スイカとじいちゃんたまにばあちゃん
じいちゃんが亡くなってから、そろそろ5年くらい経つだろうか。じいちゃんに会わなくなって、スイカを食べることがめっきりなくなった。
夏になって、お盆にじいちゃんとばあちゃん家に行くと、みかん農家だったじいちゃんはいつもスイカを出してくれた。じいちゃんは孫のぼくたちにただ「美味しいから食べ」と言って、ばあちゃんは地下水で冷やしたスイカを銀色のボウルに入れて持ってくる。
美味しい。べつに驚くほど美味しいわけじゃない。シャインマスカットみたいなあの美味しさとは違う。正直たまにかす