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18年10月28日 横浜マラソン

 45回目のフルは初の横浜マラソン。アラ還55歳にして生まれ故郷の横浜を走る!みなとみらい、昔からの官庁街、中華街の横を通って、山下公園から京浜工業地帯、高速道路を経て港湾・・・横浜の特徴をよくとらえたコースは飽きずに面白かった!

 9月30日の榛名湖フルが台風で中止になり、今シーズン開幕戦がここにずれた。開幕戦がフルなのは変わらない。やっぱり重たいわ。それでいて全く気合が入らない。困ったもんだ。

 横浜マラソン。このレースは昨年台風で中止になっている。参加者28,000人と言う国内でも有数の大規模レースの中止は勇気が要ったことだろう。今年の参加者募集にあたっては「昨年の参加予定者は申し込めば抽選なしで参加OK」「その後、定員を割れた人数のみ抽選」と相成った。前年から引き続きのエントリーが21,000人、残り7,000人が抽選とのこと。「あ~、それなら当たらないな。一応生まれ故郷のレースだから申し込んでおくか!」と5月にエントリーした。すると6月中旬に「当選」メールが届いた。「まさか!6倍弱で当たるとは!」という心境。その時点で9月榛名湖、11月大田原はエントリー済み。3か月連続のフルが決まった。「9月榛名湖はシーズンインだしUP&DOWNが厳しいそうなのでファンランで」「10月横浜はSUB4にアタックしつつ無理はせず距離に慣れ」「11月大田原を確り走ろう」と位置付けた。
 結局9月は流れ、10月は気合が入らない。さてさてどうなることやら!

 前日土曜、14:00頃だったかな?桜木町駅下車。そこから前日受付会場の赤レンガ倉庫までゆっくり歩いた。「事前受付なんて止めてほしいよな」と思いながら、免許証で本人チェックを受け、ゼッケン他をもらう。あとは協賛会社のブースを冷かす。最初のブースが「ありあけ」。そこに「ゼッケンナンバー末尾2ケタが『88』の方にはありあけ商品プレゼント!」とのポスター。その心は「88=ハーバー!」!私のゼッケンは1○○88だよ。ラッキー!ゼッケンを見せてハーバー4つとクランチチョコをありがたく頂戴しました。

 当日朝、副都心線で向かう。新宿三丁目で座れたが、そこから先はランナーでラッシュアワー並みの混雑でしたわ。みなとみらい着は6:38。スタートが8:30と早いので既にスタート前2時間を切っている。同じ電車から大量のランナーが吐き出され、改札口から、更衣室として用意されているパシフィコ横浜に入るまで渋滞。パシフィコは大きな箱なのに入口は小さいもんな。しかも荷物検査だ???と言っても形だけじゃん!リュックの中は見られなかった!
 会場に入れたのは7:00前後になっていただろう。着替えるスペースはさすがに広い。しかし1階は男子更衣室なのに何故オバハンがいるのだろう。これ、逆だったら捕まるのに・・・
 7:25位に外に出る。ここがまたストレス。パシフィコの出口で渋滞だ。ここで給水所があった。反射的に摂る。これ、要らなかったな。
 スタートブロックは幸いなことにAを割り当ててもらっているが、一番遠いのがA。トイレに寄ってAに入れたのは8:05位になっていた。すぐ横に日産自動車のグローバル本社がそびえている。その奥に横浜駅。さらにSOGOも見える。
 8:15位になるとDJの声が響きだす。来賓の挨拶は黒岩知事、林市長、坂本プロデューサー、元DeNA三浦大輔、谷川真理、谷原章介だったかな?林市長の声が妙に間延びしていたのは意外。きびきびしたエリートと言うイメージだったのだが。黒岩知事はフルを走るという。練習しているのかな?
 DJが「全員がスタートするのに30分かかる」と言っていた。ランナー28,000人でスタートブロックの車線は2車線、東京マラソンは35,000人で4車線。これで良いのか?

 8:30Bang!全く気が乗らないままスタート。大丈夫かなぁ。気温は17℃だったようだ。
 スターター台の横にマリンルックのモデル(?)数名が手旗信号を振っている。確かに「みなと横浜」のイメージではあるが信号の意味がわからないから感慨はあまりない。
 しばらく歩いて進み、スタートライン手前からようやく走り出す。さぁ行くか!ライン通過は3’04。Aブロックならこんなもんだろう。密集の中ではあるが良い感じで進む。少し下っているんだな。これは助かる。テンションが上がらないままのスタートだったが、下りで強制的にレースペースを作らされた感じ。ただ600m程で右折させられた。この群衆でスタートすぐの直角カーブは危ないわな。
 最初の1kmを5’35。まさにターゲットペース!良し良し!ようやくテンションが上がってきた! 卸売市場前を右折してしばし進む。2㎞過ぎ、遅い一団がいる。テレビクルー??黒岩知事だ!邪魔と言えば邪魔だが仕方ない。サムズアップで抜いて行く。ここまで来たら空が広く青い。日本晴れだ!陽射しが強い。最初の給水からネッククーラーに水を吸わせた。どうなることやら!
 パシフィコ、赤レンガ倉庫を左に見て南進。官公庁街に突入。史跡でもある税関やら県庁、裁判所、日銀を通過。突き当りが横浜スタジアムというところで仮設トイレを発見。「今なら待たずに用を足せる、チャンス!」。コースアウト!ロスタイムは40秒ほどか?気が楽になった。もちろん体も。
 スタジアムの周辺の公園をぐるっと回って中華街の入口あたりが5km地点。1km地点以降5’38、32、32、6’16(トイレロス込み)。一応SUB4のペースである。今日はどこを目指すのか・・・やっぱり「行けるところまではSUB4を狙わねば!」という心境であった。
 山下公園の横を通って南進。10kmラインを通過。この5kmは5’08~47。
 高速の高架下を走るときは気持ち良い。陽射しがなければ通る風は心地よいのだ。それでも給水の都度肩口、頭から水を被っていた。
 三溪園、根岸駅、磯子駅を通過。
 15kmまで@5’59。「えっ!そんなに!!!」。14kmまでのこの4kmは5’20~32。この1kmでそこまでだれるとは思わないのだが・・・半信半疑で進む。次の1kmが5’57。やっぱりだれていやがる!このまま冗漫に進むとしたら残り27kmはひたすら長い。「だれるな!」と我が身に「喝」を入れる。17kmまでは5’10と上げる。上げ過ぎだよ!ま、距離表示のぶれもあることだろう。1km毎の上下をあまり気にしないようにしつつも少し強めに押す。 
 19km過ぎ、新杉田駅の先の南部市場で折返し。
 20km通過。この3kmは5’16~50。この後も気を抜くとだれるはず。気を張って高速道路に突入した。
 首都高を走れるのがこのレースの売りの一つ。高速入口の電光掲示板に「本日速度制限なし」とあるのはご愛嬌。高速に登ると思いの外、景観が良い!ガードレールが低くて、防音壁もないのだ!遠くにランドマークタワーも見える。その遥か手前に見える高台のマンション。「あ~、あれが磯子プリンスホテルの跡に建ったマンションか!立派だな!」と思って進むと、そのマンションに向けて大きく手を振っている男性ランナーがいる。冷やかし半分に「ご自宅なのですか?」と聞いてやったら「そうなんです。9階なんです。見えるかな?」とか嬉しそう。愛想笑いでパスした。
 高速道は有料なだけに舗装が良くて走りやすい。高度もあるから風も通る。今日くらいの風なら歓迎だな。また、数百mおきに道路の継ぎ目があるわけだが、そこはシートで養生してくれている。さらに、給水もトイレも十分に確保してくれている。各種ダンスの応援団もいた。なかなか面白かった。後から、「バンクがきつい」とか「高速で10kmは長い」とか負の声があることを知ったが、そういうことを言う人はどこのコースにも文句を垂れるのだろう。
 高速上で25kmを通過。この5kmは5’05~55でクリア。振れ幅が大きいが、自分の中ではイーブンで押している感なのであまり気にしない。とりあえずはSUB4のペースで進めている。「残り17km、なんとかなるか?」という感じ。
 そのまま高速道で30kmまで到達。この5kmは5’28~38の安定したペースでクリア。高速道も自分の脚で走ってみると緩やかとはいえ結構UP&DOWNがあるものだな。前方にはベイブリッジの威容も眺められた。
 31kmまでは@5’36。ここを過ぎて、折返して高速道から降りる。普段車両が進む方向とは逆向きに降りるのも貴重な経験だろう。一般道に出て左折すると32km。あれ?下ってきたのに6’26??おかしいじゃねえか!!ま、1km1kmに拘ることもない。この時点でGタイム3:01’57。「残り10.2kmを58分か!微妙だな。でもネットなら61分ある!@6’00に拘ればクリアできるってことだな」とSUB4が見えてきた感じ。
 横浜港シンボルタワーを目指して進む。もう15年も前なのだな、03~04年の横浜ハーフでこの辺りを走った。当時は路面の轍が気になったが今日は大丈夫。@6’00を意識して進む。33kmまで5’14。次の給水ではパワージェルの給食も摂取する。次の2㎞には12’05を要した。いかんいかん、この辺りが一番暑かったかもしれない。
 次の1kmは5’36で36km地点。「このペースで行けばSUB4は行ける!」と思って、右折、コンテナ検査センター前の給水を摂った瞬間にまとめて抜かれた。「えっ?」と思ったら数名の4hPM(PaceMaker)を含む大集団だった。この大集団には全く気が付いていなかった。自分のペースを考えればずっと直後にいたはずなのであるが、20km手前、31km過ぎの折返しでも風船を頭に付けたPMに全く気が付いていなかった・・・抜かれた直後は「これに付いていけば間違いなくSUB4だ。しめしめ」と付いて行く。ところがきつい。「そうか、自分はネットSUB4で良しとするが、彼らはグロスに拘っているのだな」と悟る。「どうせなら自分もグロスで」と思うのだがジワジワと離される。付くのは自重しよう。
 36km以降を5’48、43、47、46と苦しいなりに安定したLAPを刻む。4hPM軍団は見えなくなってしまった。無理はしない。39km地点前後では山下公園、ホテルニューグランドを通過。このレースで声援が一番多いところ。なにやらロック調(?)なバンドがアップテンポな音楽を流しているので、手を振って踊りながら通過。元気が出る。子供のハイタッチにはなるべく応える。元気が出る。
 こんな感じで40km到達。G3:47’55。「残り2.195kmを12分は無理だな。やっぱりグロスのSUB4は断念、でもネットはいけるっしょ!」と悲喜こもごも。
 40km過ぎてしばし進むと赤レンガ倉庫街。ここから通りを外れて右折して倉庫街に突入。石畳を進まされる。終盤にこれは辛いな~。41kmまでは4’43?これはおかしい!!あてにならん!
 また公道に戻る。観覧車コスモスロック21を仰ぎ見ながらの登り。もう最後だしあがく。パシフィコの手前を右折。42kmまでは7’05。つまり先の4’43と合わせれば11’48(@5’54)だが、それは後から知ること。42kmでGタイムは3:59’43を指している。「あぁ、やっぱりグロスは届かなかった!」とあきらめの境地。残り195m、コースが狭く無理に抜くのは危ない状態。感心しないな。といってもこっちもスパートを掛ける余裕はないわけだが・・・で、流すようにGOAL!!!!
 G4:00’48、N3:57’44と相成った!ラスト2㎞で爽快感は少し削がれたが、いやいや、それでもSUB4なら上出来でしょう!!!!やったね!

 ゴールエリアでスペースを見つけて一連のストレッチ。周りでは倒れ込んでいるランナーもいるが、私はそこまで自分を追い込んでいない。目標SUB4を達成したのだからそれで良い。
 ふと見ると、男性用トイレがある。用を足す。ゴール直後に尿が出るということは脱水状態にはなっていないということ。スタート前、坂本プロデューサーが「今日は18か所も給水所を設けた」と自慢気に言っていたがその恩恵に預かった。18か所全てで必ずアクエリアスを口にし、水も取った。レース途中では20℃を超え、直射日光も強かった中、この給水態勢には感謝。 
 20kmや33kmあたりの給水所ではパワージェルもあった。自分で持参したZAVAS PIT1つも摂取したのでカロリー補給もうまくいったのだろう。
 ストレッチを終える頃、呼吸も平常に戻る。すたすた歩く。まずはアクエリアスPETをもらう。続けて完走メダルを掛けてもらう。昨年エントリーしていたランナーには2017完走メダルも配布されていた。芝生で寛ぐランナーを横目にさっさとパシフィコに向かう。パシフィコ入口で高校生かな?がスポーツタオルを肩に掛けてくれようとする。高校生、タオルを1枚落とす。「その落ちた奴で良いよ」と善人ぶりを発揮し、落ちたタオルを受取る。「ありがとうございます」ときちんとお礼を言える高校生Good!
 荷物預けのエリアに赴くと、自分のリュックはすぐ目の前に置いてあった。係員のオバサマに「僕のこれです」と言って受け取った。
 陣地を確保して、着替える。凍結タオルは良い具合に溶けている。ざらざら塩分をこそぎ落とすようにタオルを全身にあてた。
 12:30にゴールして、パシフィコを出たのは13:20、結構な早業。クイーンズスクエアを抜け、ランドマークの下を通り、桜木町駅まで歩く。直線ならほんの1kmちょっと程度のはずだが、連絡橋を登らされたり、観光客の雑踏も多く、20分以上を要した。
 結構、疲れていることを自覚。いや、疲労困憊だな。今日のようなレースが一番疲れるのだよな。「頑張ればSUB4」という展開・・・。25km位からずーっと時計とにらめっこだもんな、強めに押しながら・・・・・それでクリアできたから良かった。ダメだったらホント辛いもんな。
 帰り道では「野毛で飲んで帰りたいな」「いや、この状態ではきつい。とりあえず京浜東北線に乗るべきか?」と自問を続ける。結局「この疲労感での外呑みは危険。まずは家に帰ってゆっくり飲み始めるべきだ」と極めて冷静な真っ当な自答となった。
 15:30頃帰宅してシャワーを浴びてようやくサッパリした。

 横浜マラソンの総括。
 5km毎のLAP。5-28’33、10-27’17、15-27’49、20-27’46、25-27’45、30-27’41、35-29’21、40-28’39、L-12’53。
 5kmLAPが30分を超えなかった!これは嬉しい!時計とにらめっこした甲斐があったというものだ。シーズン初戦のフルでSUB4を達成できた喜びは非常に大きい。満足満足であった。
 なお、黒岩知事、@7’00ペースをほぼキープしてSUB5、4:59でゴール!立派だわ!

 横浜マラソンとは???自分としては良い結果が出たとはいえ、このレースはどうなのだろう・・・・。
 「参加費は15,000円超」」「事前受付」「EXPOしょぼい」「Tシャツ地味」「事前案内があれば大会プログラムは不要」「パシフィコ渋滞」「スタートまでも渋滞」「スタート&序盤のコースは狭い」。ここまでは正直「なんだこれは?」とストレスが溜まった。
 5km過ぎからマイペースで走れるようになると、コースは広くなる。みなとみらいから官公庁街、海沿いに京浜工業地帯を抜けて復路は高速に。高速を降りれば港湾を通って山下公園を抜けてみなとみらいに戻る。近未来的な新都心「よこはま」と、明治以降の近代化を支えた港湾と京浜工業地帯の「横浜」、双方を感じることができる変化に富んだコースで面白かった。高架下は直射日光を遮り風だけを通してくれる。高速も展望があり適度の風もあって暑さを感じず。給水態勢はばっちり、応援も多かった。スタートが8:30と早いのも1日を有効活用するという観点ではOKかな。
 う~ん、功罪あり評価は難しいなぁ。来年もう一度申し込むか??悩ましい・・・。
                                以上

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