【超・超・短編小説】 はたち
怒った顔が綺麗だと
おまえが言った
些細な理由だととりあわず
誂おうとする
その大人ぶった姑息な態度に
もっと腹をたてた
ニヤニヤとして醜い
つまらない関係
つまらないやつめ
絶対に許さない一生ゆるさない
卑怯者
こころみすぼらしい
あほばか
しねしね腐ってしまえ
今から思えば
あまりの反撃に
おまえが面食らっている
その隙に
ふん、とかいいながら
化粧ポーチをひらいて
ささっと鏡を見ればよかったのだ
はは
さよならさよなら
その
綺麗な顔で怒っていたひとには
二度と会えない
(おわり)
応援いただけたらとても嬉しいです。