらないことですが、コミュニケーションスタイルは時代とともに変化します。

酒蔵が作った日本酒と

日本酒の楽しみ方を作る若者と

日本酒を求めて旅をする外国人。


SNSやゲームにも負けないスペシャルコンテンツです。

まだまだ楽しみ方を作り出せそうですね。

2020年、今年は日本酒が盛り上がりそうです。


株式会社FARM8 

代表取締役 樺沢敦





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