更年期障害
「初経から生理痛がひどく、月経困難症に悩まされ、更年期障害もひどい人」を競いあう大会があれば私は入賞する自信がある。
私の人生は婦人科の症状にずっと付き合わされている。
生理前、生理中、生理後の排卵時期に鎮痛剤を飲まなかったことはない。
10年ほど痛みと闘ったが、痛みに疲弊し、22歳の時に初めて婦人科を受診し、ピルを処方してもらった。
30代は妊娠を希望していたため、ピルをやめ、また痛みに耐える生活が始まった。
結局1度も妊娠することはなかった。
45歳後半くらいから生理の周期が早くなり、出血量も増えた。つねに具合が悪く、たまに行く旅行は100%の確率でいつも生理に当たった。
その45歳からの具体的な症状は脳貧血、めまい、夜中の動悸、夜中の異常な発汗、喉に針が刺さった感覚、吐き気、ブレインフォグ、不眠、パニック障害、48歳からはその症状にホットフラッシュ、閉経後は更に手のこわばりが追加された。
私の場合、42歳くらいまで睡眠を削って仕事をし、その後鬱病になったため、それも更年期障害をひどくした原因の一つだと考えられる。
結論から言うと、私は癌リスクを承知の上で、閉経後の52歳からホルモン補充療法を始めたが、この選択は今のところよかったと思っている。
1番やっかいなホットフラッシュがおさまり、やっと眠れるようになれたのだ。手のこわばりも治ってしまった。
48歳から週に2回のプラセンタ注射を始め、漢方薬の桂枝茯苓丸やエクオールのサプリなどを飲んでいたが、あまり効果を感じることはなかった。
ヨガや体操でしっかり体を動かして、なるべくバランスの良い食事を心がけてもいたが、不眠に関してはホルモン補充療法でホットフラッシュがおさまるまで、何をしても改善することはなかった。
42歳までは学習塾の経営や学校の教員などで忙しすぎる生活をしていた。その後仕事を辞めて鬱病から回復し、半日だけの仕事を始め、45歳になった時に証券外務員の資格を取ってフルタイムの仕事を始めた。
しかしここからが更年期障害との闘いで、朝の出勤が次第に辛くなっていった。
ブレインフォグが始まり、簡単な計算ができなくなった時に初めて更年期障害を疑った。
その仕事は何とか無事に契約を満了することができたが、次に派遣社員で勤めた会社では更年期障害の症状がどんどんひどくなり、義母も頻繁に入退院するようになったため、経済的に苦しくなることを承知で仕事を辞めた。
更年期障害がひどい人が辞めずに仕事を続けるためには、午後から出勤ができたり、勤務時間を体調に合わせて気軽に変えられるのが1番良いと思うが、それが可能な会社をつくる人たちが今後どんどん出てきてくれれば、社会が劇的に変わるのではないか?
更年期世代だけの会社があってもおもしろいと思う。
本当に人生100年時代を実現させるのなら、更年期の人たちはまだまだ若者だ。
と考えながら、「タンパク質はやっぱりお肉も取らなきゃね」とスーパーで買った豚肉をこれから水と白ワインと塩で茹でていく。
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