自分の体質を知るには。。。?

なぜ体質を知る必要があるのでしょうか?

西洋医学は、お医者さんが患者さんの症状を見極めて、適切な治療を施してくれる「対症療法」が一般的です。一方、アーユルヴェーダを含む東洋医学は、病気や怪我の原因(なぜ病気になったのか、どうして怪我をしたのか)にアプローチする「根本治療」「原因療法」です。その人が生まれ持った体質や、体調、ライフスタイルなどをホリスティックな視点で「個性」と捉え、その人にあったアプローチを行なっていきます。したがって、まず「個性」としての体質を知ることが重要になってくるのです。

人は、受精した瞬間に「体質」が決まると言われています。その体質を、五大元素(空・風・火・水・地)を使った、3つのエネルギーで説明していきます。

Vata(ヴァータ)風(空)のエネルギー🍃

Pitta(ピッタ)火(水)のエネルギー🔥

Kapha(カファ) 水(地)のエネルギー

この3つのエネルギーを、人それぞれ、異なるバランスで持っているわけです。1つのエネルギーを突出して持っている人もいれば、2つのエネルギーが同じくらい多いとか、稀ですが3つのエネルギーを同じくらいの割合で持っている人もいます。どの割合がいいとかではなく、その割合自体が体質であり、個性です。その個性の違いを認め、尊重していきます。

トリドーシャ図.001

風を想像してみてください。風は常に「動き、循環」していきます。その特性ゆえ、乾燥性、軽性、冷性、変動性、粗性といった性質を持ちます。風のエネルギーを体質的に多く持ち合わせる人は、身体的には組織が薄くつく傾向にあり、腰つきや筋肉、皮膚が薄く、血管や骨が見えやすかったりします。また乾燥傾向があるので、便秘になりやすかったり、皮膚がカサついたりもします。マインドにも動きと循環がありますから、様々なアイデアが浮かぶクリエイティブな性質や好奇心旺盛な一面を持ち合わせます。一方、心も乾燥しがちだったり、始終ふわふわと軽く動き続けていますから、感情に波があったり、バランスを崩して不安症や自制心の欠如を引き起こす場合もあります。適職は、デザイナーやクリエイター、教育者、芸術家など。

さて、火のエネルギーは「代謝・消化・変換」を司り、熱性、鋭性、油性、軽性、液体性といった性質を持ちます。火のエネルギーを多く持ち合わせる人は、身体的には筋肉がつきやすい傾向にあります。体内に火を取り込みますので、皮膚に赤みが出たり、日焼けもしやすく、炎症が起きやすい、ともいえます。また、消化力が強くなりすぎて、胃腸を壊したり、下痢を引き起こしやすい場合もありますので注意が必要です。情熱的で刺激的なマインドを持ち合わせるので、リーダー経営者として優れた能力を発揮する一方、短期で見栄っ張りな一面もあります。政治家、法律家、外科医などが適職です。

最後に、水のエネルギーです。「結合・構造・落ち着き」がキーワードです。重性、油性、冷性、安定性、固着性の性質をもちます。どっしりとしたイメージです。水のエネルギーを多く持つ人は、身体的にいうと、筋肉や骨などあらゆる組織が分厚くつきやすく、しっかりとして丈夫です。皮膚も厚く艶があり、潤っていて、免疫力も高いと言えます。心身ともに安定していますので、幸福感を持ちやすいとも言われます。慈悲深く、献身的で、忍耐強いですが、少々鈍感で頑固、執着しやすい一面もあります。この特性を生かした、看護師やカウンセラー、弁護士などが適職となります。

なんとなく、自分はこの体質かな、と想像がつく人もいれば、どの体質にも当てはまって、よくわからないという人もいると思います。それもそのはず、生まれ持った「体質」は歳を重ねてもずっと変わらないのですが、季節や年齢やライフスタイルによって「体調」は常に変化していて、体質に影響していくのです。「自分はこの体質!」と決め付けずに、「私は生まれつきピッタ体質(火)かもしれないけど、最近仕事がすごく忙しくてバタバタしちゃってるからヴァータ(風)の影響を受けているかもしれないな」などとゆるく仮説を立ててみます。肌はカサカサ、心もなんかソワソワとして落ち着かない、、、、、ヴァータの影響を受けていると感じた時は、当然と言えば当然ですが、反対の性質を与えます。ヴァータの乾燥性に対しては、反対の油性を与えてあげます。オイルマッサージをしたり、良質な油を使用した食事を摂取すると良いと思います。乾燥した性質を増悪させる、乾燥した食事(ex.ドライフルーツなど)は避けるべきと言えます。

「似たものが似たものを引き寄せ、相反するものがバランスをもたらす」

当たり前のことかもしれませんが、この法則を知っていれば、いつでもバランスのとれた自分の場所に戻ってくることができます。



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