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祖母の救急搬送

小学生のころに、一緒に住んでいた祖母が外で倒れていたことがありました。

夕方だったのだと思います。
僕が学校から帰ってきて、おばあちゃんがご飯の用意をすると言っていたところでした。
外に夕刊を取りに行くといって、玄関を出たのです。

当時の家は、古い木造で外に郵便ポストがあり、一度玄関からでてその郵便ポストに新聞を取りに行かなければいけません。

玄関を開ける音がしました。


そのまま30分くらいだったでしょうか?20分だったのでしょうか?子供の感覚なので、そのあたりはわかりません。
戻ってこないおばあちゃんを見に、外に行ったのです。


そうすると、外に倒れているおばあちゃんを発見し、思わず声をかけて起こしました。
当時おばあちゃんは156センチくらいあったでしょうか?僕も小学6年にはなっていたので、170くらいの身長があったのだと思います。

なんとか抱き起し、そうすると、家の中まで連れていっておくれ。なんとか立つから。

そういって、肩を貸し、なんとか家の中に戻りました。

かずや、救急車を呼べるかい?

うん。わかったよ。つらいんだね?

うん・・・たぶんただ事じゃないよ。

そかそか。わかった。すぐに呼ぶね。

もうどうしていいかわからず、祖母の前では冷静を装いましたが、電話までいき、えーと救急車救急車・・・何番だったっけ??うーーんと・・・
考えて考えて119番だったことを思い出し、かけたのです。

救急車がほどなくきて、救急の方が二名入ってきて、担架が通らないからおぶって車までいきます。
君はどうする?ついてくる?

いや、もう母が戻るはずです。母に連絡をします。
行く病院を教えてください。

いや、まだわからないんだよ。
もしお母さんが戻ったら、同じ119番にかけて運んだ病院を聞きなさい。
そうして、お母さんにその病院に来るように伝えてほしい。
わかるかな?

うん。わかります。

よし、じゃ頼んだよ。

祖母は苦しそうに胸をおさえています。

そうやって、祖母は救急搬送されたのです。

母がそれから1時間ほどしたでしょうか。自宅に仕事から戻り、一連の話を伝えると、すぐに電話をして
札幌中央病院に運ばれたことがわかりました。

あんたは、家にいなさい、私はすぐに病院にいくからね。
お父さんが9時過ぎにはかえってくるはずだから、伝えて。

続く


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