独りで学ぶ

また、エッセイ。とほほ。

ぼくは、高卒だ。田舎の県立高校。金銭的な問題もあり、大学進学ならず。でもいい。独りで学ぶのも、よい。なんか、こう情熱的な気分になったりする。人生の旨味をこの年齢で味わう。

松本清張も、独学者だ。小学校卒である。ナメクジがはい回る家に住んでいたという。貧しかったのだ。

松本清張は、作家になってから、だいぶ意地悪したみたいだ。インタビューにきた人に、文学やら、経済学やらの難しい話をふっかけて、答えられないと喜んだらしい。

そういう、嫌な面もあったらしいが。でも、仕方ないのだ。苦労したみたいだから。苦労してる人は、やっぱり少し歪んでいたりするものだ。

司馬遼太郎も、独学で作家になった人だ。新聞記者をしてるときにモーレツに読書したらしい。そして、作家になった。司馬の小説は、評論という面もある気がする。他の時代小説家と違うところだ。

司馬遼太郎は、対談もたくさんした。山崎正和や、網野善彦のような人とも。独学で学んだ人なのに。これは、すごい事だと思う。独学者で、ホンモノの学者と張り合うというのは。

司馬のエッセイには、独学者への励ましのコトバが多い。勇気がでる。

司馬遼太郎や松本清張のようになりたいわけじゃない。でも、学ぶことで深く豊かに生きてゆきたいものだ。

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