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秋雨

会いたくて、ときどき泣いて。

会えなくて、たくさん泣いた。


少し風が冷たくなってきたよ。あなたの街はここより冬が早いから、きっともうとっても寒いんだろうね。そこに私は行ったことがないけど、あなたからたくさん教えてもらったから、あなたの街のことはよく知ってる。

近所のパン屋さんのジャムパンは雪だるまの形だとか、職場の近くにあるケーキ屋さんには限定販売されるとっても高級なモンブランがあるんだとか、そんなこと私には少しも役に立たないんだけどね。

でも知りたくて。

あなたが雪だるまのパンを買うとことか、モンブランを眺めてるとことかを想像するだけで、私は幸せになるんだよ。あなたの横に私はいないけど、気持ちはそばにいたからね。


会いたいな。

また会えるのかな。

うん、分かってるよ。

たぶんね、私がもう泣かなくなったら会えるんだろうね。

ただの同級生に戻れたら、久しぶりって笑って会ってくれるんだろうね。


あ、雨が降ってきた。とても細くて淡い雨。空を見上げた私の頬に染み込むように落ちてくる。

ねぇ、

まだ全然だめみたい。

だって私、また泣いてる。


会いたいのにな。

涙、止まってよ。



お気持ち嬉しいです。ありがとうございます✨