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ほろ苦い甘夏の魅力まるごと!皮5個分、果肉3個分全部使った爽やかな甘夏のジャム(粗製糖使用)

柑橘はやや酸っぱい種類が好きだ。
甘いみかんやぽんかん、伊予柑等ももちろん好きだ。でも自分から積極的に買おうと思うのは甘夏や夏みかん。大きくてむきやすいとか、果肉の粒の感じが好きとかの理由もあるが、一番は「酸っぱみ」や「ほろ苦さ」が好きだからだと思う。

そんな訳で今年も甘夏を何度か購入。
皮をむいてそのまま食べたり、ヨーグルトと和えたりフローズンヨーグルトにしたりサラダに使ったりしていたが、ふと「そういえば私、甘夏ピール作ってみたいんだった」と思い出した。オレンジピールとか、オランジェットとか好きなんですよね。

大好きなケーキ店、兵庫「ケーキハウスツマガリ」さんの冬季限定「オレンジコンフィ」。贅沢なお味

早速追加を買いに行き、手元には甘夏が5個。追加分はより新鮮で美味しそうだったので早速むいて食べ、皮は洗って白いところをなるべく削り取り(ピールをつくるつもりだったので)、ソフト冷凍。

そうして材料として残った甘夏3個+皮2個分を見ているうちに「まるごと使ってマーマレードっぽいジャムにしても美味しいかな」と思い計画変更。ジャムをつくることにした。

豊川産と山北産のハーフになりました

ほろ苦い甘夏の風味を活かし、ジャムにされている方は多いと思う。レシピも人それぞれだし、甘さや砂糖の種類等もお好みにしていただければと思うが、今回の私の作り方と分量は以下の通り。
皮が多いので食べるジャムと言おうか、甘過ぎずピール感覚でも楽しめる、甘夏らしいほろ苦みを含む美味しいジャムができた。

《皮も内袋も種も、まるごと使った甘夏ジャム》:甘夏3個+皮のみ2個分(できあがりの重量はだいたい1.3kg)
<材料>
・甘夏:まるごとを3個、食べた後の外皮2個
・砂糖(今回は粗製糖を使用):520g(下処理済の皮と果肉の合計重量:650gの80%)
<作り方>
1)甘夏がまるごと浸かる大きさ・深さの鍋に湯をわかし、沸騰したら甘夏をそのまま入れて5分ほど茹でる。

まるごと入れるので結構深い鍋で

2)ざるに取り、横半分に割って外皮と果肉(内袋・種もそのまま)に分ける。

あつあつです

3)外皮はしみ等気になる箇所があればあらかじめ削り取って薄い細切りに刻み、2~3回茹でこぼしをする。今回は3回。

4)果肉の方は、ざく切りにして倍量ほどの水を加えて下煮。
種から出るペクチンでとろとろになったら火を止め、穴杓子等で具のみすくって裏ごしし、種と内袋の固い個所を取り除く。水分はこの後ジャムにしていく工程で使うのでそのままにしておく。

なお、今回は裏ごししたが、種のみ除いてブレンダーにかけ、内袋も食べるジャムにするのも良いと思う。

5) 3)の工程後の皮と4)の裏ごし後の果肉の重量を合計し(今回は650g)、その80%の砂糖を用意する。

6) 4)の鍋に皮と裏ごし後の果肉を移し、砂糖の半量を加えゆっくりと煮て行く。とろみがついて煮詰まってきたら残りの砂糖も加え、一般的なジャムやマーマレードより緩めの固さ程度になったら火を止める。冷めると固くなるので、やや緩すぎかな?ぐらいでOK。

きれいな色と香りにうっとり

5)すぐ使う分は容器に、残りはジップロックに移して冷凍。砂糖が多いので完全には固まらないと思うが、袋に入れた状態で薄く平らにのばして冷凍しておくと、ちょっと使いたい時に取り出しやすくて便利。

トーストやクッキーにはもちろん、紅茶に入れるのもおすすめです

なお、つくり方は以下のサイトを参考にさせていただき、皮をたくさん使ったため、茹でこぼしの工程を加えた。
皮を味わいたいタイプのジャムやマーマレード、ピールをつくる場合、ややしつこいくらいに茹でこぼした方が安心だし、結局は雑味が抜けて美味しく仕上がる。

砂糖の量は、普段のジャムづくりでは私は一般的なレシピよりかなり砂糖を控えて作る。が、今回のように苦みや酸味を多く含む材料の場合は、思い切って砂糖を多く加えた方が素材の味が活きる気がする。
例えばりんごやいちご、キウイ等なら砂糖は果実の重量の半分以下。梅ジャム(品種や熟し方の度合いにもよる)や酸っぱい柑橘のマーマレード等なら75%以上。今回は保存も長めにしたかったので、元レシピ通りに80%とした。

砂糖を粗製糖にしたのは初めて。
もともと長く三温糖や黒糖を使って来たが、今年初めにひどい胃腸炎を患い、それを機に調味料についても見直し中。砂糖は今後なるべくきび糖やてんさい糖に切り替えたいと思っている。
…が、あんこやジャム、菓子類をつくると使用量が多くなるので価格はなるべく抑えたいし、用途によってはてんさい糖は甘みがソフトで物足りない。もっと手軽でベターな選択肢は…と探していて「粗糖」も良いかなと思った。精製前なのでカルシウムやマグネシウム、カリウム等の天然成分を含むし消化吸収も緩やか。焼菓子やタルトがとても美味しいお気に入りの菓子店も、砂糖は粗製糖を使っていると言っていた。なんとなく安心。

という訳で初めて使ってみたが、三温糖や上白糖と比べて甘みがまろやかで、優しいながらもこくのある味。ジャムに使うと素材の味を活かしてすっきり仕上がる。良い感じ。
今回はこちらで3kg入りを買いました。

単純なジャムひとつとっても、作り方の手順や使う砂糖次第で味はだいぶ変わる。
これまで調味料には割と無頓着で来たけれど、少しずつ試して自分の体に合った好きなものを探っていきたい。

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