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アメリカンドッグ

バス停を降りると,真っ暗な中,煌々と電気がついている。コンビニだ。
「あぁ,アメリカンドッグ食べたい」
疲れて夜も遅いから早く帰ったらいいのに,店の方へ進む。
レジ横のショーケースを覗くと,あった!アメリカンドッグ!
しかも,2本ある。

頭が動かないのに,ここでは何のためらいもなく「アメリカンドッグ1つください」と注文し,会計を済ませ,1分で店を後にした。

早速,包みから外して大きくひと口齧る。
口の周りに衣のカスがつく。でも,気にしない。
プラスチックのソースケースに半分づつ入っているケチャップとマスタードを齧って窪んだ部分にたっぷりとかける。

また大きくひと口。がぶり。
ケチャップとマスタードが口の端につく。でも,気にしない。
だって,周りは暗くて誰もいない。

少し肌寒い21時前。ほんのり温かいアメリカンドックをむしゃむしゃ頬張りながら帰路に着く。
家に入る前に食べてしまおう。
灯りの近くで巣を張っている小さなクモを観察しながら,
玄関前で最後に串についたカリカリの部分までカリカリ食べる。
お腹が膨れた。

ドアを開け「ただいま」と言ったら、心配して出てきてくれる家族がいた。
今日も私,頑張った。
安心して眠れるような気がした。

アメリカンドッグあってよかった
この前はなかったから🐕

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