雜賀由真

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中国大返し 自分ならこうします。

230kmもの道のりをわずか10日間程で行軍して 仇敵・明智光秀を打倒した中国大返しの計略。 記録によれば秀吉軍は約二万という数字が大まかな所だろう。 ただ最近の調査結果では秀吉が備中を出たのは6月6日であり、 大阪の富田に着陣したのが6月12日だという。 つまり6日間で既に大阪入りし陣立てを行っている事になる。 しかしこの二万人のうち、いわゆるプロと言えるお侍さんが 何人いただろうか。 指揮系統はきちんとした武将だろうが 当時の合戦の兵力数のほとんどは足軽であったり、 ある

    • 傑作機の設計思想・WWⅡ

      WWⅡにおいて航空機のとりわけ、戦闘機の傑作といえば「零戦」と答える人は多いだろう。その圧倒的な航続距離と旋回能力はまさに画期的な日本の発明だともいえる。そしてのちに零戦をも上回るP-51ムスタングについて、自分はこれまで間違った知識を教えられてきた。旧い情報では零戦が鹵獲され研究された結果、P-51ムスタングが開発されたという事だった。だがムスタングの開発には意外な話が幾つも重なっていた。もともとはイギリスとフランスがアメリカの軍事的供給を期待して研究を推進しようと持ち掛け

      • ウクライナと教条主義問題

        ウクライナ進攻問題について考える時、どうしても自分の頭には、中世がもたらした教条主義の弊害こそが遠因ではないかという思いがもたげる。ロシアの地では昔からユダヤ人が殊更に迫害を受けて来た歴史があり、これは対岸の火事ではなかった。なぜならばユダヤ人のジェイコブ・ヘンリー・シフ氏が、日露戦争時に日本に多額の支援をしていたという事実がある。氏はユダヤ人の社会的地位向上の為の支援であったという主旨を述べているが、金融貸借ビジネスはキリスト教の教義において卑しむべき行為とされ、それら教義

        • カタルシスの権利

          かつて世間では「ピンチはチャンス」という言葉が流行った事がある。 しかしある人はその軽薄さに嫌悪感を覚え、またある人は現状の問題に何ら共感性を得ないと批判した。 尤もその言葉である「ピンチはチャンス」には一番必要な情報が 欠落している気がした。 それについていろいろと思いを巡らせる中で、子供の頃の思い出などが一つのヒントとして浮かび上がって来た。 おおよそ勧善懲悪の子供番組には必ず主人公がピンチになる状況や苦戦する場面などが登場する。 あるいは主人公でなくとも、第三者らが困難

        中国大返し 自分ならこうします。