アークナイツ:エンドフィールドで思うこと
ソシャゲのコンシューマゲーム化って、何となく艦これの悪いイメージが先行している(まぁそれでも売れたそうですが)ので、アークナイツのコンシューマゲーム展開の話(随分前にゲーム内のアンケートで出ていた)を見た時、むしろネガティブぐらいに思っていた。
結局、移植版でしょう? と。
しかし、全く違うゲームに仕上げてきていて、それでいてアークナイツの世界観は踏襲しているようだ。
現時点で成功するとか失敗するとか言う話は出来ないし、そう言うのを論ずるほどゲーム業界に詳しくないけれど、「成功してほしい」と思える存在なのは疑いようもない。
多くのアークナイツのファンがそれを望んでいるだろう。
ゲームのシステムが違うので、合う合わないはあるだろうが、多くのファンが反応し、たった数時間のことなのにファンアートもモリモリ増えてきている。
では、翻って同じゲームをアークナイツがなかった状態でプロモーションして、同じ反応が貰えただろうか?
ゲームがいいのは当然として、プロモーションやIP力が噛み合ってゲームが売れる。これはコンシューマでもソシャゲでも同じだ。
じゃぁ、IP力って何処から持ってくるの? とかプロモーションはどう打てばいいの? と言うのも、それぞれの方法論があるだろう。
これに関して、一つの方法として使い回しがある。
使い回しと言うと言い方が悪いが、要はシリーズ化であったり、他の媒体のキャラや世界観をゲーム化したりと言う事だ。
普通に考えれば人気漫画のゲーム化や、人気ゲームのシリーズ化である。
近頃は、コンシューマゲームのソシャゲ化だったりする。
ただコンシューマゲームとソシャゲは、実はユーザー層が分かれている。
コンシューマの人にソシャゲをやらせるのは難しいと言う見立てを割と語られる。
昨今はソシャゲゲームのユーザー数が割と頭打ちになっていると言われる。
ソシャゲ業界の売上が右肩上がりから減少へと向かった。
ソシャゲ業界のユーザー数が頭打ちになったと言う事は、パイの奪い合いにしかならなくなる。
しかもソシャゲは積み上げてきたものが大事なゲームである故、一度安住の地を見つけると浮気しづらくなると言う傾向にある。
それで、そのソシャゲ業界で売上を伸ばすにはどうしたらいいか? と言う話になるのだ。
分かりやすい突破口はメディアミックス展開だろう。
ゲームの漫画化、アニメ化はよくやられている。(しかし失敗例も多いのだが)
グッズ販売やリアルイベント開催も割と重要なところだろう。
ゲームよりイベントが楽しいゲームなんて話も割と聞く。
そして、メディアが違うと言う意味では、コンシューマゲームも違うメディアのゲームだとも言える。
と、言う訳でコンシューマゲーム化だ。
ソシャゲで十分にファンを確保しているのならば、やるやらないに拘わらず積極的に宣伝してくれるだろう。
そしてファンを裏切らないクォリティの物を出せば、必ず一定数プレイしてレビューしてくれる。
それが新たなユーザーを生み、ファンを生み、それが他のコンテンツの売上を支えてくれるだろう。
逆を言えば、ファンを掴む為のコンテンツと言う意味で、課金圧の低い続けやすいゲームをソシャゲとして出していくのはかなり賢いと言える。
そこで見えてくるのは、アークナイツの課金要素のないコンテンツである。
危機契約はただのエンドコンテンツと言う立ち位置だっただろうが、統合戦略や保全駐在、生息演算と言う理性(スタミナ)を消費しないコンテンツがモリモリ出てきている。
特に統合戦略は、育成状況が低くても使えるコンテンツであるし、保全駐在も含めて言えば低レアの育成が鍵になる。
漫画も大抵無料で読めるし、アニメも無料のものもある。
そして一番重大なのは、豊富な楽曲だろう。これもYoutubeで自由に聴ける。
ゲーム内の理性消費のないコンテンツでもきちんとコーデや家具や育成素材を気前よくくれる。
配布キャラだって割と強いキャラが多い。
ぶっちゃけ無課金でもある程度、否、殆どの部分を遊ぶことを許容している。
課金を強要される場面はなく、ガチャをアホみたいに回すのでもなければ、それを意識する場面はない。
そう言った状態でありながら、度々セルラン一位を獲得している訳で、広く浅くファンがいるのだと考えられよう。
エンドフィールドが成功するかしないかは判断出来ないが、しかし正しい判断であるのは間違いない。
アークナイツ及び運営のヨースター、開発のハイパーグリフに幸あれ。
(エンドフィールドは開発運営がハイパーグリフなのでヨースターは無関係だが)
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