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雪国の冬にしか醸さない酒 ユキカモシ

日本酒の区別の仕方って、みなさんどのくらい知ってらっしゃいますか?

よく聞くところで大吟醸とか吟醸、さらには純米、本醸造、とか。

もっと詳しく行くと酒米は山田錦に五百万石に雄町だとか、仕込みの方法が生酛だ山廃だ速醸だと違いがあります。そのほかにも、火入れとか生原酒とか無濾過とか、いろいろと用語がありますが、そのほとんどは原料と製法に関するものです。

いやー日本酒って奥深いですね。杜氏のみなさんのこだわりが感じられます。

話変わって先日、韓国のソウルで新潟ローカルな日本酒と現地のローカルなマッコリの交流イベントを実施してきました。

そこで新潟の酒を説明する際、

「新潟は酒蔵の数は日本一だけど、出荷量は兵庫県の1/3以下ですよ」という話をしたら

「???」

みたいな顔になり、

さらに
「新潟のほとんどの酒蔵は夏には仕込まず、雪の降る冬の季節にしか仕込まないからですかね」と説明したら

なおさら

「??????」

みたいな顔になり。

驚くのもそのはず、韓国のマッコリは米に雑穀を入れて発酵させまくるので、夏の暑い時が適してるから、冬にはあまり作らないんだとか。

もちろん日本でも韓国でも、大量生産するお酒は温度管理された大型の機械で季節を問わず1年中仕込んで出荷しているわけですが、小さく伝統的な蔵はその環境とともに仕込むので、季節に応じて仕込みを始めます。

ただ冒頭でお伝えしたように、飲む人が酒のラベルから違いを把握できるのは、原料と製法の違いだけで、環境に関しては見分けられません。

もちろん雪のシーズンに醸す日本酒には理由があります。

雪の季節は、空気中の雑菌も雪とともに落ちることで夏よりも空気が澄んでいて、晴れた日の青さや冬空の星座なんかも綺麗に見えるのも、そんなこととつながっています。

また、雪のシーズンは低温多湿の環境が続くので、酒蔵の菌コントロールがしやすく、腐造しにくいとも言われています。

雪の力でそんなことが酒造りと関係してるって結構素敵なことだなぁと思い、雪の環境下に仕込んだ酒をブランド化できないかと始めたプロジェクトがこの、「雪醸し(ユキカモシ)」です。

なんとなく、雪国っぽいかなというイメージでカモシカをモチーフにブランドを作りました。

世界的な豪雪地帯がある日本で、雪の中で醸された日本酒を選んでもらえるきっかけになればと思います。

まずは小さな活動からですが、雪国から世界に発信できるコンテンツをつなげていきたいと思います。

何をするかはまたこれから。

みなさんのお力添えとご協力をよろしくお願いします。

株式会社FARM8 樺沢敦

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