ほんだ

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最近の記事

よるかぜに はなびらまった てんや哉

    • 常識の破壊

      四半世紀近く生きてきてゴミ箱は立てておくものだと思い込んでしまう。2週間前に私はその思い込みが間違っていたことを痛感した。ゴミ箱は横に寝かせておくものなのである。こう書くと、馬鹿じゃないの。そしたらゴミが散らかってゴミ箱の機能を果たせないじゃない。阿保なのですがあなたは、とおっしゃる方がいると思う。言いたいことはよくわかるし、今でも少しゴミ箱はやっぱり立てておくのがいいのかなとゴミ箱立てる派に流れてしまいそうになる自分もいるが、やはりゴミ箱は横に寝かせるのが正しいゴミ箱として

      • 最後の喫煙者

        筒井康隆さんの短篇を子供の頃に読んでいたという町田康さんの文章を読み、今の自分にかなりの影響を与えている町田康さんに影響を与えていたであろう筒井康隆さんとは一体どんな小説家なのだろうと思い、タイトルが気になった最後の喫煙者という短編集を読んでみた。 結論からいうと、めちゃくちゃ面白かった。人間ってめちゃくちゃ面白いなと思った。ホントに過剰に描かれているけど人間の持つ排他性、多数派の奢り、妙な仲間意識とか随所に『あ、人ってこういうところあるよね。過剰に面白おかしく書いてあるけど

        • インボイス制度みたいな顔してる人多い、最近。

          舞妓

          子供の頃はとにかくカタカナのかっこよさに惹かれたものだが、今ふと思い返して敢えて一番を選ぶとしたらなんだろうかと考えた時に出てきたカタカナはまさかまさかのあれだった。あれとはなにか、そう、マイコプラズマ(肺炎)だった。小学生の頃、同級生がマイコプラズマ肺炎で休みとの報告を教師がするたびに、内心少しマイコプラズマ肺炎にかかってみたいなと感じていたと思う。なぜそんなにこのワードに惹かれるのか?洗濯機回してる間に分析してみようと思う。 step1分解 マイコプラズマ肺炎だと長いから

          白い部屋

          ベッドに仰向けになり、首の後ろに毛布で高さを作ってやると首が35度くらい持ち上がりスマホをいじりやすくなる。こういうこと、普段何気なくやっていることを文章にしてみると面白い。恥ずかしい話だが、3分くらいかかってしまった。どうすれば読んでくれた人に伝わるだろうか、考えると結構時間がかかる。 こんな大したことのない一文でも苦労したのに、この何倍もの文章を書いて読者に伝える小説家の方々は本当に凄いと思う。私は大学3年生の頃に平野啓一郎さんの『決壊』という小説を読んで、こんなに面白い

          白い部屋

          そう、こういう哀しみってのは人に深みを与えてくれるものじゃないのかな。だから惨めだなんて思うことは一切ないんだよ。皮膚を覆う薄い膜を突き抜け、液状の哀しみが心に浸透する。いつもなら膜の表面をなぞるだけ、でも今日は心にきて辛かった。きっとこの辛さは、自分だけのものではなくて、ありきたりな辛さだと知ってる。そういうことがわかってしまうのも辛かった。一切が過ぎ去っていきます。と思い、空っぽだったんだよ、もう今すぐ眠りたいんだよ、明日が来るのは明後日でいいんだよ。支離が滅裂になるんだ

          ちらほら降った雪の中には、悲しいひとの欠伸が宿る。

          華氏451度

           人は皆違うのに、同じ一つの目的に向かって競い合っている(心の中では)感じがなんとなくしていた。仕事では勿論それでかまわないが、プライベートでもつきまとうそれに、社会人になってから2年経とうとしていた今、うんざりしている自分にようやく気付かされたのはこの本のおかげかもしれない。  この本に出てくるクラリス・マクラレンみたいな感性が自分にもっとずっと昔にはあったような気がする。いつしか、自分の人生にメリットにならないとする前から決めつけて日々淡々と過ごしていたから、最初この本を

          華氏451度

          来年

          誰でもいいような社会にいるのだから、せめて自分は、自分だけは、自分を見失わないでいたい。

          密会

          病院の中の人たちはみな狂っていた。主人公の男はその中で、必死で妻を探すが、最後の最後には病院のなかにとりこまれてしまう。 安倍工房の小説にでてくる造語は面白いと毎回思う。オルガスム記録保持者とか、、、笑 

          暗闇の中で蝋燭をつけて、その灯りを両手で挟みこむ。そうすると光が凝縮される。その四方へ拡散する光の玉を見ると、いつも子供の頃遊んでいた公園を思い出す。夕方になると踏切の向こうにあんな夕焼けが見えてたっけな。夕焼け公園ってよんでたな。

          親にとっては寂しいが、本人にとっては切実なこと。整形。これは親からしたらきっと、想像もできないくらい悲しいことなのかもしれない。でも20数年生きて、やっぱりこういう目にしたいとかそういう切実な気持ちの方を優先させたい。なぜならこれからの人生の方が長いし、お金で解決できるコンプレックスは拗らせる前にとっとと解決した方がいいのだから。

          引越

          何故、2年間の契約が数ヶ月後に迫っているこの時期に、最寄駅も変わらない場所へ引っ越すのか。最近数人に質問された。まだ決まったわけではないから言わなければよかった。とくに理由なんてなかったから質問に対しての答えが曖昧になってしまい、その結果質問した方は怪訝な顔つきになる。なんとなく、部屋が広すぎると思って、狭い部屋に住みたいと思い、引っ越そうと決めた。普通は逆だろうと思う。私もそう思う。でも、なんだか最近、この部屋の広さが耐えられないものに感じて、これ以上住むと駄目になりそうだ

          火曜の夜は静かに一人 ベッドでまどろみくらくらり やがて来るのは深い森 いつしか時がすすんでて 未来の話はしたくない 明日にはもう、、、

          自分的非常面白随筆

          町田康の『実録・外道の条件』というエッセイがある。このエッセイはもう、3、4回くらい読み返したし、これからも折に触れて読み返すと思う。著者の日常の苛立が、おもしろ文体で書かれててもうめちゃくちゃ面白い。暗い部屋でこっそり読んで、くふふ、ってなるのが良い。ps表紙の町田康さんめちゃくちゃ美男です。

          自分的非常面白随筆