十分作文✏️頑丈
切り花をごくたまに買う。
先日はバラを購入した。
色ではなく
いちばん良い香りのするバラを選んだ。
ローズ然とした甘い香りで
花びらに鼻を押し付けては
思い切り吸い込んで
良い香りを楽しんでいた。
*
数日ののち
そのバラの花瓶の近くに
赤い液体が溜まっていたので
心底ギョッとした。
血か!?
花弁に目を向けると
赤い液体は
花びらから噴出していた。
マリア像の血の涙さながら。
気付いたのは
夜中だったので、
ぎゃ〜と発狂したかったが
私は近所迷惑にならないよう
こらえた。
心を落ち着け
観察の結果分かったことは
「お花の中心、くさってる」であった。
買ったの数日前よ!?
鼻をうずめて
匂いを嗅いだことは
バラにとって
大変なストレスで
くさってしまったのであろうか?
ならば申し訳ない事をした。
*
お花は残念ではあるけれども
切り落として
元氣もりもりの葉が
ついているので
そちらを楽しむ事にする。
あれから数週間。
お水だけなのに
バラの茎と葉は脇芽を伸ばし
わんさか小さく新しい葉を
成長させている。
花が腐っても、
根から切り離されていても、
しっかり生きていて
新芽まで出してしまう、すごい植物。
今は、土に植え替えるタイミングを
見計らっている。
*
経験上、
脇芽を出したり
発根したりしやすいバラは茎が太い。
がっちりした切り花を選ぶと
もしかしたら自宅で育ってくれる可能性が高くなる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?