見出し画像

土用餅にもぴったり、おなじみ赤福と初めての「白餅黑餅」

「土用餅」という風習は最近まで知らなかった。もともと関西~北陸地方を中心とした風習だったそうだし、私の育った東北では現在でもあまり聞かない気がする。
とは言え「土用餅」を口実にあんころ餅をいただけるのは大歓迎である。確かにあんことお餅は暑気払いになりそうな力の付く組み合わせだし、何より美味しい。

三重から帰った日はちょうど土用の入りで、そうだ土用餅…と思うまでもなく該当するものを買っていた。それはおなじみ伊勢名物「赤福」。元来縁起の良さそうなお菓子ではあるが、土用餅として食べられるこのタイミング。ありがたみもひとしおである。

美しい

赤福はこれまで何度も食べたことがあるが、新幹線利用時に名古屋駅で買ったりおみやげにいただいたりで、本場の伊勢で購入したことはなかった。
今回はせっかく伊勢近くまで行くので、できたてを買って帰りたい。夫婦岩とJR二見浦駅の間にある二見支店に立ち寄る。二見支店は大正12年に開店した初の支店だそうで、歴史ある店舗に立ち寄れてうれしい。写真を撮っておけばよかった。ちょっと急いでいてつい撮り忘れてしまった。

お目当ては、出発前にたまたまXで目にしてぜひ買いたいと思っていた「白餅黑餅」。
コロナ禍を機に開発された新商品だそうで、発売開始は2021年。白と黒が整然と並んだ見た目も美しく、黒砂糖を使った創業時から明治期までの味の「黑餅」、よくある白いんげん豆ではなく白小豆を使った白あんの「白餅」のどちらの味も気になる。こちらは白黒各4個の8個入りのみの販売なので、いつもの赤福も食べたくて2個入りの「銘々箱」も購入。楽しみに持ち帰った。

「銘々箱」の赤福は、帰宅日=土用の入りに土用餅としてありがたくいただく。

やはり名古屋駅や東京駅で買う赤福よりも、お餅が断然柔らかい。お餅が柔らかいと赤福ってこんなに美味しいものだったのね…と改めて驚く。私はこれまで赤福本来の美味しさを知らずにいたのかも知れない。こしあんが実にさらっとしてしつこくなく、お餅の量とのバランスも良く、甘さも程よい。ああ美味しかった。土用餅、力が付きました。

続いて翌日、待望の「白餅黑餅」。
上の写真の包みを開くとこのようになっている。

風情ある掛け紙が素敵

それではいざ、開封!

おお~、美しい(開封時にうっかり端のあんこに触れ、少し崩れました)。
黑餅はつやつやとした見た目、白餅はしっとりとした見た目でどちらも美味しそう!
いただきます。

赤福を崩さず取るのは難しい

黑は黒砂糖らしいこくのある充実した甘さ、白はふくよかな香りとふわっと柔らかな食感が印象的。どちらもとても美味しい。
夫も私も、いつもの赤福より黒砂糖の黑餅の方が好みかもと意見が一致した。私は白あん好きなので白餅もとても好き。つまりどれも美味しい。

赤福は賞味期間がとても短いお菓子だが、黑餅は特にあんが乾燥しやすいのか、数時間後に残りをいただこうと再度開けた時には少々ぱさつき始めているようにも見えた(味には全く問題なかった)。そうした事情もあって、黒砂糖のあんから現在のあんに変更されたのかも知れない。

土用餅は土用の入り、または丑の日に食べるのが本来の風習のようだが、土用の間に食べればきっと効果はあるのでは。
邪気を払う赤い小豆で力の付くお餅を包んだあんころ餅、みなさまも是非。




この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?