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おうちで発酵・漬物

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1~2人世帯でも手軽に漬けられる漬物とその活用です。 乳酸発酵の旨味が好きですが、発酵なしで手軽に漬けるさっぱり系も。
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【おうちで漬物】#25 丸ごときゅうりに熱湯をかけるのがポイント!パリッパリで美味しくて保存もきく「きゅうりのちーちゃん」(大原千鶴さんのレシピ)

最近ぐっと暑くなり、火を使わずにごはんと豆腐または納豆にお漬物、という食事が増えて来た。 今は自作の漬物を冷蔵庫にいくつか入れるようになった私だが、元々はしば漬けやきゅうりの「キューちゃん」を自分好みにつくりたいと思い、調べて試作を始めたのがきっかけだった。中でも「キューちゃん」には特に思い入れと憧れに似た思いを抱いていた。 あの心地よいパリパリとした歯ざわりは大好きだが、市販の漬物は味が濃く、また添加物が含まれていることも多い。 けれど生のきゅうりで作ろうとするとどうして

【おうちで漬物】#24 是非ぴりっと辛い和からしで!半日で漬かる茄子ときゅうりの辛子漬け(酒粕不使用)、JA「なす漬の素」使用の茄子漬け

美味しい辛子漬けを漬けたくて、昨年漬物を漬け始めた頃から何度か挑戦していたのだが、繰り返しつくりたいと思えるレシピや漬け方になかなか出会えなかった。 私の好きな辛子漬けは、酒粕や麹を使わず、甘くなく(または甘過ぎず)、くどくないもの。長期保存が目的ではないので発酵させる必要もなく、冷蔵庫で4〜5日もてばOK。 夏には殊にさっぱりして体も冷やしてくれる茄子やきゅうりの漬物が食べたくなるが、そのバリエーションのひとつに加えたい。 昨年買った和からしがまだたくさん残っているので

【おうちで発酵・漬物】#23 数年ぶりに4度目のアンチョビを仕込む~過去3度の経験から「頭・内臓なし、骨付き」で塩漬け

昨日の朝、自宅から最も近いスーパーへ行くとなんと!唐揚げ用背黒いわしが売られていた。一気に心が躍る。久しぶりにアンチョビがつくれる。 私は小型のいわしが手に入れば毎年アンチョビを仕込んでたっぷり使いたいのだが、残念ながら毎年出会えるとは限らない。 この辺りのスーパーで小型のいわし、背黒・かたくち・しこいわしを見るのは大抵春先の3月下旬~4月半ば。それも毎日ではないのでいつ出会えるかは運次第だ。それ以降は気温が上がるためか、ただでさえ足の速いいわしの中でも更に傷みやすい小型の

「むめや」さんの梅味噌おにぎり、青じその塩漬けで巻いた梅干しおにぎり

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年7月27日) 梅仕事を始めて梅が身近になって以来、ほぼ毎日梅干しを食べている。結果的に梅干しおにぎりを食べる頻度も上がり、その日の気分で使う梅の種類を使い分けているが、ある日ふと気が向いて梅味噌を使ってみた。 左は種を抜き、包丁で叩いた梅干しを入れた青じそおにぎり、右が梅味噌たっぷりの海苔おにぎり。 普段最もよく作る梅おにぎりは、ごくスタンダードに梅干しをそのまま具にして海

【おうちで漬物】#22 夏の味、白瓜でシンプルな塩漬け

白瓜が好きである。 これと、夏になるとよく見掛けるやや育ち過ぎたジャンボきゅうりは大好物で、見つけるとつい嬉しくなって買ってしまう。 どちらも私にとって夏の間の準主食みたいなもので、同じ調理法でもりもり食べられる。 適当に切って塩とにんにくで炒めても美味しいし(かつて出張先の中国の社員食堂で、こうして炒めたきゅうりと茄子、若しくはスープが毎日のように出た)、それに卵を加えても、またオリーブオイルで炒めてトマトで煮ても大変食べやすく美味しい。私は青虫か?と思うほどもりもり食べ

【おうちで発酵・漬物】#21 何故かかつおに似た風味!山北の直売所で発見「かつお菜(勝男菜)」でうまみたっぷり、シンプルな漬物を漬ける

GW後半に山北へドライブした際、「道の駅山北」で初めて見る名前の菜っ葉発見。 「かつお菜」。 初めて聞く名前である。併記されている漢字表記「勝男菜」もこれまで見たことがない。 ただ、「うまみたっぷり」というポップから想起されるのは明らかに「鰹」。色が淡くてサラダ菜っぽい葉の感じだが、これがどんな旨味を含むのだろう?本当にかつおに似た味なのだろうか。気になる。 価格もとても安いし鮮度も良さそう。試しに一束買ってみた。 帰りの車内で少し調べたところ、「かつお菜」の名の由来は諸

【おうちで発酵】#20 ヨーグルトメーカーで初めての納豆づくり〜大豆と黒豆納豆、おろし和えと納豆そば

先日炊飯器で醤油麹をつくった折、中温の温度帯が保持できる機器が欲しくなり、ヨーグルトメーカーを買った。3000円未満で買えたので、数々の用途を思えば良い買い物。パン用の酒粕酵母や豆乳ヨーグルトなど試したいものはいろいろあるが、最初に着手したのは納豆だった。 昨年梅仕事にはまって以来、本棚には発酵や保存食に関する書籍がかなり増えた。本棚の大規模整理を行ったほど。 その中で、当初は納豆づくりにそれほど関心はなかった。納豆と豆腐は日常食として冷蔵庫に常備しており、そこに必要以上の

【おうちで発酵】#19 炊飯器の保温モードで(なるべく温度を下げて)醤油麹をつくる~ごぼうのじっくり炒め、青菜炒めに活用

「〇〇麹」に、どうも苦手意識があった。 2010年代に塩麹の一大ブームが訪れて以降米麹を上手に活用される方が増え、麹や発酵がぐっと身近になったが、私はその「塩麹ブーム」に乗れなかった。 「麹」は味噌や醤油の原料で、家庭で使うものとは思っていなかったし、塩麹がなぜ「使うと美味しく」なり「食材を柔らかくしてくれる」のか、得体が知れない感じがして手が出せなかった。風味も当時の私には少々馴染み難く、ある時塩麹の大きな袋をいただいたのに、使い切れず申し訳なく思った。 その後私の忙し

竜峡小梅の甘漬けと塩漬けその後〜砂糖を使った梅漬けにしわが寄る理由(竜峡小梅その2・完成編)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年7月5日) 6月19日に竜峡小梅を漬け始めて半月ほど経ったので、卵の殻を取り除き、ファスナー袋から保存容器へ移すことにした。 漬け材料が異なるため漬け汁の色も違うが、梅の状態も割と違う。 酢と砂糖を加えた方はややしわが寄り、塩だけで漬けた方は元の形よりも却ってふっくらして見える。 だがそれより問題なのは味。 甘漬け(酢・砂糖入)が、なんとも中途半端な味なのだ。甘さも塩気もど

ちょっとだけ薬膳、クコの実と菊芋入り福神漬け

常備している福神漬けがなくなりそうだったので、追加をつくった。 いつもは大根1/4〜1/3本程度をメインの材料とするが、今週は買い物に行けず、手持ちの大根がやや足りなかったので他の野菜を足すことに。 野菜室にはれんこん、にんじん、ごぼうと福神漬けに使えそうな野菜がいくつかあったが(ごぼうは以前何度か入れて美味しかったのだが、漬け汁を吸うのが難点)なんとなく気が向かず、「入れてみようかな」と思ったのは半端に残っていた菊芋。 夫が菊芋の醤油漬けを殊の他気に入り、毎日のように食べ

梅味噌を漬けてみる(1ヶ月後、8ヶ月後の追記あり)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年6月21日) 梅を使った調味料はいろいろあるが、中でも梅味噌に興味があった。 種を漬け込む梅醤油はもとの醤油の味が出来上がりを決めそうな気がするけれど、味噌はよりバリエーションが広そう。 そんな中、きのう梅ボーイズさんのYouTubeチャンネルで梅味噌の作り方が紹介された。 手元の青梅を梅干し用に仕込んだ直後だったので「しまった!!」と思い、梅味噌用の青梅が欲しくなり、さっ

【おうちで発酵・漬物】#18 結球しない白菜、山東菜(べか菜)のにんにく入り発酵漬

ある日近所のスーパーで山東菜がとても安かった。ひと袋なんと98円!まるで直売所価格のよう。 山東菜はその名の通り、中国は山東省から明治期に伝わったアブラナ科の野菜。種類は白菜とほぼ一緒で、結球しないのが特徴。 水分が多く柔らかいので生食にも向くし、白菜同様煮浸しや炒め物、煮物と何にでも使える。結球しないので買う際に重くないのも嬉しい。 こんなに安いのだから2袋買えば良かった、しまったと家に着いてから思ったが、とりあえず買った分を漬物に。山東菜で漬物、以前から試してみたかっ

【おうちで発酵・漬物】#17 夏を迎える前の、日干しきゅうりの軽やかなしば漬け

最近ようやく暖かくなって、みずみずしいきゅうりや生野菜を食べたいと思う日が増えて来た。春ですね。 先週五本入りで買ったきゅうりが二本ほど余り、ふと思いついてしば漬けの時のように切り、ざるにのせて天日干ししてみた。 「ふと思いついた」というのは、私はきゅうりのしば漬けやキューちゃん漬けのように味付けのはっきりした漬物は、皮が縮んでしわが寄り、パリパリした歯ごたえのものが好きだ。 だが、その種の漬物に生のきゅうりを使うと、水分が多すぎるためそうした見た目や食感にはなりにくい

【おうちで発酵・漬物】#16 福島の伝統野菜、濃厚な味が美味しい「かぶれ菜」のオイル蒸しと「信夫冬菜(しのぶふゆな)」で漬物2種(発酵漬けと辛子漬け)

半月ほど前、Bリーグ観戦と観光を兼ねて1泊2日で福島へ車で旅行した。福島市で試合を観て宿泊し、翌日は奥会津の柳津へ。とても楽しかった。 夫は大学時代を福島で過ごしているので友達も多く、今回は出発前に「南福島の直売所がおすすめ」との情報を得ていた。 そんな「なんぷく」もしくは「みなふく」(南福島をどう呼ぶか問題。仲間内でも意見が割れるらしい)の直売所で見つけた福島の伝統野菜。 「かぶれ菜」という菜の花に似た色が濃く柔らかな菜っ葉と、「信夫冬菜(しのぶふゆな)」という小松菜に