新しい小児医療トータルケアセンターの設立に向けて

いま必要とされていること。クリニック(新しい小児医療トータルケアセンターというイメージ)で実現してみたいこと。これを書き出してみるとこんなにたくさんになりました

①小児医療(整形外科だけではなく障害児のトータルケア)
②オンライン診療
③股関節脱臼の検診・治療
④子育て支援、情報発信
⑤運動器検診の後方事業
⑥一時保育(障害児保育)
⑦情報を共有できるサロン
⑧定型発達児、障害児がともに遊べる場の提供
⑨母親の産前産後ケア
⑩家族単位への運動予防教育
⑪医療情報管理、観察研究

これらを全部解決できれば最高ですが、どんなことが必要か、どういった方針で考えるか、自分の考えをまとめてみようと思います。

①小児医療(整形外科だけではなく障害児のトータルケア)

小児整形外科、小児科、児童精神科およびリハビリテーションを交えて、その子の生活から治療と発達をサポートしていきます。総合病院では縦割りの仕組みのため実現困難であったトータルケアサポートを提供します。

また、早期からの必要な介入を行うことで、これまでにない医療の提供を目指します。

②オンライン診療

開院前にオンライン診療を始めようと思います。小児整形外科はオンライン診療の需要があると考えています。それはLINEを利用した『股関節脱臼の相談室』にも定期的に相談がくるためです。

どうしても近くに専門医がいない。検診まで時間がある、などの理由で診察が受けたい患者さんのためにオンライン診療が可能かどうか検討しています。

③股関節脱臼の検診・治療

前の項目とも関連してきますが、どれだけ早く検診を受けるかが今後の股関節脱臼を減らせるかにかかってくると思います。そのためつくば市内の赤ちゃんの股関節脱臼検診を無料で行うことを考えています。これも医療機関として可能かどうかは要検討ですが、どんな形であれ実現したいです。

④子育て支援、情報発信

子育て情報はネット上で様々なものが飛び交っており、どれが本当かわからない状況です。信頼できる医療機関がきちんと発信し、オフラインでも同様におこなうことで信頼を獲得します。そのために情報発信部隊をスタッフとして整える予定です。

⑤運動器検診の後方事業

2016年度より運動器検診が開始されています。自分たちが、このままでは将来の運動器障害発生、増悪の可能性が高いと判断した児童が紹介されたとしても、いまの普通の整形外科では異常なしと判断されてしまいます。体の動かし方をきちんと教育することが必要です。

⑥一時保育(障害児保育)

障害児を養育する際に、保育園の利用がほとんどできないという状況があります。家族は自分のための時間を持てておらず、収入が低い原因にもなります。クリニック内で一時保育を可能にし、その間の家族の病院受診や買い物、趣味や運動などをサポートします。

⑦情報を共有できるサロン

障害児を育てる際、とりあえず必要なのが情報です。役所では情報提供をしていますが、希望しなければ得られません。入院中のお母さんたちは、同じ入院患者の家族たちから情報が得られますが、外来ではそうもいきません。同じ境遇の方が集まる場所を提供することで、その解消を狙います。

また、在宅看護を専門とする看護師の外来を開設する予定です。

⑧定型発達児、障害児がともに遊べる場の提供

クリニックの中心には大きなキッズスペースを設ける予定です。ここがこのクリニックの大きな狙いです。どんな子どもも一緒に動くことで、定型発達児は障害児の存在を知り、手を差し伸べる感情を育て、発達障害児は他の子から刺激を受けて発達促進を狙います。

もちろんそにこは専門家の意見をきいて、必要な介入を検討します。

⑨母親の産前産後ケア

欧米では普通に行われている産前の母親への運動指導が日本ではあまりメジャーではありません。そのため、妊娠中の筋力体力の低下が顕著だと感じ増す。出産後も母親主体の育児が残っており、基礎体力の低下した状態が長く続くため回復が遅れています。医療機関での正しい運動療法の提供はその回復を早め、適切な対応をサポートします。

⑩家族単位への運動予防教育

運動は正しいこと、やった方が良いとなんとなく思っていますが、本当に必要なことはなんなのかは伝わっていません。例えば、体が未成熟の状態での競技スポーツは多くの場合、積極的にすすめるものではありません。

大人に関しても、内科疾患の予防のために運動がすすめられているものの、知識と実施場所については積極的に近づこうとしていないのが現状です。

こどもとともにクリニックに通うことで、家族含めてのサポートを行います。

⑪医療情報管理、観察研究

新しい仕組み、効率化によるクリニック運営をねらいます。待ち時間の短縮。効率的な受診頻度の提供。情報発信の仕組みを考えます。

クリニックの行動性を活かした研究も大学や他の医療機関と連携し、どんどん行い、医療の質向上に貢献していこうと思います。


これらの方針をさらにブラッシュアップして、金融機関にアタックしてみようと思います。

中川将吾
小児整形外科専門ドクター


おまけ

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