見出し画像

梅の追熟の失敗と教訓〜おばこ梅(青梅)の梅干しを塩分8%と10%で漬ける(おばこ梅その1)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年6月17日、22日)

メルカリで新たに梅を買った。また買ってしまった。

オリーブみたいな形と色(香りはもちろん違います)

今回の品種は「おばこ梅」、お取り寄せ元は山形県酒田市。

少し前、メルカリに出品されているローカル梅を探していたところ、山形県の「谷沢梅(やさわうめ)」というのを見つけた。
寒河江市付近で採れるブランド梅だそうで、希少性がかなり高いらしい。そうか、山形県にもローカル梅があるのか…。しかも寒河江は父の地元のすぐ近く。以前道の駅に立ち寄った程度できちんと訪れたことはないけれど、親近感はそれなりにある。

チェリーランドさがえ。寒河江と言えばさくらんぼ(つまり梅は見つけていない)

谷沢梅の特徴は「実は小ぶりですが、酸味が強く渋みがなく大粒の梅にはない味と風味があります。 実離れのよさが特徴で、梅干しに向きます。(nae-yaさんのサイトより)」とのこと。
「大粒の梅にはない味と風味」とは、いったいどんな味や香りなのだろう?
気にはなったが、現在出品中の谷沢梅は他品種と比べ比較的高額で、出品されてもすぐに売り切れてしまう。それくらい人気があるということだろうか。

とは言えそこまでして手に入れる情熱や美味しく漬ける自信がないため一旦見送り(※この後結局完熟の谷沢梅を入手して梅干しを漬け、梅ジャムもつくった。それについてはまた改めて)、他にもないかと山形県で生産されているローカル梅を探してこのおばこ梅に行き着いた。まあ酒田にも親近感はあるし、「おばこ」という名も良いではないか。

さて、そのようにして入手したおばこ梅、初めての山形のローカル梅だ。

とてもきれいなおばこ梅。うりざね顔の美人といったおもむき

これまで扱った南高梅や十郎梅と比べ、やや小ぶりな中程度の大きさ。「おばこ」と名付けられただけあって、表面はしっとりとしてなめらか。きめ細かな質感だ。触ってみた感じでは、果肉の詰まり方も均等。これは確かに美人梅。日本海側特有のしっとりお肌の色白美人の趣が感じられる。

まだだいぶ青いので、おそらく梅ジュースや梅酒にはベストの状態だろう。私は梅干しにしたいので、まずは追熟。

================================

それからまる4日経過した5日めの状態。
追熟させていたおばこ梅が、やっと黄色くなった。

画像越しに伝わりますか…この乾燥感

実は2日ほど前から表面の乾燥が気になっていた。あれほどしっとりとしていた表面が乾き、なめらかお肌がなんだか固くなりつつあるような。

考えてみれば当然で、ここまで数日、青梅をラフに新聞紙の上に広げただけだったのだから、室内の湿度や気温に応じてその表面はどんどん乾いていく。たとえて言うなら、育った環境とは異なる乾燥した暑い土地で、化粧水も何もつけずに素肌をさらして数日過ごしていたようなものだ。しっとりお肌が台無しである。ごめんよおばこ梅…。

それからは追熟する際はざるや段ボールなど通気性のある底に梅を広げ、新聞紙でゆるく上部を覆うようにやり方を変えたのだが、最初からそうすればよかった。おばこ梅は南高梅や十郎梅と比べて粒は小さいが含んでいる水分は多く、そうして覆っておかないと表面から水分がどんどん飛んでしまう。

届いた時点の梅の重量は約900gだったが、追熟後は732g。軽く洗って水気をふき取ると、更に20gほど減っていた。
なんと20%ほど水分が飛んだ計算になる。
人間の体で考えるとぞっとする。本当にごめん、ごめんよおばこ梅。無知で考えなしの私がいけなかった。

これには本当に懲りました…(自宅室内が特に乾燥していたわけではないので油断した)

届いた段階では一部は梅漬け、一部は梅干しにと考えていたが、追熟後のルックスから梅干しが良さそうに思えて全て梅干しに変更。

洗ってへたをとり、水気をふき取った梅をMサイズのファスナー袋に半々に分けて入れ、一方には8%相当の29g、もう一方には10%相当の36gの粗塩を入れ、僅かに残っていた市販の紫蘇梅酢(塩分20%)を小さじ1杯程度ずつ入れて、袋の上から転がすように揉む。

元々の重量から水分がだいぶ飛んでいるため、出て来る梅酢が足りないかも知れない。そうなったら手持ちの梅酢を足そうと思う。
塩分を分けたのは単純に「どちらが美味しいかな?」という興味から。

天日干し待ちの梅もたまって来たし、今年はどうも空梅雨で来週も晴天が続きそうなので、早めに干した方が良さそうなもの(皮破れ等)はなるべく来週干したいと思っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?