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「時間」について

「人に平等に与えられているものは何か」

 この問いについての答えは、しばしば「時間」であると言われる。
 確かに少なくとも「時間」という概念の中で生きている皆は毎秒毎分、等しく刻む時の中を生きている。時計の針が進む時間が同じという点では「平等」と言えるだろう。

 しかし、実際に進む「時間」は本当に等しいと言えるだろうか。

 動物の寿命は人間の何々分の1と表現される。例えばネズミの寿命は長くて3~4年。人間の約30分の1である。つまりネズミの1年は人にとっての30年に相当し、ネズミの時間は人より30倍早く進んでいると考えられる。

 このことは実は人にも当てはまるのではないのだろうか。なぜなら誰しもいつ命が終るかわからないからである。私にも若くして亡くなった友がいる。振り返れば彼にとっては私より限られたもので、時間の密度は生き長らえている私より今では10年分濃かったことになる。

 もちろん私もいつ死を迎えるかわからない。それは明日かもしれないし、数十年後かもしれない。健康で生きられる時間と考えれば、もっと短いかもしれない。それは誰でも同じであろう。

 そう考えると、人によって寿命は違い、動物と人に流れる時間が異なるように、実は人間も人それぞれで流れる時間の早さは違うと言えるだろう。

 平均寿命や世代交代のスパンを踏まえると、単純に動物と比較することはできないが、人によって流れる時間の早さは違うと考えることは大事で、示唆的な考え方ではないだろうか。

 読書の中で気付いたことを投稿してみました。初めての投稿ですが、考えてみたことの備忘録として少しずつ書いてみようと思います。一つの発想なので、突っ込みどころは多々あると思います。その点はご容赦ください。

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