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ケージフリーの卵を選ぼう!採卵養鶏業からみるアニマルウェルフェア

こんにちは、熊谷です♪

三寒四温と呼ばれるほど寒い日と暖かい日が交互にくる毎日です。
こういう時期は体調を崩しやすいので、より健康を維持するための食事や運動などに気を使うようにしている方は多いのではないでしょうか。

特に私の場合はヴィーガン&ベジタリアン講座を受けたことで、「まごわやさしい」を意識した和食中心の食事を心がけています。また肉料理をできるだけ選ばないようにしたり、スーパーではケージフリーの卵を購入したりと自分の生活でできることから始めています♪

企業やお店もSDGsやヴィーガンを取り入れている中、箱根湯本のホテル仙景(せんけい)が、料理で使用する卵を「ケージフリー」のものに切り替えるというニュースを見つけました。体も心も安らぐ箱根湯本の温泉宿で、地球にも優しくある取り組みをされているのはとっても素敵ですよね。

ケージフリーはアニマルウェルフェア(動物福祉)の観点においてもとても大事なもの。

「ケージフリー」や「平飼い」の卵をすでに知って購入している方もいれば、そもそもアニマルウェルフェアという言葉自体が聞き馴染みのない方もいらっしゃるかもしれません。

今回は採卵養鶏業の側面から見るアニマルウェルフェアをお伝えしたいと思います。


①アニマルウェルフェア(動物福祉)とは

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アニマルウェルフェア(Animal Welfare)とは、感受性を持つ生き物としての家畜に心を寄り添わせ、誕生から死を迎えるまでの間、ストレスをできる限り少なく、行動要求が満たされた、健康的な生活ができる飼育方法をめざす畜産のあり方です。欧州発の考え方で、日本では「動物福祉」や「家畜福祉」と訳されてきました。
(引用:一般社団法人アニマルウェルフェア畜産協会

畜産の在り方からアニマルウェルフェアは言及されてきましたが、今ではペットや実験動物など、さまざまな分野でも取り入れられています。

もちろん現在までに至る多種多様な発展を否定するわけではありませんが、人としてどんなものにも尊厳を持った行動をしていこうという考え方なのではないかと私は感じます。


②日本の採卵養鶏業の現状

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日本人、一人あたりが年間に食べる卵の量は340個。これはメキシコに次いで、世界第2位の消費量です。卵は別名、「物価の優等生」。戦後、食料全般の物価が上がってくる中、卵だけは一貫して低価格を維持。私たちの食卓を支えてきました。(引用:NHKクローズアップ現代

まず、なぜ採卵養鶏業におけるアニマルウェルフェアが推奨されているのかというと、卵の供給量及び消費量と大きな関係があります。


一日を切り取っても卵、もしくは卵が入っている料理を食べないという人はほとんどいないのではないでしょうか。日本は特に生卵を食べる習慣もあり、「安全で衛生的かつ安価な卵」が重宝されてきました。

その「安全で衛生的かつ安価な卵」を大量生産するために取り入れられたのが、現在の主流となっているバタリーケージと呼ばれる飼育方法。害虫を食べてしまうことや、卵に菌が付着することを防ぎ、かつ大量に飼育できることがメリットです。

しかしながらバタリーケージという飼育方法において、鶏が動ける範囲はなんとB5用紙サイズほど。本能的に動いたり羽を伸ばすことも難しいサイズで一生を過ごさなければならないのです。


③採卵養鶏業における「ケージフリー」

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現在徐々に取り入れられているのが、ケージフリーという飼育方法です。ケージフリーの中にも細かな分類はありますが、要するに従来のバタリーケージでの飼育方法をやめ、鶏にとって自由でストレスのない環境で採卵を行うというもの。

アニマルウェルフェアという観点で素晴らしい取り組みですが、飼育に必要な面積が今までよりも3倍以上かかったり、自由に動く鶏が安全に過ごせるよう見守るために今までよりも人手が必要であったりするため、卵の価格が上がってしまうことが避けられません。

そのため日本の採卵養鶏業ではまだまだこれからという所が多いようですが、アニマルウェルフェアのために努力する必要があるのは畜産農家さんだけではありません。ケージフリーが促進されていくためには、消費者である私たちの在り方も問われてきます。


◎まとめ〜日々できることから始めよう〜

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何事においても、大量生産大量消費ではなく、今あるものを長く大切に使うというエシカルの考えやSDGsはこれからより広まっていく時代です。その中で消費者である私たちにとって大切にしていく考えは「正しく知り、選ぶ」ことです。

今日の自分の小さな選択を変えることが、大きな社会の変化につながります。私も自分自身や家族・友人の健康を守り、地球にとって優しくある行動を継続していきます。

熊谷理紗


▼参考サイト

NHKクローズアップ現代

日本人の9割が知らない「アニマルウェルフェア」。私たちが食べる卵や肉はどのように作られているか|KOKOCARA(ココカラ)


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