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【サウジビジョン 2030】サウジアラビアの新規開発案件 Part.1- NEOM、LINE、OXEGON、TOROJENA -
はい、ポンコツです。最近、サウジアラビア、サッカー、石油などで意外とニュース紙面を飾る機会が増えてきた、我がサウジアラビアですが、本当に注目すべきは突拍子もない案件が数多くある点です。
サウジアラビアの人ですら、案件実現に疑問を抱くほどの壮大なプランが山ほどあります。サウジアラビアの駐在員として今回の記事では一部案件を紹介したいと思います。
NEOM計画
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やはり、なんといっても外せないのがこの新開発都市 NEOMではないでしょうか。
そもそもこのNEOM (「新しい未来」の意):とはMbS(ムハンマド皇太子)が2017年に発表し、サウジビジョン 2030を具現化するコアプロジェクトの一つとなります。要はエジプト、ジョルダン、サウジアラビアの国境付近という緊張感のある場所にNEOMと呼ばれる未来都市を建設するのです。
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投資規模は約 5,000億ドルとサウジ年間予算の2倍弱というクレイジーな規模であり、その傘下組織として、14 Sectorが各プロジェクトを推進します。2030年頃には人口 100万人 (居住者)、500万人(観光客)を見込み、GDP換算で480億$になると試算されています。
私も実際にNEOMのプロジェクトオフィスを訪問しましたが、欧米系の人が多く、サウジ案件というよりかは完全に多様化されていました。実際、人の移り変わりも多く、担当者もころころ変わっているようです。
そしてNEOMは案件の大枠に過ぎず、この中で更なる個別案件が進んでおり、その代表格として挙げられるのがLINE、OXEGON、TOROJENAの3案件となります。
これを見ていきたいと思います。
LINE
2021年頭に皇太子が大々的に発表したNEOMにおけるのコアプロジェクトです。このLINE は革新的なモビリティソリューションを通じて都市生活を再定義しています。要は新都市、未来都市です。
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全長 170km 高さ 500mのこの複合型コミュニティに約100万人が住居を構え、且つ設計構造上、徒歩5分以内にすべてのアメニティが揃うというとんでも設計になっています。電力や交通機関に持続可能なスマートテクノロジーを採用した目に見えないインフラが特徴で、効率的で低コストのビジネスハブを作り、大手企業を誘致するなど、本当の意味でも未来都市です。
ただ、どちらかというと複合コミュニティだからというかは、このEye Catchingな建物の外観そのものが着目されているというのが実態です。
![](https://assets.st-note.com/img/1686726126332-Rf1oCNkVbA.png?width=800)
実際、NEOMのウェブサイトではエンジニア、購買、プロマネなど、相当数の雇用募集が掛かっているので、腕っぷしに自信のある人はサウジという外資系で働いてみるのもいい経験かもしれません。(プロジェクトオフィスへのアクセスは非常に悪いですが)。
また2023年頭時点では基礎工事が進んでいるだけで、上記のような面影は一切見れず。
OXEGON
![](https://assets.st-note.com/img/1686755333445-kU6aOwmeWA.png?width=800)
次に紹介するのが「世界最大の浮遊構造物」と謳われる新しい浮遊都市「OXAGON」です。 サウジアラビア政府の発表では、ニューヨークの33倍の大きさになると主張する未来的な新巨大都市、NEOMの南西部に建設され。OXAGONの半分は、平均水深500メートルの紅海に浮かぶというから驚きです。
48km2からなる土地に約9万人が住むとされ、そこで使われる電気は全てClean Energyとされ、この海峡には世界貨物の13%が通るとされている。
逆に言うと、それ以外で目立った特徴が無いというのが実態ですね。
TOROJENA
![](https://assets.st-note.com/img/1686755836921-o4MANPjfer.png?width=800)
2026年に完成予定のこのTorojenaは、冬の気温が氷点下となり、年間を通じて気温が他の地域よりも概ね10度低くなるNEOMの山岳地域にある。
サウジの他地域と同様に降雨量が非常に少ない地域である。敷地面積は60平方キロメートルで、標高は1,500〜2,600メートルです。この複合施設には、通年営業のスキー場、シャレー、邸宅、超高級ホテル、脱塩した海水で満たされた深さ5メートルの人造湖が建設される予定です。
そしてこのウィンタースポーツ複合施設「Torojena」にて2029年アジア冬季競技大会を開催することが決定した。
どうでしょうか?この勢いがあるサウジアラビア、まるで映画のような光景が広がっています。(現時点ではそんな感じは一切ないですが)。今後、10年で観光・経済・政治、と多岐にわたり世界を驚かすサウジアラビアから目が離せませんね。多分。
ちなみに繰り返しですが、これらはサウジ政府が主導する都市開発の一つであり、これ以外にも様々な開発が行われていることをお忘れなく!
以上 サウジのポンコツより。
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