「ねぇ、私のどこが好き?」
ベッドで二人でくっつきながらあなたに聞いた。
「んー」
少し考えるあなた。
どう答えるのかなぁ。明るいところとか、よくしゃべるところとか? 外見的なことも言ってくれるかもね。目とか、鼻とか? 服装のセンスとかそういうのももしかしたらあるかも。
あなたの「んー」の間にワクワクしながらあれこれ考えた。
あなたの口がゆっくり開く。
「・・・声かな」
え、声・・・。
意外な答えに照れくさくて黙っちゃった。
だってなんだかね。
うん。なんだかさ。
#短編小説 #超短編小説 #掌編小説 #声