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【詩】鉛筆とボールペン

鉛筆とボールペン、それは僕の両足。
右足は鉛筆で、左足はボールペン。
太さも濃さも不規則な鉛筆は、
いつも僕の一歩目。
そんな一歩目を補うように、まとめるように、
次に続くはボールペンの二歩目。
こうして僕は前に進んでいく。
一本の棒は前には進まない。
肉体が中心から枝分かれしたおかげで
僕たちは前に進める。
感情の発露だけでもいけない。
整えられた合理性だけでもいけない。
僕たちはきっとこれからも両足で前に進んでいく。
いや、そうして進んでいくべきだ。
全自動前進装置に乗って
いったいどこへ行こうというのか?
より速くより遠くへ行くことが
本当の目的だったのだろうか?
どこにも行かなくたっていい。
いま、ここで、
産み落とすこと、
創り出すこと。
そのための両足である。
そのための——。

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