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#19 FP1級学科合格率3.51%の慟哭と今後の妄想

「こんにちは、あるいは、こんばんは」、最近バタバタしていてnoteの執筆が疎かになっていました。

完全に中だるみで思うように自己研鑽が進んでいません。

一方、アマゾンプライムの動画視聴は予想以上に進んでいて、また、アニメなのと言われそうですが、前から気になっていた「地獄楽」を視聴しました。

作者は賀来ゆうじさんで、時代背景は江戸時代末期の話です。

抜け忍として囚われた死罪人となった、石隠れ最強の忍、画眉丸(がびまる)が、打ち首執行人の山田浅エ門佐切と、無罪放免の条件となった不老不死の仙薬を求めて島に向かう・・・といったストーリーです。

ネタバレになるので詳述はしません。

あり得ない設定ですが、個性豊かな登場人物のオンパレードで、忍や打ち首執行人が行動を共にしながら、さまざまな謎を解き、想いを近づけていく、今までにない新しい感覚のアニメでした。

ちょうど、ファーストステージが終了したばかりなので、気になる方は視聴してみてください。

話は変わりまして、今回は、FP1級学科試験について語りたいと思います。

完全にかちょーの私見なので、結果として的外れになることもあると思いますが、そんな考え方もあるんだなって思ってもらえると助かります。

先日、2023年5月28日実施のFP1級学科試験の合格発表がありました。

TwitterなどのSNSがかなりざわついていたのでご存じの方が多いと思いますが、なんと、合格率が3.51%です。

受験者数4,831名のうち、合格者はたった170名と、阿鼻叫喚、慟哭、なんと表現したらよいのか分からない結果になりました。

例年なら、ばらつきはありますが、10%程度の合格率で推移している試験です。

FP1級学科試験の直後、あまりに難しすぎるといったコメントがTwitter上に散見していました。

そのようなときは、往々にして得点調整が入ることが多いです。

しかし、今回は一部得点調整があったのでしょうが、それでも3.51%の合格率です。

親ガチャ、配属ガチャなどになぞらえて、試験ガチャと言っても良いでしょう。

独占業務があり、難易度の高い資格に司法書士試験がありますが、受験資格が無くて、最近4〜5%の合格率で推移しています。

一方、FP1級を受検するには、原則、FP2級の合格が必要なので、母集団のレベルが高い中での合格率3.51%です。

合格率だけみて、宅建士や行政書士と比較されますが、そもそも母集団が異なります。

さらに受検する回によって、あまりに難易度や合格率が変化する。

受検生にとっては、あまりに酷で不条理ではないかと感じます。

今までは、年度3回の受検チャンスがあるので、その不条理を飲み込んだうえで挑戦し合格を掴めばそれでよかったのですが・・・

ここからは完全に私見になります。

合格率のトレンドが変わる気がしてならないのです。

理由は、2023年4月14日のニッキンの広告によると、FP技能士の資格取得者数の累計が記載されていて、FP1級は29,629人だそうです。

資格取得数の累計が3万人に迫るなかで、今までのように拡大していくか疑問に感じます。

中小企業診断士のように資格取得後の要件は特にないので、1度合格したら有効であり続けます。

2022年5月、2022年9月、2023年1月の合格者の年度合計数は累計1,877名です。

10年だと、1,877名×10年=18,770人増加します。

当然、有資格者が亡くなり資格が失効することも視野に入れなければなりませんが、

2002年に国家資格化された比較的若い部類に入る資格であることを考えると、あまり考慮に入れる必要はなさそうです。

ちなみに、FP1級と近い関係にあるCFPは、2023年7月号のFPジャーナルによると、累計で25,681名で、FP1級と異なり、資格取得後の更新要件があります。

この数字を見てもFP1級の合格者のほうが、多くなっていて合格率を絞る誘引が働きそうです。

また、岸田政権の資産所得倍増プランの中で2024年から新NISAが始まりますが、投資への参加者を更に増やすことを考えています。

そうすると、投資初心者がかなりの数流入することになり、中立的なアドバイザーの存在が必要になります。

そこで着目されているのが、FP1級やCFPの資格保有者などで金融機関などから独立性の高い存在を、新組織の金融経済教育推進機構(仮)が認定して、制限はあるでしょうが、投資のアドバイスを行えるようにするようです(現在詳細を詰めているようです)。

現在、ファイナンシャルプランナーの組織として、きんざいと日本FP協会がありますが、どちらが質の高い合格者を輩出しているか、来年を見据えて主導権争いが勃発するのは想像に難くないと思います。

当然、質の高さは合格率だけではなく、合格後の知識補充の継続も大切な要素でありますが、日本FP協会のCFPと異なり、FP1級合格者は合格後の知識補充は任意ですのでどうしてもその点では勝ち目はありません。

そこで、合格者を絞り、合格率の低さから難関国家試験として印象付けをしようと考えているのではないかと感じます。

きんざいとしては、入口を絞ることが手っ取り早い対策です。

診断士のように取得後の理論研修を設けることも一案ですが、対策には時間がかかりすぎます。

米国のようにファイナンシャルプランナーの地位が、相対的に高くない日本で、来年の新NISAの投資助言の拡大は、地位向上に向けた千載一遇のチャンスではないでしょうか。

ここで、主導権を握れば、きんざい、日本FP協会での序列付けが明確になる、と考えてもおかしくはなさそうです。

一方、それに巻き込まれる受検生はたまったものではありません。

技能士試験は一定レベルの技能を有している者を検定する試験で独占業務はありません。

試験問題は人間が作問するので合格率に振れ幅があるのは仕方ないですが、ここ数年はあまりにも大きすぎることが残念です。

この大きな振れ幅は決して質の高い合格者を生み出さないと思います。

運に左右する要素が大きすぎます。

試験ガチャにせず、努力が報われる試験にしてもらいたいものです。

以上、私の私見ですので実際は分かりません。

ただ、大きな制度や市場の変化が伴うとき、組織間の競争が激化し、その本質が変わることはよくあることです。

来年度の新NISAと中立的なアドバイザー、組織間の動きを今後も注視していきたいと思います。

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