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補助金を活用してもうまくいかない会社の共通点

補助金は企業の事業拡大や新規事業の立ち上げを後押しする有力な支援策です。
使わないともったいない。
少なくとも、知らないまま過ごしてはいけません。
知ってて使わない、ならありですが、
知らないで使わないのは大きな損をします。

というのは、何時もお伝えしていることですが、
その補助金も、うまく活用できなければ、逆に経営を圧迫してしまうリスクがあるのです。

実際に多くの企業で、補助金の活用がうまくいかず、経営にダメージを受けてしまったケースを見ました。

補助金を活用して上手くいかなかった例

典型的な失敗例をいくつか見ていきましょう。

ひとつめは、補助金の使い道を間違えてしまうケースです。
補助金を受けられると安易に考え、本来必要のない高額な設備や備品を購入してしまいます。
結果として、無駄な出費が発生し、コストがかさんでしまうのです。

2つ目は、人件費や運営費の増加を見込み違いで、補助金だけでは事業費が足りなくなってしまうパターンです。
補助金の対象となる費用には縛りがあります。
なんでも出してくれるわけではありません。
そして、補助金の申請前に予定していた費用とは別の費用がかかってくることもあります。
これで資金不足に陥ってしまうことがあるのです。

3つ目は、補助金の支払いが補助事業を終えた後だという性質上、最初の立ち上げ資金が不足し、計画どおりに進められなくなるケースです。
銀行の融資を見込んで始めたのに、融資を断られたケースもあります。
せっかく申請に合格したのに、事業を進められなくなってしまうのです。

4つ目は、新しい事業を立ち上げるものの、社内の体制が整っておらず、うまく機能しないパターンです。
社員に新規事業の重要性が浸透しておらず、
「もう仕事は手一杯なのに新しいことはできません」と、理解や協力が得られないでいると、どんなに補助金を受けていても事業は進みません。

最後に5つ目は、売上が思ったように伸びず、補助金を使って始めた新規事業の資金繰りがひっ迫するケースです。
補助金を申請するときには事業計画を作ります。
しかしこの事業計画の作成が甘いと、補助金の審査に合格したとしても、実際のビジネスで顧客に受け入れられず、売上が建ちません。
計画した売上が立たないと、結局は事業が継続できなくなってしまいます。

上手くいかなかった原因は何だろう?

こうした失敗に至った背景には、いくつかの原因が潜んでいます。まず、補助金活用における事業計画の甘さが挙げられます。
「補助金で安く買える!」
とばかりに、チャンスがあれば安易に乗っかろうして、計画がずさんになってしまうのです。

さらに、コストやリスク管理の体制が脆弱なことも失敗の原因になります。経費の増加や売上の伸び悩みに備えた対策を怠っていると、
資金繰りでの打撃が避けられません。

加えて、事業の実現可能性について、十分な検討や精査をしていないことも問題です。市場の動向や自社の体制を含め、事業化の確度を高める努力が不足していれば、軌道に乗せられません。

そして、社内の意思疎通の不足が失敗に拍車をかけているケースも少なくありません。新規事業の重要性が社員に浸透しておらず、全員が理解を共有できていないと、うまく回っていきません。

失敗を避けるための対策は?

こうした失敗を避けるには、以下の対策を心がける必要があります。

まず何より大切なのが、綿密な事業計画の作成です。
安易に補助金を受けたいがために、計画内容を疎かにしてはいけません。
たとえ審査に通ったとしても、
補助金で買ったものを使わなかったり、
実際の事業で売り上げに貢献しないものだったら、
ごみ同然です。
補助金で揃えたものは安易に売却することもできません。

また、事業が進行する中で、常に計画の進捗を点検し、必要に応じて見直しを行うことが求められます。
現状からズレてきたら、スピーディーに軌道修正しなければなりません。

さらに、外部の専門家からアドバイスを仰ぎながら、事業の実現可能性について検証を重ねることも重要です。
内部の視点だけでは不十分で、第三者の目線も大事だと思います。

そして何よりも大切なのが、社内で事前に十分な意思疎通を図り、全員で理解を共有しておくことです。
心象としては、これが一番もったいないな、という感想を持ちます。
新規事業の意義を共有し、一丸となって取り組む体制を整えなければ、軌道に乗せられません。

まとめ

補助金はぜひ活用すべきですが、活用次第で経営にダメージを与えるかもしれません。
失敗の原因は準備不足です。

でも対策を怠らなければ、事業拡大の大きなチャンスにもなり得ます。

しつこいようですが、綿密な計画と、リスク管理、そして社内の事前準備が肝心なのです。
補助金でやることは、安物買いではなく、未来への投資です。
ぜひしっかり準備して、チャンスをつかんでいただきたいです。

もし、事業計画についておこまりなら相談してください。


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