塗り絵
これは実はクーピー付き(クレヨンの様なもの)がついている塗り絵です。
まだ母が当院で受付などの総務をやっていたころからの患者さんが昨日いらっしゃって、これをお母さんにと持ってきてくれました。
ありがたいことです。うちは開業して30年は経過していますので、そのうち20年くらい前でしょうか。いらっしゃってくれていたのです。
ここ北2条に移転してからも、数週間に一度は治療にいらしてくれています。
母に渡したという記念写真です。
実は動画も撮ったのですが、ここには載せられず写真を載せました。
特養や老健で入所者に対してはレクレーションが基本的にはあまりありません。
ディサービスなんかはいろいろなことをやるのですが、老健なんかの入所者はいろいろと手がかかるのでやれないというのが施設側の本音なのです。
一日中、窓の外をみて一日中、テレビをみて居眠りしてっていう生活は脳の活性にはつながりません。
なので、なにかいい方法はないかなと思っていました。
本がもともと大好きだった母には雑誌を買っていったりしているのですが、どうも字が読めなくなってきていて、写真の多い雑誌などをチョイスしてはもっていくのですが、それだけではすぐに終わってしまいます。
塗り絵がいいかどうか、本人か好きかはわかりませんが、すこしこれで様子をみてみます。
他になにかあればぜひ教えていただければと思います。
先日友人に、おかあさんが施設にはいって忙しさが楽になってよかったですねと言われました。
うん、そうだね。と返答はしました。
その昔、同じような状態の方に、同じように少し激励の意味も込めてお話ししたことがありました。
ご両親が施設にはいってほっとしましたね。
はい・・・
その時はその方はそのように返答されていたと思います。
今から考えると、浅はかでした。
僕自身が母が施設にはいって気持ちが楽になったどころではなく、かえって気持ちは大変なのです。
肉体的には、物理的にはごはんを作らなくてよくなったり、ディサービスの迎えを待たなくてよくなったり、病院に連れて行かなくてよくなったり、それはいいのですが少しづつ悪化していく母の状態は見ていて、わかります。
ディサービスから病院へ、病院から老健へ、そうして今、老健から特養に・・・
悪化する段階で、じょじょに変化していく施設。
辛くなるばかりなのです。
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