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甘く切ない恋物語.......想い出のかけら集


#忘れられない恋物語

*******************                一つ目のかけら....... 出会いのタイミング                *******************

若いって言う字は苦しいって言う字に似ている

+++++++++++++++++++++++++++++++                若いっていうこと・・・。いいね。青春真っ只中。            ボールを必死に追いかけている姿を見るのは清々しくて
自分の若かりし頃を思い出してしまう。                高校の1年の時に付き合った彼は
ハンドボール部のゴールキーパーだった。そして・・・
ワタシは応援団のチアガール♪だった。進学校だったので部活動は
高校2年の高総体まで。それでも日曜日とかに試合があった時には
応援に行っていた。(これは個人でね。
まさか、チヤガールの格好では行きませんよ。うふふ。)

そんな彼と自分の長男が極似しているのは
何かの因縁なのかも知れない。

ワタシの”本当の恋と呼べる”初恋の相手。

ファーストキスの相手であったし、
はじめてのひと。

進学校で、勉強が忙しいと、自分の母親から
プレッシャーをかけられた彼は、
「卒業するまで、大学に入るまで・・・・」という
“付き合いは自粛”のカタチで
約束とも言えない約束をして、高2の春に別れた。

高校を卒業して、彼は大学がきまり・・・・、
でも、付き合いを自粛していたはずだったのに、
また付き合いを再開する事はなくて、
完全に別れた感じとなった。

今から、もうはるか遠いその昔・・・・、
アメリカ人の“もと”ダンナと
結婚する事に決め、来週 旅立つという日になって、
物凄く久しぶりに彼に電話をして、呼び出した。


何年振りかに逢う彼に
いきなり・・・・
結婚が決まったこと、そして、来週アメリカへと
旅立つことを告げた。

「俺たち・・・、
早過ぎた出会いと遅すぎた再会だったな。」

「もし、その結婚するやつと別れるようなことがあったら
いつでも、帰って来いよ。」

「いやぁねぇ、今から結婚するッテいうワタシに
それがお祝いの言葉なの?」

「Marlboroの煙草を見かけたら・・・・
俺のこと思い出せよな。」


「・・・・」


「俺たち、なんで16歳とか若すぎて出会ったんだろう?
なんでもっと適齢期に出会えなかったんだろう?」


「なんで?結婚を決めてから、俺に電話なんかして呼び出したんだ?         こんな再会なんだったら・・・・会わなきゃよかった・・・・。」


「俺たち・・出会いのタイミングが合わなかったんだな。幸せになれよ。」

それが最後の言葉。

そして離婚した時、彼のこと・・・・・・思い出した。


でも、こんどは連絡しなかった。っていうより、
連絡できなかった・・・・。

だって・・・ここアメリカにはワタシの愛する息子たちが居る。


こんな劇的な別れをしたために・・・今でも想い出す。

それに増して自分の長男が体つきから、ひょんな仕草など
この彼を思い出させる要素が増えてきた。
年齢的にも近くなってきた。


今ごろどうしているかな・・・?


自分の息子に昔の男の面影を見つけて
ドギマギしてるなんてね・・・。

将来、自分の息子が生まれたら
(シュート)をもじって秀人と名付けたいって
言ってたことを思い出しちゃった・・・。

今ごろ・・・・どうしてるんだろうね?

秀人君は生まれたのかしら・・・?



**************                     ふたつめのかけら.....言葉の壁                           **************
昨夜昔のオトコから突然電話があった・・・

このオトコと付き合ってたのは
もうどれくらい前のことになるかしらね?

チャイニーズの年下のオトコ。

離婚してから働き始めた日本人オーナーのじゃぱレスの他に
掛け持ちでもう1つのレストラン(当時流行ってた鉄板焼きスタイル)で
働いてた時に知り合ったの。

彼も昼間はクルマのメカニックで
夜にバイトでそのレストランで働いてたのよ。

トモダチ、彼氏に欲しい7大職業
医者、弁護士、警察、メカニック、コンピューター関係
飲食店、・・あれ?あとなんだったかな?


メカニックの彼が居ると頼もしいよね。

付き合ってる時はよくクルマの面倒を
見てもらっていたわ。

それにワタシの悪い癖♪
じつは・・・
制服フェチなのぉ~
(どっかのエロオヤジみたいだって?フン!ほっといて(爆)

ワタシさぁ~鉛とか釘とか
オイルの匂いとかにフラフラ~って
きちゃうのよ。(アヤシイ?)
いかにもオトコの仕事の匂い~♪っちゅうのかしら?
すきなのよねぇ~♪ぐふふふ。

だからDIY(日曜大工)みたいな
大きなHomeセンターとかに行くと
んもぉ~大変?!

匂いをクンクンって嗅いでクラクラ~
アブナイ危ない~


あ、話がずれたけど。


その彼がさ、親戚とか従兄弟と一緒に
鉄板焼きスタイルのレストランを
開店したのよ。

それもバージニア州に。
5月頃だったかな?

もちろんワタシも誘われたわ。
あっちにしてみれば
一応ジャパニーズレストランなのに
チャイニーズばかりでニホンジンが
居ないのは都合が悪いんじゃないの?

じつはちょっとだけ・・
心が揺れたわ。

・・・って言うのが
このバージニアって
うちの元ダンナがNAVYだった頃
ワタシ達が住んでたとこなのよ。

気候もワタシの実家のある九州と
同じように暖かく穏やかなところで
ビーチまでタッタの5分♪っていうくらいの
イイトコロに住んでたのよね。

ココは今でも第二の故郷って思ってるくらい。


でもね、ココからバージニアまでは
クルマで5時間くらいかかるのよね。


ここには子ども達が近くに住んでいるのに
離れていけないわ


ワタシのクルマにスピンナーを
取り付けてもらいに
次男と2人でフィラデルフィアのセンターシティまで行ったのが
ちょうど彼がバージニアに向けて
出発する一週間前だったの。

「こっちに遊びに帰って来たら連絡してよ」

だから昨夜電話がかかってきた時
『おや?遊びに来たのかな?』って想ったの。

「今夜は店も暇だったからどうしてるかな?と
思ってさ。」

『ワタシは元気よ。あいかわらず。
そっちの店の方はどんな感じ?
少しは軌道に乗ったの?』

「うぅ。。。ん、フィラデルフィアと
ちょっと勝手が違うからね」

『だろうね・・、それに今までみたいに
ちょっとアトランティックシティーの
カジノまで・・って言うわけにはいかないもんね。
そっちは何にもないでしょ?』

「うん、そうなんだよ。
でもよく釣りとか蟹取りに行くんだよ。
じつは今日も今から仕掛けをかけて
蟹取りにいくとこ。」

『あら?そうだったの』

++++++*********************

彼と付き合っていた時のことを
ぼんやりと思い出してたわ。


その時はワタシもまだかろうじて
30代前半だったし・・
彼が年下ってこともあって
再婚してミニMeの女の子が欲しいかも~?
なんて夢見ていたこともあったな・・。(遠い目。。。。

でも彼は末っ子だし、ワタシよりも年下。

ワタシ達は仕事が終わると
先に終わった方が鍵を持って
ワタシのアパートで待っているのが
習慣だったんだ。


それが・・いつの頃からか?
トモダチとの付き合いを
大切にし始めて・・
だんだんとうちのアパートに
寄り付かなくなっていた。

ちょうどあの時も9月の今ごろ
だったんじゃないかな?


「期待させるといけないから・・
はっきりと言っておくよ。
俺は結婚するつもりはないから。」


それでワタシ達は別れた・・。


ところが別れてからも店では
一緒に働いてたから
フツーに振る舞おうとしてたけど
結構辛かった。


それもあって・・しばらくしてその店を辞めた。

二足のわらじを辞めて
少し自分の時間にゆとりが出来たワタシは
心が痛まなくなった2、3ヶ月後に
彼の働くガレージ(車の修理屋)に
クルマを直してもらうために訪れた。


その日は土曜日で
仕事は午後の2時に終わる。

「これからうちに来ないか?」

その夜・・・・、
彼はご両親と
お姉さん、その子ども達(姪っ子)に
ワタシを紹介した。

そして、一緒に夕食をごちそうになる
ことになった・・。


付き合ってる時は
彼のご両親に紹介してもらうなんて
一度もなかったのに・・

別れてから、初めて会うのが変な気持ちだった。


ガールフレンドとしては紹介出来なくても
トモダチとしてなら・・・って
ことなのね?


そこで初めてなんだか わかったような気がした。


会話はぎこちない英語で
ワタシの言葉が分からないと彼が中国語で
ご両親に説明していた。

香港から移民してきて・・何年と経っていようとも
年老いた両親は中国語でしか喋らない。


それに何よりも両親と話が通じることが
結婚までいかなくても付き合う条件だったのだ。


ワタシ達はこういう運命だったのだ。

別れなければならなかった関係っていうか・・・
一緒になれない定めだったのね。


この日以来、彼に対しての
怒りや恨みなど・・そんな感情が消えた。




**************                    三つ目のかけら......Renomaの赤い手袋                       **************

どこかで半分なくしたら半分なくしたら役には立たないものがある       ~真珠のピアス 松任谷由実


12月のワタシの誕生日にと
高校を卒業してから偶然に自動車教習所で再会して以来         付き合うことになった憧れのセンパイにプレゼントで頂いた
renomaの赤い手袋

しばらく会えない日々が続いた3月・・・・
久しぶりに名残雪がチラチラと降って

一生懸命探したのに
いつのまにか片方無くなっていた・・・

彼が私の知らない誰かと街を歩く姿を見て見ぬふりをしてた           そんな自分が急にみじめに思えてきた。                と同時に私の中で何かが弾けてふっと心が軽くなったような気がした

終りを告げた恋に すがるのはやめにして
ふりだしから また始めればいい ~元気をだして

そう......もうだいぶ前から解っていたこと。それを認めるのが怖かっただけ。彼が言う‘’会えない理由”も冷静に考えれば私を避けるように繰り返された言い訳の数々…。逢えないなんて言葉......会おうと思えばどんなことしたって逢えるはず。幸せになることをあきらめてはいけない。すべての出来事は意味があるもので、この別れが新しい出会いに繋がるってことを信じて・・・。

薄く路面を覆った雪に赤い手袋は目立った。でも私は振り返らずにそのまま歩いて行った。。。。




**************************************                  四つ目のかけら.......最後のコイン             **************************************

「最後のコインが今落ちたから・・
今までのすべても・・あと3分ね・・」~加速度  さだまさし


「わたしの頬を伝わる涙は貴方との思い出の数々なの?涙枯れるまで泣き続けたらあなたとのことも忘れられるのかな?」

電話Boxのガラスの扉をなでるように降り注ぐ雨 …。そしてその雨粒たちは自分の重みに耐えきれずどんどん加速度をつけて落ちてゆく 

「忘れるなんて出来ないよ」

若いっていう字は苦しいっていう字に似ている


公衆電話で電話ボックスで10円玉で3分の通話。
電話Boxは雨宿りの場所でもあった。

雨が降りやむまでは帰れない

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