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ムズムズの正体


僕は幼い頃から寝る時になるとなぜか腕がムズムズして、とても動かさないと気が済まなくなることが多々あった。

幼い頃はどうしていいかが分からず、夜な夜なムズムズしては高速で腕立て伏せをしてみたり、壁の支えを使って倒立してとにかく腕を疲れさせることに専念していた。毎回そのムズムズが解消されて眠るのではなく、疲れてしまって眠るかなんでだと目を閉じて疑問を膨らませるうちに夢の中へ行っていることが多い。
勿論それを感じずすんなりと眠れることもある。

この現象は今も続いていて調べると、むずむず脚症候群といって特定の原因不明と出てくる。

高校生ぐらいからはこのムズムズが出ると、ダンスのジャンルのpoppingの基礎であるヒットという筋肉一瞬だけ100%の力を入れて弾いて音に合わせるという基礎の技術がある。その練習も兼ねて腕の筋肉を弾いていた。

なので僕は横になった状態で一人布団に入りながらずっとビクビク振動しているのだ。

どう考えてもおかしい人である。

そのおかげかヒットという技術が少し様になってきたかなという小さな自信はある。

本題はここからだ。いつもの経験からいくとこのムズムズは寝る間際に起こっていたものなのだが、ついこの間電車で座っている時に起きたのだ。

これは僕にとって大事件だ。
本来なら眠る就寝時一人の時もしくわ家族も寝ていて誰の目にもつかないから急に逆立ちをしたり、腕をヒットさせたりできていた。

だがこの電車の中しかも席も満席の状態で腕うをヒットさせたら、確実に隣の人にも伝わるし確実に驚かれる。

困った、、、

どうしても腕を全力でぶん回したい、、

気をそらす様に読書をするが全く効果がない。むしろ握っている本を全力で握りたくなり、本を上下に振動させ何か武者震いをしているやばいやつになりそうだったのですぐにやめた。

どうしていいか分からず一人ソワソワしながら、駅に停まるごとにまだ目的の駅につかないのか確認をした。

そして乗り換えの時、手洗いをした手を乾かす様に腕を動かした。
少し楽になったがまだまだだ。

そうしてソワソワしながらもようやく目的の駅にたどり着き、人目のつかないところで腕をヒットさせた。最高に安心した。

起きている時にこのムズムズが出たのは初めてでなぜかと考えた時に、丁度とある方とお話しをした後とてもスッキリし、やる気に溢れていた。自分の思い描いたダンスやどんなことをこれからやっていこうとワクワクしていたのだ。

もしかして原因不明のこのムズムズは細胞レベルで自分のやるべきことを訴えているのではないのか!?

とひとり高揚しながらこの文を書いている。

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