開脚

【身体が柔らかいのに「肩こり」が取れない理由】

1.肩こりは「筋肉の硬さ」が原因

「肩こり」「むくみ」「冷え」は多くの女性が悩まされることですが、

「どのように改善したら良いのかわからない」

という方が多いのも事実です。



一日の水分摂取量が少なかったり、

ヒールなどの履き物が原因であったりと、

様々な要因が考えられますが、

パーソナルトレーナーとして10年以上活動した経験から言えるのは、

「筋肉が硬い」

ということが一番の原因です。

そしてこの「筋肉の硬さ」は「慢性的な運動不足」が原因であることが非常に多いです。


2.「体が柔らかい=筋肉が柔らかい」ではない


そもそも女性は「関節の可動域」が男性より広い傾向にあるので、

前屈や開脚などでも大きく動かせる人が非常に多いです。

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↓ 男性と女性が同じストレッチをしても、多くのケースでこのような状態になります。

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骨盤の大きさの違いや女性ホルモンの影響が、

この「男女の関節の可動域の違い」を生み出していると言われます。

そしてみなさんがよく使う「体が柔らかい」というのは、

この「関節の可動域が広い」ことを差しています。


ただし、これは「筋肉が柔らかい」のではなく「関節の可動性が広い」だけなので、

全く別の問題になります。


けれども前屈でビターと倒せると「柔らかいね」とひとくくりにされてしまうので、

本当の原因が見逃しがちになります。


実際、このように肩の可動域が広くても、肩こりに悩まされている女性はたくさんいます。

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3.筋肉の理想の状態とは?


まず「筋肉が柔らかい状態」をもっと具体的に定義する必要があります。

理想は「赤ちゃんの肌」です。

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筋肉に弾力があり、もちもちして、ツヤがある。

このような状態が「筋肉が柔らかい」、つまり理想の状態と言えます。

逆に、冷えやむくみを抱えている方は

「筋肉が硬く、かさついていて、コリやハリがある」

という状態の方が多いです。

例えば冷えや腰痛を抱えている方は、

かかとがカサついていたりヒビ割れしているケースが多いです。

むくみがある方のふくらはぎは、

マッサージをしても指が中に入らないほど硬くなっていることも多いです。


逆に、トップアスリートは筋肉に弾力があり、

肌や足の裏も非常にきれいな選手が多いです。

裸足で行う柔道の選手でも、トップクラスの選手は足裏が綺麗です。


筋肉に弾力があるということは、それだけ血液や体液も循環し、基礎代謝も良い状態と言えます。

基礎代謝が良ければ、老廃物がたまる部位もなく、疲れや疲労の元となるコリやハリもできにくくなります。

だからこそまずは「筋肉の弾力を取り戻す」ことが最優先になります。

4.どうやって筋肉の弾力を取り戻す?


ではどうやって筋肉の弾力を取り戻すか?

方法は2つあります。

まずは単純な「ストレッチ」

このストレッチは同じ姿勢を保つ「静的ストレッチ」ではなく、

動きながら行う「動的ストレッチ」が理想です。

【例】肩の動的ストレッチ

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そこまで筋肉の硬さがひどくない方はこれだけで筋肉の弾力は取り戻せます。



ただし筋肉の硬さが強い方は、ストレッチだけでは弾力は取り戻せません。

ストレッチでとりきれない方は、コリをつぶすような「セルフマッサージ」が必要になります。

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このようなツールを使うと便利です、

コリがある部位にツールを押し当て、

小さく動かしながらコリをつぶしていきます。

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肩こりを取り除きたい時は、

肩甲骨の内側にボールを当てます(テニスボールが理想)

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ボールを上記の場所に当てたまま仰向けに寝て、

腕を横方向に5回、バンザイ方向に5回繰り返します。

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動いている最中は痛みを感じますが、

終わった後は肩周りがすっきりしているのを感じられると思います。


自分自身でマッサージと同じような効果を得られるため「セルフマッサージ」と呼びます。


5.「動的ストレッチ」「セルフマッサージ」の順序が理想


まとめると、筋肉の弾力を取り戻すには


ストレッチ(=動的ストレッチ)

→これでダメなら「セルフマッサージ」



という順序です。



この流れで「肩こり」の多くは改善します。

6.まとめ

そして、さらに大事なことが、

「人に改善してもらう」

から

「自ら改善する」

という意識を持ってもらうことです。


自分の意思で筋肉を動かすことで、筋肉の「良い状態」を脳に記憶することができます。

これは人にやってもらうマッサージではできないことです。


そして「改善するための方法」を覚えることで、習慣化につながります。

運動が継続できない方は「やる気」や「モチベーション」といった理由よりも、

そもそもの

「運動のやり方」

「運動の順序」

「運動スケジュールの組み方」

など、「知識」を持たないまま始めてしまう方が多いからです。


まずはきちっと頭の中を整理してから運動をスタートすれば、

習慣化するのはそれほど難しくありません。


運動を習慣化することで、慢性的な不調や痛み改善への「第一歩」となります。





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