がんも昆布やうま味調味料が大好きなことを知ってとてもがっかりしてる件

最近、がんがグルコースだけでなく昆布やうま味調味料などのグルタミンが大好きなことを知って、へこんでます。
参ったな~

昆布事件その1

食物繊維摂るために、以前は毎日昆布で出汁を取って昆布ごと食べてましたが、昆布はヨウ素を沢山含み、摂り過ぎていたことを知ったので控えるようになりました。

昆布事件その2

最近さらに追い打ちをかけることに、がんも大変昆布が好きというか、グルタミンが好きだそうです。
グルコースだけじゃないのか、お前!

グルタミン酸は必須アミノ酸では無いので、体内で産生されますが、感情的に摂りこみたくないですわ~

最近知った研究結果を古い順に記載します。
なお、グルタミン関連以外の研究結果も記載します。

平成24年(2012年)東大

平成24年(2012年)東大が言うには、がんはグルコースやグルタミンをがっつり消費して増殖するそうです。
もうちょっと詳しく言うと、Nrf2というタンパク質がグルコース及びグルタミンの代謝を活性化し、増殖に必要な核酸やグルタチオン、アミノ酸などをバコバコ作ることが分かった。
コレ↓
がん細胞の悪性化をもたらす代謝制御メカニズムを発見 同化反応促進メカニズムから見える新たながんの治療戦略 | 東京大学 (u-tokyo.ac.jp)

2016年大阪大学

2016年大阪大学がこう言います。
「大腸がん細胞は、グルタミンを取り込んで、細胞の生存に必須な物質を産生し、増殖していることを解明。」
「膵臓がんではグルタミンの代謝経路ががんの悪性化に重要であることが分かっていたが、大腸がんでのグルタミン代謝の重要性は不明だった。」
とも言っています。
業界でがんの好物が分かり始めた感じか?
コレ↓
大腸がん細胞はグルタミン代謝を利用して生存する! - ResOU (osaka-u.ac.jp)

2017年日本医療研究開発機構

2017年、日本医療研究開発機構は、グルタミンとは関係無いですが、大腸がんの代謝がわかったと言います。
「(1)大腸がんの代謝は良性腫瘍の段階から変化し、がんのステージによらないこと、
(2)がん遺伝子産物であるMYCタンパク質が215の代謝反応を介して大腸がんの代謝を変化させていること、を臨床検体で初めて証明した。さらに
(3)MYCおよびMYCが制御している代謝酵素の抑制が大腸がん細胞の増殖を抑えることを示し、
(4)MYCが制御しているピリミジン代謝経路が有望な大腸がんの治療法の標的になることを示した。」

大腸がんが増殖する代謝メカニズムを発見した意義は大きいと思います。ではそれをどう利用するか?ってことです。どのように進展してるのでしょうか?気になります。
コレ↓
100年来の謎・がんの代謝を解明―慶大先端生命研などの研究グループ、大腸がんの代謝が変化する仕組みを解明 | 国立研究開発法人日本医療研究開発機構 (amed.go.jp)

2019年日本医療研究開発機構

2019年日本医療研究開発機構はこう言います。
「低栄養状態のがん組織において、栄養飢餓の中でも特にグルタミンの欠乏が、がんの悪性化に関わることがわかりました。」
「がん細胞がグルタミンの欠乏に対して特異的にがん代謝物(オンコメタボライト)を蓄積して飢餓耐性を獲得するメカニズムとともに、ある特定のがん代謝物が患者予後に相関することを明らかにしました。」

困りますね、これは。
グルタミンをあげないと、耐性を獲得する。
やれば喜ぶし、やらないと死ななくなる。
どうすれば良いんだ?的な。
個人的には、耐性を獲得したとしてもやらない方が良い気がします。
コレ↓
栄養飢餓耐性に寄与するがん代謝物(オンコメタボライト)の発見 | 国立研究開発法人日本医療研究開発機構 (amed.go.jp)

2020年新潟大学

2020年新潟大学が言うには、「悪性のがんではグルタミン由来の窒素をDNAの合成に利用するための代謝系が亢進している」とのこと。
また
「悪性化したがん細胞では、グルタミンの窒素をDNAの前駆体に転移するPPATという代謝酵素が高発現しており、それによって生じるグルタミンからの窒素代謝シフトが、がんの悪性化の過程に必須であることを明らかにしました。」
とあります。

先ほど例では、グルタミン欠乏で悪性になるとのことでしたが、新潟大学は「窒素代謝シフトが、がんの悪性化の過程に必須」と言っています。
う~ん、どっちが先なのか?

元に戻ると発表は「悪性でないがんはそうではない」と読み取れます。
どちらにしても、がん、特に性悪のがんはグルタミンが大好きということでしょう。
コレ↓
がんの悪性化における窒素代謝の変化を解明しました -難治性がんの新たな治療標的PPATを発見- | 研究成果 | ニュース - 新潟大学 (niigata-u.ac.jp)

2020年京都府立医科大学

2020年京都府立医科大学がこう言います。
「アスピリンは抗腫瘍効果がある。
アスピリンはがん細胞においてグルタミン代謝を盛んにさせる。
そこにグルタミン代謝阻害剤をぶち込むとがん細胞のコロニー形成が弱まった。」

これは、「がん細胞にアスピリンを与えてグルタミン中毒にさせながら、グルタミンを摂らせないようにすると増殖しなかった」と受け取れます。なるほど一理あると思えます。
コレ↓
20200622KMUPress_Release.pdf

2020年京都大学

2020年京都大学はこう言います。
「発癌における解糖系代謝亢進において、解糖系酵素ホスホグリセリン酸ムターゼ(PGAM)と結合する蛋白が重要である」と。

このプレスリリースは、グルタミンには触れてません。
PGAM酵素とあるタンパク質が結合しないようにすると、代謝が進まないようです。ではどの程度の作用効果が期待できるのか説明が無いので何とも言えません。まだまだって感じです。
コレ↓
癌における解糖系代謝の制御機構を発見 -新規抗癌剤治療への応用の可能性- | 京都大学 (kyoto-u.ac.jp)

2021年理研

2021年理研がこう言います。
「低酸素マーカーおよび上皮間葉転換マーカーが陽性となるがん細胞が最も多く18F-FDGを取り込む性質を持つことが分かりました。」
ぶっちゃけ、分かりやすく言うと、低酸素で、転移しやすいがん細胞は最もグルコースを取り込むということみたいです。

がんはグルコースが大好きというのは業界の常識のようです。悪性のがんほど大好きだと言うことでしょう。
コレ↓
低酸素環境下で高い糖代謝を示すがん細胞の特徴を解明 | 理化学研究所 (riken.jp)

2022年東大

2022年東大はこう言います。
「栄養飢餓状態のがん細胞において、非必須アミノ酸であるグルタミンが、リボソームRNA合成の制御に関わることをリボソームプロファイリングなどのRNA解析を実施し発見しました。」

こうも言っています。
「本研究により、栄養飢餓状態のがん細胞におけるRNA転写、翻訳、タンパク合成、核小体監視経路のシグナル伝達機構および、グルタミンがこれらの経路を制御することが明らかとなりました(図2)。本研究成果はPolI阻害剤における固形がんの治療抵抗性がグルタミン欠乏で起こることを実証したものであり、近年進められている、タンパク質合成に注目したがん治療法(RNA PolI阻害剤)が、なぜ固形腫瘍における治療抵抗性を示すのかについてのメカニズムの解明につながる研究です。」

「グルタミンが欠乏するとがんが難治性になる」と言っています。
以前他の機関より難治性のプレスリリースはありましたが、メカニズムが更に詳しく分かったと言うことでしょう。
我々にとって、それががん退治にどう使えるのか?ってことです。
コレ↓
栄養飢餓耐性のがん細胞においてグルタミンがリボソームRNA合成の鍵となることを発見 | 東京大学 先端科学技術研究センター (u-tokyo.ac.jp)


まとめ

がんのグルタミン回りはホットな話題のようです。
がんが好きなのはよ~く分かりました。
与えすぎは良くないにしても、どの程度までのグルタミン摂取なら問題無いのでしょう?
そこなんですけどね知りたいのは。

個人的な感想は、極力摂らない方が良い気がします。
正常細胞はグルタミンを生合成するが、がん細胞はするのか?
そこらにあるグルタミンを横取りするのかな?

今までの経験から、がんも寛解までは行かなくても、食事で縮小できます。そのメニューの1つがグルタミン摂取のセーブになりそう。
ダイエット&がん対策で、糖質制限をしてますが、昆布も控えめにしないといけないみたい。
この前、買ったばっかりなんだが。
さて最終回をいよいよぶっ放すとするか。

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