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憂鬱な月曜日のCMに感謝を

私はどちらかといえばいろんなことを気にしてしまうタイプ。
人目を気にして、自分の決断に自信がなく下を向くことも多い。
外食のチョイスは、相手の食べたいものに合わせ、金額が安いものを選び、顔色をうかがって生きてきた。

そんな私が少しだけ自分に正直になり強くなったきっかけを書こうと思う。



人と人の付き合いは、甘くはない

都内の会社に入社した私は、同期と遠距離恋愛をしていた。
彼の配属先が九州の部署になったことで始まった。

遠距離恋愛は、ほどほどにうまく行っていただろう。
仕事から帰ったらSkypeで電話し、お互いの近況を話した。
会えるのは多くて月に1回。仕事の都合がつかなければ2ヶ月に1回。

遠距離恋愛も3年が経過した社会人4年目の春。
私はどうしようもなく人生が辛くなった。
仕事が息詰まって彼のところに癒やされに行ったけど、些細なことで喧嘩した。

遠距離恋愛じゃなかったらよかったのか。
私がもっと美人だったら。可愛かったら。痩せていたら。
自己肯定感が低すぎて、自分のせいとしか思えず、日曜の夜、1人東京に帰った。

3年頑張ったけどもう終わりかな、と。


憂鬱な月曜日を吹き飛ばした1本のCM

より憂鬱な月曜日。
でも仕事に行かないといけない。今日のお昼ごはんは美味しいものを食べたい。でも食欲は無い。
出勤支度をしながらテレビで天気ニュースをみていたとき、CMでこの曲が流れた。


鳥肌が立ち、涙が出てきた。声に震えた。
会社に向かう電車の中で「docomo cm 曲」と調べ、ONE OK ROCK というミュージシャンであることを知った。
それから、片っ端からLIVE DVDを全部ポチった。

鳥肌が立った声を、曲を、聴きたくて。何もかも忘れて夢中になりたかった。

DVD が届いてから、私は起きて再生、帰宅後再生、土日は朝から夜まで。古い順からずっと再生する生活を続けた。
マイクパフォーマンスのセリフもどこでメンバーが笑うかも覚えてしまった。

最近のLIVEももちろん最高だが、その当時の私には赤色のマイクを振りまわす同い年のtakaのエールが何より力をくれた。

「お前らも変わらずに自分らしく、新しい一歩をこの曲が終わったと同時に踏み出すんだ」

ONE OK ROCK 2013“人生×君="TOUR LIVE&FILM [DVD]のマイクパフォーマンスより


私は気づいた。
彼に依存し、嫌われないように必死だった。
目標も見出だせず、愚痴を言う日々。


彼との関係もこれからどうなるか、わからない。
じゃぁ、私がやりたいことに向かって進んだときに嫌われたらそれでいい。そう割り切った。

私はその時以来、仕事は自分のやりたいことを主張するように取り組んだ。
嫌われてもいいかなって思えた。

私生活もやりたいように生きた。
背伸びしてちょっとお高めな洋服を買い、ブランドコスメにもチャレンジした。行きたいと思っていたヨガにも通い始めた。

変わっていく自分が少しだけ好きになれた。

ONE OK ROCK のLIVEにも参戦した。
その日は横浜スタジアムのLIVEで大雨だった。
彼にも一緒に行ってもらいLIVEが終わったあと、居酒屋で話しているときにこう伝えた。

「これが私が好きな世界観。私がいま1番影響をうけているし、これからも大事にしていきたい」

これで自分と相性が合わないと思われたらそれで良いと思った。
でも伝えたかった。
大雨だったけど、気持ちは晴れ晴れで最高だった。
居酒屋のご飯がより一層美味しく感じた。



明日を作るのは今日の自分

遠距離ということもあり、LIVE後私はこれで終わりかなと思っていた。
彼からメッセージが届いた。

「ONE OK ROCK の曲を聴いたよ。69って曲が良いね」


私も大好きだ…
終わりではなかったらしい。


彼が東京の部署への異動をきっかけに同棲し、無事に結婚に至った。
彼はこういった。


君は、自分にはない活力溢れる姿が良いなって思ってる


ONE OK ROCK に出会わなければ、このコメントはなかったかもしれない。
あのCMに感謝を。




いつか海外のLIVEに参戦することが私の夢です。



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