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うまくいってない時の処方箋

物事がうまくいっていない時のみじめさや不安、不甲斐なさ。
自分だけ上昇気流から落っこちてしまったような恥ずかしさや、
「みんなは当たり前にできているのに自分はそうじゃない」という絶望感。
こういう状態って早く過ぎ去ってほしいし、状況が回復してほしい。
早く大丈夫な世界に戻りたい。
私はそういう時にはいつも、そんなふうに思っていた。

物事がうまくいってない時のこれらの気持ちの正体は
「物事がうまくいってない自分」への不快感なのだが、
なぜ不快に感じるかと言うと、
うまくいっている自分しか愛したくないからだ。

仕事がうまくいってない自分
恋愛がうまくいってない自分
人間関係がうまくいってない自分
打ち込んでることがうまくいってない自分

それらは自分にとって愛せる対象じゃないから、受け入れられない。
自分を誇るどころか、恥ずかしく思えてきてしまう。
かと言って切り離せる訳でもないから、不快になったりイライラしたり、自分には価値がないと思い込んでしまう。

物事がうまくいってない時、自分という存在が不快に感じる時には
うまくいってる時の自分だけを愛そうとしてたんだな、と気づくだけでいい。
うまくいってない自分のことは愛したくなかったんだな、と気づくだけでOKなのである。

私たちは気づけば解放される。それが処方箋だ。

物事がうまくいっていると気分がいい。自分のことも好きになれる。
けれども、それはどこまでいっても条件付けの愛だということ。
うまくいっている時には絶対に気づかないし、うまくいかない時にしか、そのことに気づけない。
そう考えるとものすごく貴重なことなのだ。

失敗しても自己否定に陥らない人は、失敗と自己価値を紐づけていない。
失敗は失敗として分析して反省するけど、自分の存在まで否定しないのだ。

逆に成功しても謙虚な人は、その成功が自分ひとりだけに紐づいていないから
周りの人のおかげです、とか目の前のことをやっていただけです、と言う。
それは精神性の高さだけじゃなくて、成功と自己価値を紐づけていないのだと思う。

物事がうまくいってない時は、普段いかに自分が条件付けで自分を愛そうとしていたかに気がつける、またとないチャンスだ。
大切なことだからもう一度言うけど、そのことに気づくだけで苦しみは終わる。
特別なセッションもセラピーもヒーリングもいらない。
自己価値を紐づけてたんだなーと気がつくだけで、クリアできる。
気がつきさえすれば、内側が生み出していたドラマの供給が終わるのである。

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