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僕が女性から男性になるまでの過程


僕は元々女の子として生まれ、現在は男性として生活しているトランスジェンダーです。

今回はどのような過程で性別変更したのかを記事にしたいと思います。

まず、一番最初にやったことはカウンセリングを受けることです。自分が性同一性障害なのかわからなかったのでカウンセリングを受けて幼少期どんな遊びをしていたのか、どんな子だったのか、何が好きで、何が嫌いだったのかなど先生に質問されました。その結果、性同一性障害の可能性が高いと言われました。
しかしながら、これは精神的な問題で血液検査をしてあなたは性同一性障害ですと判断できるものではありません。
先生には治療をするかしないかはあなたの自由だから責任は自分で持って決めてくださいと言われました。

その時の僕は治療を受けることができる事実が嬉しくてすぐにでも始めたい気持ちでいっぱいでした。
胸を取ったり、戸籍上の性別を変えることができることもなにも知らなかったので本来の自分になれる喜びでいっぱいでした!

結局20歳になってから男性ホルモン注射を打ち始めました。
エナルモンデポという男性ホルモンを250ミリ
4週間に1回のペースで病院で打ってもらってました。
ホルモン注射は一本あたり2000円前後です。
保険適用できる病院もあるみたいです。
その後、21歳の時にカウンセリングをして下さった先生に紹介状を書いてもらい名古屋の病院で胸を取る手術を受けました。
病的な理由で胸を取るわけではないので全て実費でした。胸を取る手術に73万、乳首を小さくする手術に30万ほどかかり合計で103万円かかりました。
手術は1日入院して次の日に退院、両脇から血を抜くドレーンを入れたまま帰宅してまた次の日に病院に行ってドレーンを抜いてもらい終了しました。
術後、鏡で自分の胸を見たとき涙が出るほど嬉しかったのを覚えています。術後すぐ男性のような胸になっているわけではなくイメージでは少し凹んでいるような感じです。
それが嫌だったので筋トレをして今では男らしい胸板を手に入れました。


ちょうど最近まで減量をしていたので写真をシェアします。

1年間本気でジムに通った結果


そして、23歳の時に仲介会社を通じてタイで子宮、卵巣を摘出する手術を行いました。
海外で手術なんて大丈夫なの?とよく聞かれますが、タイはニューハーフの方も多く性転換手術の技術が日本よりも高いです。
日本では胸の手術も子宮卵巣摘出手術も行なっている病院が少なくオペ回数も圧倒的に少ないです。逆にタイでやった方が安心だったという訳なんですね。

タイでの手術は航空券込みで56万でした。
日本で手術をするよりもかなり安いです。
合計で11日滞在しましたがほぼ観光してました。それくらい痛みもなく元気でした。
現地では入院する日程が同じのトランスジェンダーの子達がいて心強かったし今でも連絡を取り合う仲です。

病院内での様子
退院後は象に乗る
仕事休んで来てるのに観光楽しむ


去年からご縁があって岐阜大学で特別講師として1年に1回性の多様性についての講義をやらせて頂いているのですが
そこで、生徒さんからこんな質問をされました。
男性ホルモン注射をして外的に男性化できたのになぜ子宮卵巣を取ったんですか?
自分の子供を残す可能性を捨ててまでなぜ子宮卵巣摘出手術を受けたのか?
理由は戸籍上の性別を変えるための条件として「子供を作れないこと」という項目があったので性別を変えたかったらやらなければいけなかったからです。
今は法律が改正され、手術をしなくても性別変更することは可能です。
当時は若かったこともあり性別変更できることが嬉しすぎて自分の子供を残すとか全く考えていませんでした。
でも、手術したことを後悔はしていません。
今男性として生きることができて幸せです。


最後まで読んで頂きありがとうございました。


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