渋谷聡子

「個人と組織の可能性を引き出す対話と共創造」をテーマに活動する、組織開発ファシリテータ…

渋谷聡子

「個人と組織の可能性を引き出す対話と共創造」をテーマに活動する、組織開発ファシリテーターです。合同会社ファミリーコンパス代表。noteでは日々実践する対話のファシリテーションの様子や、考えていることをお伝えします。https://www.familycompass.jp/

最近の記事

行動の奥には「願い」がある。|京都市立二条城北小学校の対話の会

京都市立二条城北小学校にて、教員と保護者の対話会を行いました。 全学年で実践されている「対話の授業」研究主任の先生が中心となり、以前から葵小学校の対話の取り組みに関心を持たれ、葵小の先生方を招いて学びながら、全学年全クラスで対話の授業の実践を行なってこられた。 午前中は、全学年で実践されている「対話の授業」を見学させていただく。 初めてお会いする全学年の先生方が、私が作成した小学生用のニーズリストと演習シートを使って、ロイロノートでデジタル化したり、それぞれの先生の言葉や

    • 「自分のなかにまず何があるか」|清泉女子大「プレゼンテーション技法」講義から

      ないちんにお声がけいただき、清泉女子大「プレゼンテーション技法」の講義へゲスト参加。約60名の大学3年生たちと共に「自分の本物さを体現して世界へ立つ」表現を探究していく。 自分が自分であることを表現するとはどういうことか就活の面接や卒論発表など、社会人に向けて自分を表現する機会が増えていく学生たち。 これまで「適合」の教育システムの中で行なってきた、求められている「正解」や「正しさ」に合わせて表現するのではなく、自分の内側にある願いと自己一致した本物さから世界に立つ。そし

      • 【参加者募集】日本の源(ルーツ)に触れる旅-私たちはどこからきて、どこへ向かっていくのか-第3期

        私たちはどこからきて、どこへいくのか私たちのルーツである「日本」という国について、私たちは何をどこまで知っているでしょうか。そして、未来を生きる子どもたちに何を語り、伝え、渡していきたいですか。 日本人の多くがあたりまえのように持っている常識や社会性は、世界から見るとかなり独特な個性を放っています。 そして、日々の生活や子育て、教育、生き方そのものにおいても、日本全体の「あたりまえ」や常識に揺さぶられ、同調圧力を感じたり、みんなと同じことに安心したり、さまざまな感情が湧き

        • 自分はこの世界に何を生み出し、何を育みたいのか|第9期対話を生み出すファシリ養成講座が終了

          第9期の対話を生み出すファシリ養成講座が終了しました。 この世界に「ない」ものとされてきた自分や相手の「命の声」、この世界の「命の声」に耳を傾け続けた約半年。 自分の境界線(エッジ)のざわめきと向き合い、それぞれの命の輪郭が際立ったからこその対立や嘆きを味わい、そのすべてを受容し、新たなつながりを共創造していった場。 毎期ごとに、それぞれのテーマと特徴が浮かび上がってくるファシリ養成。 9期は、誇り高き光と愛の戦士たち。自分の命を本物さからこの世界に表現していきたい。

        行動の奥には「願い」がある。|京都市立二条城北小学校の対話の会

        • 「自分のなかにまず何があるか」|清泉女子大「プレゼンテーション技法」講義から

        • 【参加者募集】日本の源(ルーツ)に触れる旅-私たちはどこからきて、どこへ向かっていくのか-第3期

        • 自分はこの世界に何を生み出し、何を育みたいのか|第9期対話を生み出すファシリ養成講座が終了

          感情・思考・言動の一致がパワーを生む|熊本県管理職向け組織変革ファシリテーション研修から

          熊本県教育センター主催にて、熊本県内の校長先生をはじめ管理職の先生向けに組織変革ファシリテーションの研修を行いました。毎年恒例となったこちらの研修。今年は高校の先生が最も多く、支援校の先生や小中学校の先生たちも一緒に、一人ひとりが愛とパワーを発揮できる組織を創る上で管理職としてどうあるかを探究していく場。 本当は言いたいことがある。でもどうすれば。ここ数年、学校内で対話をしたり、子どもたちを頭ごなしに叱るのではなくて受容することを大切にしようという動きが進んでいる。その結果

          感情・思考・言動の一致がパワーを生む|熊本県管理職向け組織変革ファシリテーション研修から

          保育現場の変化の源となる愛とパワーのリーダーたち|所沢の保育士さん向け対話講座から

          ファシリ養成講座出身で保育士のあきおさんが、地元所沢の保育園に「対話の文化を根付かせたい!」「保育園に、保育に、自分自身に、希望を感じてほしい!!」という熱い想いで、保育士さんたち向けの対話講座を企画してくれた。「ぜひきてほしい!」と自ら他園に出向き、一人ひとり丁寧に伝えていったあきおさん。 当日は、夏休みの平日。 忙しい合間をぬって、いろいろな園の園長先生をはじめ、各園のキーマン的なベテラン先生やミドルリーダーの先生たちが続々と集合。男性率の高さもまた、あきおさんが源なら

          保育現場の変化の源となる愛とパワーのリーダーたち|所沢の保育士さん向け対話講座から

          自分が大切にしたい願いは「自分で選ぶこと」と「イキイキさ」|沖縄の親子向けワークショップ

          世界の児童労働をなくす活動をしているNPO法人ACE。 沖縄で貧困や不登校、引きこもりなどの子どもや若者の居場所支援をしている沖縄青少年自立援助センターちゅらゆい。 この2つの団体がタッグを組んで取り組んでいる、子どもの権利を広く知ってもらうプロジェクト「沖縄うまんちゅ子どもの権利推進プロジェクト」 このプロジェクトの一環で、昨年は支援者向けのワークショップを担当したが、今年は利用者である親子向けにワークショップを実施。過去に、他の事業で何度か沖縄の貧困問題に関わってきた

          自分が大切にしたい願いは「自分で選ぶこと」と「イキイキさ」|沖縄の親子向けワークショップ

          大好評開催レポート「学校が『学習する組織』へと向かうために」

          文科省による生徒指導提要の改訂版に、「学習する組織」という文言が入ったことを機に、令和の日本型学校教育と教師や学校のあり方について、ゲストを迎えて対話する場。申し込みは、録画参加も含めると約140名。当日参加でも80~100名近くの方にご参加いただきました。当日の様子をレポートします。 密度の高い場に集う皆さん2時間の中に、ぎゅっとエッセンスが凝縮されていて、かなり密度の高い場だったと思うが、皆さん、最初から最後までずっと集中して場と共にいてくださることが画面越しに伝わって

          大好評開催レポート「学校が『学習する組織』へと向かうために」

          「命の声」に耳を傾け続けた全13回|清泉女子大学地球市民学科の前期講義

          参加者全員が授業の始まりから終わりまでずっとものすごい集中力で、自分と向き合い、他者と向き合い、全ての「命の声」に耳を傾け続けた全13回。 毎回、授業終了後に書く振り返りシートが、びっしりとたくさんの文字で埋められていて、休み時間になっても黙々と書き続ける学生たち。 これまでずっと蓋をしてきた、自分の内側にある本物さ、一人一人の奥にある深い真実に、本当はずっと触れたかったんだ、という声が聴こえてくるよう。4月の第1回の授業とは別人のように晴れ晴れとし、命の輪郭がくっきりと見

          「命の声」に耳を傾け続けた全13回|清泉女子大学地球市民学科の前期講義

          【参加者募集】学校の「今」を対話し「未来」を創る2023

          先生、子ども、保護者。みんな毎日を一生懸命に生きている。 子どもは、「自分の気持ちに正直でいたい」と「大人のニーズに応えたい」という気持ちの狭間で健気に揺れている。保護者は、身を削って働き、子どもが今も将来も笑顔でいられるよう毎日を必死で駆け抜ける。先生は、朝から晩まで教え子たちのことを考え、誠心誠意向き合おうとがんばっている。 そこには「問題児」も「問題教師」も「モンスターペアレント」もいない。それでも、分断や行き違いは起こっていく。子ども同士、先生と子ども、先生と保

          【参加者募集】学校の「今」を対話し「未来」を創る2023

          ダイアログカードの使い方/ある日、中2の息子と。

          同級生と取っ組み合いの喧嘩をした息子のリアル中学生日記。 中二の息子がとっくみあいの喧嘩⁉先日、中二の息子の担任から電話が入り、息子が同級生ととっくみあいの喧嘩をし、お互いシャツが破れたり、少し流血がありました、との連絡あり。状況を伺うと、友人Aくんが他クラスのBくんを一方的に叩いたりいじめのような行為をしているのを見かけた息子が、Aくんを止めようとして身体を押してしまい、それが発端で殴り合いになったと。 まあ、小学生の時からこの手の妙な正義感?こじらせ系のトラブルは少な

          ダイアログカードの使い方/ある日、中2の息子と。

          ダイアログカードの使い方/ある日、小4の娘と。

          ある日のリビングでテレビを見ていたら…テレビに映っていた《21才 文字が書けない天才画家》 「は?『文字が書けない』っている?いらなくない?わざわざそこ言う必要あるわけ?」とテレビに向かってブチギレてる小4の娘。 「平均より高い能力を持つ”ギフテッド”と呼ばれる若者」を特集した番組で紹介された画家の濱口さん。東京大学が主催する「異才発掘プロジェクト」一期生として、以前よくメディアに出ていたので存在は知っていた。その後の活躍が気になっていたから、私は純粋に「うわー!大人にな

          ダイアログカードの使い方/ある日、小4の娘と。

          学校が「学習する組織」へと向かうために 〜文科省「生徒指導提要」に明記された【令和の日本型学校教育】【学び続ける教員】とは~

          3年間続けてきた、月1・土曜の朝ダイアログ「学校の今を対話し、未来を創る」。今年度は9/16に第1回を予定していますが、その前にスピンオフの場を企画しました。 文科省「生徒指導提要」に明記された【令和の日本型学校教育】【学び続ける教員】とは予測できない未来に生きる子どもたちが学ぶ場である「学校」の今後のあり方として、「学習する組織」「学び続ける(学習する)教員」というキーワードが挙げられています。 この「学習する組織・個人(教員)」とは一体何か。何を大切にして、どこへ向か

          学校が「学習する組織」へと向かうために 〜文科省「生徒指導提要」に明記された【令和の日本型学校教育】【学び続ける教員】とは~

          対話によって耕された土に、希望の種が芽生える|日野市立滝合小学校研究発表会

          3年間、対話の取り組みに伴走してきた日野市立滝合小学校にて、研究発表会を先日実施しました。 研究主題は「互いに認め合い、安心して表現する児童の育成 ~自分を知り、相手を知り、語り合いながら生み出す対話的な活動を通して」 3年かけて、先生同士の深い対話を体験し、そのプロセスから湧き上がってきた対話の3つの研究グループ。 特に、教員同士の関係性の質向上に力を入れていて、目指すは「こわくない公開授業」のあり方。 公開授業のあり方を変えたい授業を公開し、先生同士で評価し合う公

          対話によって耕された土に、希望の種が芽生える|日野市立滝合小学校研究発表会

          自分が願う世界が伝わるように、自己表現できる自分でいたい|女子美術大学・共創デザイン学科の授業初日

          女子美術大学 共創デザイン学科の授業初日。 先月まで高校生だった62名の新入生たち。とても明るく積極的だと事前に伺っていた様子から、その明るさの奥にある緊張感と不安も同時に伝わってきて、そんな一人ひとりの「命」へ伝えたいことを意図して授業にのぞむ。 17時近くから始まる最後の枠の授業。1日の疲れが溜まっている様子で「次から次へと新しいことが入ってきて消化できていない」という声がちらほらと聞こえていた。そんな中、さっさと椅子を動かし大きなサークルの空間へ。 最初は様子を伺

          自分が願う世界が伝わるように、自己表現できる自分でいたい|女子美術大学・共創デザイン学科の授業初日

          文科省「生徒指導提要(改訂版)」に、新たに「学習する組織」の必要性が明記されました

          16年前から、「学習する組織」の概念をベースに「対話」を軸にした学校の組織改革に取り組んできた。 大阪成蹊女子校をはじめとした関西の学校に大きな変革をもたらしたが、その当時はまだ「対話」という言葉自体が全く認知されていなかったため、導入する段階でかなりハードルが高く、実施に至るまで心底苦労した。 2017年の学習指導要領改訂案に「主体的・対話的で深い学び」という言葉が記載され、全国の学校や教育委員会から「対話」に関する研修や支援の依頼がくるようになり、時代の変化を感じた。

          文科省「生徒指導提要(改訂版)」に、新たに「学習する組織」の必要性が明記されました