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【おうちで漬物】#15 皮ごとスライスして漬け込むだけ!あると便利なキクイモの味噌漬け・醤油漬け

「菊芋」ってご存知ですか?

芋と聞くとほくほくした根菜類を思い浮かべるけれど、キクイモの見た目は生姜に似ておおよそ「芋」という感じではない。
全体的に土っぽくごつごつしていて、加熱すると「ねっとり」若しくは「カリほく」食感になる。生だとシャキシャキ。

つまり芋という名で呼ばれても芋ではない。根元の部分を食べるためそう名がついたキク科の植物で、近い野菜はごぼう。
主成分は「イヌリン」という水溶性の食物繊維で、カリウムや葉酸、ミネラルも豊富だそう。そう聞くとなんとなく納得がいく食感とあっさり味。
日本における歴史は古く、江戸時代は飼料として使われていたという。痩せた土地でも育つ便利な作物だからかも知れない。

直売所でよく見かけるので近年割と使うようになった。鮮度がよければサラダで食べても美味しいし(どんなドレッシングでも合わせやすい味で便利)、丸ごとローストしても美味しい。きんぴらやグラタンも良い。揚げてチップスにするのも好き。

昨秋つくった菊芋と海老のグラタン。海老によく合うんですよね
魚焼きグリルでロースト(この時はローズマリーと塩。お好みの味付けで)。中がちょっとねっとりして美味しい

ただ、それほど日持ちしないため(故に農家さんは使うまで土に埋めておくらしい)、買ってすぐに使わない場合や用途を考えるのが億劫な時には、とりあえず醤油漬けや味噌漬けにしておくと便利。

下処理はいずれも共通で、洗って水気をふき取り、皮ごと2mm程度にスライスするだけ。

《菊芋の醤油漬け》
・菊芋:5~6個(だいたい100g)
・しょうゆ:50cc
・砂糖:大さじ1
・酢:大さじ1
※この分量だと甘さはかなり控えめ。お好みで砂糖を増やすか、みりんを加えても美味しいです

調味液の材料をフライパンか小鍋に入れて煮立たせ、砂糖が溶けたらスライスした菊芋を加え、煮立ったら1~2分その状態をキープ。
菊芋のみ玉杓子等で先に保存容器に移し、煮汁は再度煮立たせてから菊芋に注ぎ、冷ましてから冷蔵庫へ。半日後ぐらいから食べられる。

醤油漬けはサクサクした食感。そのまま食べても、ごはんや豆腐のお供にも良いし、刻んでチャーハンの具にするのもおすすめ。食感が良いアクセントになる。

味噌漬けは味が馴染むまで2~3日かかるけれど、その分食感もやや柔らかくなじみ、醤油漬けとはまた違った感じの味わいで美味しい。
どちらかというと塩気の強くない、まろやかな味わいの味噌がおすすめ。白味噌でつくっても美味しいと思う。

《菊芋の味噌漬け》つくりやすい分量
・味噌:100g
・みりん:大さじ1~2(味噌の味に合わせて調整)
これらを混ぜ合わせ、スライスした菊芋を漬け込む。それだけ!超簡単!3日目ぐらいからが食べ頃。

ファスナー袋に味噌とみりんを直接入れて揉み、菊芋を入れるのが簡単です

漬けて1週間ほどたった状態。味噌漬けはやや甘めの方が美味しいかも。醤油漬けは福神漬けのようにも食べられて便利。

調味液に浸った状態で密閉して冷蔵庫に入れれば2週間程度はもつ。

味が濃いので一度に大量に食べるわけではないけれど、あると便利な菊芋漬。
味噌の方は案外パンにも合うので、フォカッチャやリュスティック、花巻などに合わせても美味しいです。

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