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Xiaomi(シャオミ)「SU7」試乗記

1、シャオミとは
·設立当初はスマホを中心にした事業を展開
·現在は電動歯ブラシからEVまで、なんでも売る訳わからない会社になっている
·商品のほとんどは模倣品で、たとえば
スマホ:Iphone
ノートPC:Macbook
白物家電:無印良品風
ヘアドライヤー:Dyson
… …
·2023年12月期の年間売上高は約5.6兆円
·2021年3月、EV市場への参入を発表
·2024年3月28日に、初のEV「SU7」を発売

2、試乗してみた
·広州のシャオミ旗艦店へ行ってみた。
·個人的にはシャオミがあまり好きではなく、シャオミ製品を一度も買ったことがないが、SU7発売以来ネット上の情報を拾ってみて、実物を見て試乗する必要があると感じた。
·印象に残るところと感想をできるだけ客観的に書きたい。
·ネット上の公開情報は2024/4/1の日経電子版の記事に参照してください。
『小米、中国発EV革新の伏兵 「Appleカー」の夢 現実に』
https://www.nikkei.com/telling/DGXZTS00009850Q4A330C2000000/

3、外観と内装

横から見ると、ポルシェのTaycanに酷似。
流線型クーペ
後ろにスポーツカーでよく見る羽根が付いている。普段は隠れて見えないが、時速85以上の走行時は自動に浮き上がる。コクピットの中央パネルでも操作可能。

·ベンツ風のアンビエントライトが設置されているが、隠れた設計で昼間は見えないと言っていい。
·全体的にシンプルな内装で、黒ならテスラの雰囲気にそっくり。
·前方座席中央の収納ボックスの下にミニ冷蔵庫あり(たぶんペットボトル飲料用)後部座席で利用可能。個人的にはいらないと思う、ゴミ箱に使われそう。
·内部スペースは外形のわりに広いが、あくまでもクーペで狭い方だと思う。
·天井は一面ガラス張りで、真夏だと怖いかも。
·音響設備は普通

4、コクピット

シンプルなデザインでテスラに似ている

·運転席前方にあるメーターディスプレイは小さすぎて読みずらい。時速表示だけはフロントガラスに映り出されるので、スピードの把握は楽。
·ウィンカーレバーとシフトレバーはベンツやBYDのと同じ配置で、テスラのシフト(タッチ画面で)とウィンカー(ハンドルのボタンで)よりは操縦しやすくミスらない。(自家用車はベンツなのでバイアスありかも)
·気温風量調節、サスペンショ調節、ワイパー、ドアロック、ドアガラス、ハザードランプ、車内ランプなどはボタンで操作できる。その他殆どの操作や設置は中央のタッチパネルでしか行えない。
·中央パネルの下にワイヤレス充電あり、2台対応、iPhoneも試してみたら充電可能だった。

5、その他
·運転の人にとって操縦しやすいと思う
·アクセルの踏み方によっては、乗客にとってちょっと地獄かも(これはEV共通の問題、モーター駆動で発進加速度がめっちゃ速いから)
·車の鍵はNFC式のキーカード、スマホでも操作できる。
·Xiaomi 「独自」のHyperOSを搭載
・自称自社開発のモーターを搭載

モーターメーカー:中聯電子(中聯汽車と独ボッシュ社との合弁)と滙川聯合動力
パワー半導体は独Infineon製

6、SU7に乗った感想
·以前試乗したEVは、テスラ3&S、BYDの複数モデル、ベンツEQS、トヨタbz4x。ベンツEQSとテスラSは価格帯が他の車と離れすぎたため、比較対象外にする
·今回試乗したのは4輪駆動(モーター2基)のモデル
·全体の評価結論:SU7は値段(450から640万円相当)のわりにはいい作りで、コスパが高いと思う。
·ソフト面:テスラ > SU7 > BYD。ベンツのソフトシステムはゴミ、トヨタbz4xはゴミ以下。(伝統自動車屋はシステム開発で大幅に遅れている)
·外観:SU7 > テスラ3 > BYD。トヨタbz4xはゴミ(センスは人それぞれ)
·操縦性:SU7 > BYD >テスラ3。トヨタbz4xはゴミ
·SU7の主なターゲット顧客層は、そこそこの所得の若い独身やカップルと思われる。発売直後は注目を集め、1週間で10万台受注。だが、ファミリー層や中高齢層からの需要は限定的かも。

7、最後に
·筆者はトヨタの株を4年以上保有しておるし、以前の自家用車もトヨタ製だったし、決してトヨタ車をディスりたいわけではない。ここ数年のトヨタの好業績のおかげで、いい投資収益を得た。
·しかし、EVの情報を集めれば集めるほど、トヨタの将来への懸念を禁じ得なくなる。その理由は、トヨタがEVで出遅れているところではない。ソフト面とデザイン性での遅れである。これは日系自動車メーカー共通の問題点と言える。
・中国の自動車メーカーはEV分野で確実に成長してきた。EVに関してテスラ以外の競争相手はない。電池やモーターなどのコア部品を中国国内で調達、近年マイコン、パワー半導体産業への投資も盛ん。
·まだトヨタ株を持ち続けるつもりだが、今後自動車業界の動向がますます気になる。ハイブリッドに依存しない、本当の全方位戦略を見せてもらいたい。

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