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台湾人のモラル感に衝撃を受けた瞬間

台湾に住んで10年が経ちますが、今回、これまでの人生で最も衝撃的な出来事を体験しました。

私がこれから語ることは、皆さんにとって台湾での生活や旅行を考え直すきっかけになるかもしれません。



1. はじめに

台北駅での出来事を通じて、私は台湾人のモラル感について深く考えざるを得なくなりました。台湾での生活は、これまで順調だったと言えます。人々の親切心に触れる機会も多く、台湾人の温かさを信じていました。しかし、今回の経験は、私の台湾生活における信念を大きく揺るがすものでした。

台北駅で目撃した出来事は、私の中で深いショックを引き起こしました。台湾人が親日的であるという一般的なイメージが、現実の一面とは大きく異なることを痛感させられたのです。台湾は多くの日本人にとって、旅行やビジネスの目的地として人気ですが、その裏側にある実際の人々の行動や社会のモラルについて、私は今一度考え直すべきだと感じました。


2. 台北駅での緊急事態

異変を感じた瞬間

淡水信義線(台北地下鉄の赤線)のホームで電車を待っていた時、隣のドアに並んでいた人が異様に具合が悪そうに見えました。彼は何度か頭がくらっとしており、見るからに危険な状態でした。顔色は蒼白で、呼吸も乱れているようでした。その瞬間、私は何かが起こるのではないかという予感に駆られました。

このような状況に遭遇することは、決して珍しいことではありません。人々が混雑した駅で体調を崩すことは時折ありますが、今回はその状況が一線を越えていたのです。彼が立っているのもやっとのように見え、今にも崩れ落ちそうな状態でした。私はすぐに周囲を見回し、助けを求めるべき警備員を探しました。

警備員の無責任な対応

このままでは危ないと感じた私は、近くにいた警備員に手を挙げて助けを求めました。しかし、警備員はまるで映画のスローモーションのようにゆっくりと近づいてきただけで、私が「速く!」と叫んでも、まるで聞こえないかのように動作を変えませんでした。彼の表情には、緊急事態への切迫感が全く見られず、私はますます不安を感じました。

警備員がようやく現場に到着した時、彼は柱にもたれかかっている男性にただ話しかけただけでした。私は焦りと苛立ちを抑えつつ、「彼から離れず、トランシーバーで仲間を呼んでください」と伝えましたが、警備員はそれすらも無視し、ノソノソと歩き始め、車椅子を取りに行こうとしました。

その時点で、私は彼の対応が明らかに不適切であることに確信を持ちました。彼は危険な状況に直面していることを理解しているようには見えず、緊急対応の基本すら理解していないのではないかと思えるほどでした。

まさかの悲劇

そしてその時、最悪の事態が起こりました。彼が立ったまま突然、頭から地面に倒れ込み、ものすごい音がホームに響き渡りました。その音は、まるで大災害が起きたかのようで、私は瞬時に心臓が凍りつきました。頭部が地面に衝突する瞬間を目の当たりにし、私は何もできなかった自分に対する無力感と、警備員への怒りが込み上げてきました。

その音が響いた瞬間、周囲の空気が一変しました。しかし、驚くべきことに、誰も彼に駆け寄ろうとはしなかったのです。彼はその場で動かなくなり、私は恐怖に包まれました。警備員はようやく事態の深刻さに気付き、トランシーバーで仲間を呼び始めましたが、それまでの対応の遅さが致命的でした。


3. 周囲の無関心

そして、その場には100人以上の人々がいましたが、私以外に誰一人として行動を起こさない現実に愕然としました。誰も彼を助けようとはせず、まるでこの世界から切り離されたように、冷淡にその場を眺めていただけでした。台北駅という都市の中心部で、これほどまでに無関心な人々の姿を目にするとは思ってもみませんでした。

私が彼を助けようと必死になっている間、周囲の人々はただ立ち尽くし、何もせずに見守るだけでした。人々が自分の安全を最優先にし、他者を助ける意識が欠如しているように感じました。台湾人の温かさや親切心に対する私の信頼は、この瞬間に大きく揺らぎました。


4. 帰り道での救い

失望し、予定をキャンセルして帰路につきました。しかし、その帰り道、連れていた私の甥が急に鼻血を出しました。ティッシュは持っていましたが、リュックサックの中にあったため取り出しにくく、下車してから出そうと思っていたところ、近くにいた女性がポケットティッシュを差し出してくれました。その瞬間だけが、この日唯一の救いでした。

彼女の親切な行動は、私の心に少しだけ光を灯しました。しかし、それでも一日の大半を占める失望感は拭い去ることができませんでした。この日を通じて、私は台湾人のモラル感や社会の在り方について深く考えざるを得ませんでした。


5. 台湾人への信頼が崩れた瞬間

私は10年間、台湾に住んでいましたが、今回の出来事を通じて、台湾人に対する信頼が一気に崩れ去りました。もし倒れたのが私自身だったらと思うと、考えただけでゾッとします。周囲の無関心と警備員の無責任な対応に直面し、私は台湾での生活に対する安心感を失ってしまいました。

このような状況で自分がどう対応すべきかを考えると同時に、台湾社会全体のモラルや倫理観についても疑問を持つようになりました。日本人が持つ台湾に対する親しみや好意的なイメージは、現実とは異なることがあるという事実を、私は身をもって体験しました。


6. まとめ

台湾を訪れる予定のある方、またはすでに住んでいる方へ。今回の経験を通じて、台湾での生活や旅行に対する考え方をぜひ見直していただきたいと思います。命を守るためには、常に周囲を注意深く観察し、予期せぬ事態に備えることが大切です。

台湾の人々が親日的であることは確かに事実ですが、それを盲信することなく、現地での生活や旅行には細心の注意を払うべきです。特に大都市においては、今回のような予期せぬトラブルに巻き込まれる可能性があることを忘れず、常に警戒心を持って行動することが求められます。

台湾での滞在中に何が起こるかわからないという現実を、皆さんもぜひ肝に銘じてください。私の経験が、これから台湾を訪れる方々にとって少しでも参考になれば幸いです。


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