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日本全国魅惑のローカル・郷土梅たち

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ひとくちに「梅(梅干し)」と言っても、その個性や味わいは育った地域や品種により驚くほど多彩。 梅仕事を始めて出会った全国のかわいいローカル梅(2024年1月現在自分で漬けた、食べ…
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#城州白

3種類の漬け方を試した城州白の天日干し完了〜低塩やはちみつ入りで漬けた梅干しの味の変化について(城州白その4、完成編)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事と2024年7月現在の追記です。(もともとの更新日付:2023年8月6日) はちみつ入り、鳴門の塩(通常家で使っているドンキの安い粗塩)、シチリアの塩の3種類で漬けた城州白の天日干しが一通り完了した。 上がはちみつ入りとシチリア塩、下が鳴門の塩。 どれもトラブルは少なく、皮破れは少々あったもののきれいに干し上がった。 重量的にもまあまあで、干し終えた直後から美味しい。さすが城州白。我が家における城州白の地位は高

昨年つくった一年ものの完熟梅(谷沢梅)のジャム、完熟梅(城州白)のシロップ煮

梅仕事は塩だけで漬ける梅干し(白干し)やカリカリ梅が好きで、梅シロップや梅酒等の甘い加工にはあまり興味を示さない私だが、例外的に梅ジャムは好きだ。 気付いたきっかけは、昨年京都の「城州白」という非常に香り高い品種の梅で初めて梅ジャムを煮てみたこと。 この時はほぼ完熟に近い状態で3キロ強入手し、大半を梅干しにしたのだが、表面に傷があるもの、熟し過ぎてつぶれかけているものをより分けてジャムとシロップ煮にした。 元々桃のような甘い香りを持つ梅なので、砂糖の量は一般的な梅ジャムと

谷沢梅と城州白の一部干し始め~週間予報のチェックは念入りに(谷沢梅その2&城州白その3)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年8月3日) 一昨日の午後、首都圏に派手なゲリラ雷雨が降り、昨日の昼まで空気が湿っていた。午後にはからっと乾いたようなので、翌早朝から谷沢梅を干すことに。 塩漬け後まる1ヶ月にはまだ数日早いが、谷沢梅には早く干したい事情があった。 というのは、ここ1週間ほどの高温期間、梅酢から表面が露出していた実のいくつかに白くふわっとしたものが発生。 おそらく産膜酵母と思われ、これ自体には害

京都の梅・風雅な城州白のジャムがとんでもなく美味しくできた!(城州白その2)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年7月4日) うっとりするほど良い香りの城州白。 桃のように甘く柔らかな香りがするので、少し甘さを加えて煮たら美味しそう。 梅干し用の他、表面に傷みがあるものを中心にジャム用とシロップ煮用も少しずつ取り分け、まずはジャムを煮てみた。 あんずジャムみたいな綺麗な色。 梅と杏は近い種類なので当然ではあるのだが(青森・秋田あたりでは杏を「梅」と呼んで漬けたりするし、梅の木を海外へ持ち

気品高い香り豊かな京都の梅、城州白梅来る(城州白その1)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年7月3日) なお、これまで梅関連の過去記事はなるべく同品種を連続して着手〜完成をわかりやすくして来ましたが、この後の分は梅仕事繁忙期で(6月下旬〜7月中旬)複数品種を並行していたため、記事内に他品種が頻出します。 そのため、元の投稿に近い順番で投稿していきます。 とうとう買った。 買ってしまいました城州白(じょうしゅうはく)。京都府原産の梅である。 特徴はなんと言ってもその香り

今日の一品:炒り黒豆が香ばしい!炊飯器で簡単もっちもち、梅干し入り「丹波黒豆ごはん」

お赤飯が食べたい、と無性に思うことがある。月に一度か二度くらい。 そんな時、思い立ったら即ささげを水に浸してもち米を計量…はせず、近くの和菓子屋かコンビニへ向かうことが多い。 だって、お赤飯はとかく時間がかかるのだ。思い立ってから炊き上がりまで、昔の手順なら一晩とか半日はかかる。そんなに待っていられない。 それに、食べたいと言ってもせいぜいおむすびひとつ程度で満足なので、張り切って奥の棚から蒸し器を取り出し、二合や三合炊いてしまうとその後冷凍庫が…とも思う。面倒がらずにコツを

【日本全国ローカル梅】#3 香りにうっとり!そのままで美しい御菓子のような京都の梅「城州白」(京都府城陽市)

今年漬けた中でも特に「我が家のお気に入り」となった梅の品種がいくつかある。中でも圧倒的だったのが「城州白」。箱を開けた時点で他の梅とは全く違っていた。 とにかく香りが良い。段違いに良い。 十郎梅の香りに関して蝋梅やかりんを例えに出したが、その種の香りが非常に濃い。更に桃や杏にも近いような香りをも含み、複雑だがあくまで自然なものすごく良い香り。箱から香りが廊下中に漂い、それを嗅いだ夫が「ああいい匂い」とうっとりしていた。 城州白は十分熟した状態で入手したため香りが強かったのも