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14年9月21日 田沢湖マラソン

 30回目のフルは4度目の田沢湖。51歳にしてまたも跳ね返された!35kmからの「壁」をいつか成敗してやりたいものだ!SUB4生涯勝敗は11勝19敗に。

 田沢湖は4度目のエントリー。過去は05~07年まで出場。最初の2回は歩いてしまい、最後の07年にようやく走りきるも4:18という結果に終っている。このレースにリベンジする機会を得たことは嬉しい。
 募集開始早々にエントリー。盛岡のホテルもさっさと予約。それなりに意気込んでいるが、シーズン最初のロードレース故、慎重に臨もう。

 前日土曜日は盛岡泊。養老の瀧でサンマ塩焼き、豚ニラ玉鍋で生ビール1杯、日本酒2合だけの晩餐。カーボローディングとして駅立ソバ屋でたぬきうどんを食す。満腹。23:00には就寝。
 当日朝は5:45。朝食を吉野家で摂り、一路田沢湖へ。会場着は7:00。予定通りだったが会場近くの駐車場は満杯とのこと。会場から遠く離れた臨時駐車場に導かれる。会場まではバスで行く。エントリーを済まして、一度車に戻ることに。時間もあるしゆっくり歩いてみた。計ってみると駐車場まで約16分、1.3kmというところか?これ位なら、まぁ我慢するしかない。
 8:00から9:00までを車で過ごす。外はピーカン!ぐんぐん気温が上昇しているのがわかる。「こんな好天ならネッククーラーを持ってくるべきだった」と後悔先に立たず。過去3回は雨に見舞われたから「暑さ対策」なんて全く頭になかった。前日確認した天気予報で気温25℃ってなっていたから普通なら暑さ対策を怠らないのだが・・・シーズン初戦で勘が鈍っていたのかな。
 9:05に車を離れ、ウォーミングアップを兼ねてゆっくり歩く。トイレに寄り、スタートラインに付いたのが9:40位。半袖でまったく寒くないのだから、この時点で20℃近かっただろう。やばい、マジで暑い・・・・・

 10:00号砲!0’11でスタートライン通過。それだけ前方でも前が詰まる。ちっ!
 最初の1kmは大きく下る。「途中21km地点でここを登るのはイヤだな~」と思いつつ下る。1km通過が4’59。下りだからこんなもんだろう。下りきってから勢いがつかない。2km通過は@5’24。「やっぱり暑い。今日のSUB4は無理だ。目標を完走に引き下げよう」と悟る。「シーズン最初のロードレースがフルって無茶だったか?」とかネガティブになる。ここからグダグダのマイペース。暑い。後ろからの日光が首筋に当たる。前のランナーに倣い、CAPのひさしを後ろにする。5’34、57、6’00と登りとはいえグダグダ・・・・。方向転換したのでCAPを直す。面倒だな~。最初の給水で早くも水を被る。気持ち良い!5km以降も5’57、26、44、38、47とばらつくが、上り下りの差だけのはず。マイペース。給水では歩いてゆっくり水を摂取。7km過ぎにはスポンジ配給もあり、しっかり水を体にかける。
 10km過ぎた辺りだったか?後ろから「古いTシャツ着てますね!」と声をかけられた。人懐つっこそうなショートカットの女性。「佐倉のシャツですね。翌年がこのCAPでした」と自分の頭を指差していた。「スポンジ、ずーっと持っているんです、暑いから」と聞きもしないことをぺちゃくちゃしゃべりながら前に行った。10km以降も5’56、48、39、41、44。13km過ぎ位でまたまたスポンジポイント。そこを過ぎてしばらく行くと先ほどの女性がポーチの開閉に手間取っていて追いついた。私から「スポンジ、取り替えた?」と声を掛けたのが余計だったな。「替えた替えた。」と嬉しそうにリアクション。「父が一緒に来てる。一緒にフルを走るもんだと思っていたら、向こうは10kmだった」とか。時計を見ると1:15位だったので「じゃ、もうゴールしてるね」「そうなのよ、何をしているのかしら?」と・・・「知らね~よ」と言いたいところだが・・・・すると「目標はどの位?」と問われる。「いつもは4時間なんだけど今日は暑いから・・・」と返すと、私の言葉を遮るように「無理無理無理無理」と・・・。確かにこの時点でグダグダのペースだけど、赤の他人からそう言われると腹立たしい。心の中で「なんでてめえにそんな言われ方しなきゃいけないんだよ。そもそも古いシャツ着てるってのも余計なお世話なんだよ」と毒づく。もう無視。ちょうど跨線橋に差し掛かったので登りきった後の下りを利してペースを上げる。振り切った。「よし!SUB4狙ってやろうじゃないか」と押し始めた。ランニングハイでもあったのだろう。古い住宅街に入っての細かなUP&DOWNも強気に押す。15km以降、5’12、14、35、37、26とペースアップ。給水やスポンジで体をびっしょりに濡らしたせいか暑さが気にならなくなる。民間給水所でアンパンをいただく。前半から固形物を口に入れたのは初めてかも。あまりパサつかずに飲み込めたのは、ここまでの給水がうまくいっていたからだろう。
 21km地点通過がN1:58’14。SUB4に向けて(後半のための)貯金はわずか1分!「最初10kmを流したのだから仕方ないな。でも行けるだろ!」と思っていた。20km過ぎから会場までの登り。スタートで下った登りをえっちらほっちら進む。ここでは他のランナーより早い。今日はスタートが前の方で、それでいて2kmでSUB4をあきらめペースダウンしたから、10km位までは抜かれっ放しだった。15kmでペースアップしてからは抜く方が多くなり、この登りではかなりの人数をパスした。
 会場の大観衆(←大袈裟!)を通過して、湖畔に出る。「よし!ここからだ!」と思う前向きな自分がいた。ガンガン抜く。そんなに強く押しているわけではないが、マイペースで進んだランナーが落ちてきているのだろう。20km以降は、5’45、50、18、6’27(?)、4’45(??)と刻む。25km通過がG2:20’34。残り17kmを1:39で行けば良いのだから@5’40程度でOK。これを目安に進みたい。
 秋晴れの今日は田沢湖がきれいに見える。対岸まで一望できたのは4度目にして初。何度か首を大きく回しながら景色を堪能した。
 湖畔道は木立も多く、覚悟していたより涼しい。25km以降、5’34、6’04、5’41、51、21と進む。6分かかったのはスポンジ地点だったかな?しっかり水分を摂取し、スポンジを体に絞る。28km地点でパワージェルを摂取した。30kmG2:49’05なら、そんなに落ちた感覚はないし、まだSUB4を狙う気持ちは萎えていない。ただ、この辺りから、正直、きつくなってきた。足がパタパタ言い出した感あり。阿蘇カルデラTシャツランナーと前後する。「ウルトラランナーに付いていけ」と我が身を鼓舞する。30km以降は6’09、5’32、6’13、5’54、59。給水、スポンジでのタイムロスは大きいが水分を確実に摂取する。32km地点「たつ子」像の金色が湖面に良く映えていたのも確り視認。
 35kmに到着。G3:18’52。残り7kmを41分ということだから無理ではない。ただ、ここから魔物が控えている。「垂直の壁」・・・・これには@7’00はかかるはずだ!それを計算に入れると黄信号といったところか?35kmを通り過ぎ、いよいよ壁に挑む。「田沢湖はこれからだ!」と口に出して進む。上を見ると、ほとんどのランナーが歩いている。まだSUB4を狙える位置で歩いているランナーの方が多いなんて、ここ位なもんだろう。
 「行くぞ!どりゃ!」とやけくそで登る。「どりゃ!」「どりゃ!」「どりゃ!」、歩くランナーを置いていく。100mは離されていた阿蘇ランナーも抜き去る。36kmまで@6’27!「お~、予定より30秒も早い。これならいけるかも!」と調子に乗り、さらに続く登りも強めに押す。登りきる。「よっしゃ!」。安堵して下る。あら?足が動かない。無理に動かす。「イテッ!」「イテッ!」「イテッ!」。それでも周りを置き去りに。下りの途中で37km。@5’57。さらに押す。下りきる。
 「残り5km」の表示。残り28分程度。「ぎりぎりだ!@5’30で行くぞ!」と・・・・・下り切った平地。下りの勢いを活かしたいところだが、全く足が伸びない。止まった。登り下りで足を遣い過ぎたようだ。これまでと逆に他に抜かれ始める。登り下りで追い抜いたランナーに続々とパスされる。足が伸びない。全然付いていけない。38km、平地なのに@6’08。残り4km強を23分、意地を見せたいが足が動かない。39km、登りもあったとはいえ@7’34。残り3km強を15分、絶望的だ!赤信号、遮断機の下りる音が聞こえた。
 阿蘇ランナーが抜いていく。彼も@7’00近いペースだろう。それにも抜かれる。40km、下っていたのか@6’20と少し上がるも、N3:51’18。これを過ぎて最後の給水ポイント。確り摂取。梅干も口に放り込む。41km、給水があったとはいえ@7’50、G3:59’08。
 ラストも足が動かない。会場が近くなり応援は増える。無理に笑顔を作る。ピッチを少しだけ上げる。
 ラスト1.195kmも7’32と苦闘しつつ、ゴールへの取付け道路でサングラスを外し、満面の笑みとガッツポーズでG・O・A・L!G4:06’40、N4:06’29!

 あ~ぁ、SUB4ならず!田沢湖にまた跳ね返された!暑さもあったけど、やっぱりこのコースはタフだわ。前半は殆どがUP&DOWN、後半の湖畔は平坦とはいえ最後にそびえる35kmの壁。登りもだが下りで足が回らなくなっていた。また負けた・・・・・
 それでも、途中でスイッチが入ってからは頑張ったのではないかな?最後のド失速は脱水症状かなぁ?・・・・途中の給水でむせてコップ半分吹き出したり、もう少し飲みたいと思ったことも有ったよな・・・
 負けは負け。とはいえ走り切った満足感はある。暑さ対策を十分にして、シューズも軽量だったらいけたかもしれない。確かな手ごたえと言えば言い過ぎかもしれないが、過去3度に比べればまともな走りができたと言えよう。
 5kmごとのLAPは、27’54、28’32、48、27’04、28’05、31、29’47、32’26、15’22。ラスト2.195kmの15分超がひどいな。ここで3分、40kmまでで3分、これで6分のオーバーってことだな。

 ゴールしてアクエリアス500ペットボトルを手渡される。一気に半分ほど飲み干す。味噌汁サービスコーナーでは、一緒にパック入りのご飯も付く。表彰式会場の空きベンチを探して座って平らげた。ペットボトルもすぐになくなる。これで会場に用はない。記録証をもらって、車に戻ろう。さて、バスを待つか歩くか・・・・逆方向に歩いて、いつ発車するかわからないバスを待つのはストレスが溜まる。「ゆっくり歩くか!」と自分の足で歩きだす。20分ほど掛けたのかな。駐車場でシューズを脱いで、裸足になってからストレッチ。
 塩を噴いた体のまま着替え、出発は15:00過ぎ。雫石の道の駅の温泉で汗を流す。相変わらずぬるぬるの湯質は疲れを癒してくれた。16:00に温泉を出て、車中で両膝をアイシング。道の駅を出たら、流木やら土砂崩れやら・・・・昨年8月の雫石の水災の爪痕を見た。
 後日確認した気象庁データだと、当日の気温は7:00で10.0℃、スタート10:00で18.4℃、ゴールの14:00で21.6℃。直射日光を直接受ければ体感25℃程度だったろう。過去3回の田沢湖はいずれも雨だったからこんなに暑いレースと言うイメージがなく、そこは準備不足だった。以後、気をつけよう。
 シーズン最初のロードとしてはこんなもんかな。ただ田沢湖4連敗は悔しい。いつかはSUB4を!
                               以上

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